海外で働く場合の「海外駐在」と「現地採用」の違いとは?
更新日:2024/3/11
海外駐在とは?
海外駐在とは、日本の企業で雇用されたまま海外赴任をすることです。雇用主は日本国内にある企業で、国内に拠点がある外資系企業も含みます。
海外駐在の最大の特徴は期間限定であることで、短くて2~3年、長くて10年以上と、会社の方針によって異なります。海外駐在している人のことを「駐在員」と呼び、駐在員の役割はマネジメントが中心です。社内でキャリアが期待される若手やキャリアを積んできた中堅社員が選ばれる可能性が高い傾向にあります。
海外駐在のメリット
駐在員のメリットで最も分かりやすいことは、待遇面での変化が期待できることです。現地スタッフのマネジメントポジションに昇格するため収入が増える傾向にあります。また、給料とは別に海外赴任手当がつく場合がほとんどです。海外経験を積みながら収入も増やしたい人にはメリットとなるでしょう。
さらに、現地の外国人スタッフのマネジメントというチャレンジしがいのある経験ができることも重要なポイントです。現地法人の責任者になりたい、ゆくゆくは海外で事業を立ち上げたいなどの目標がある人にもおすすめの選択肢です。
海外駐在できる業界や職種が気になる方は、あわせてこちらをチェック 海外駐在できる仕事を業界と職種別に紹介!必要な英語力やスキルも解説
海外駐在のデメリット
海外駐在の派遣場所や期間は会社が決めます。また、帰任する時期が決まっていない場合が多く、会社の方針や社会情勢によって突然帰任が決まることもあります。自分が希望する場所で長く働きたい人は注意が必要です。
また、海外駐在を目指していても、必ず選ばれるとは限りません。社内面談での積極的なアピールができるよう、スキルや経験を積む必要があります。
ちなみに海外駐在を踏まえた中途採用ポジションを狙うような場合、会社の事業内容や取引国・地域でおおよそどの場所へ駐在するか想像がつき、面接でも確認できるので、事前にリサーチしておけば希望する国・地域への駐在もかなえやすくなります。
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現地採用とは?
現地採用とは、海外の現地にある企業と直接の雇用契約を結ぶ働き方のことです。日系企業だとしても、現地にオフィスを構える企業と雇用契約を結べば現地採用にあたります。日本国内の転職と同様、正社員として雇用されれば雇用期限はありません。日系企業の現地採用の場合、日本人顧客の対応や、日本と現地のブリッジとして動くプレイングマネジャーの役割を求められる場合もあります。
一方、海外企業の現地採用の場合、役割は会社によってそれぞれ異なり、スキルを重視されます。また、英語や現地の言語の一定水準以上の語学力を求められるのも特徴です。
現地採用のメリット
現地採用は転職活動を自らの意思で進められるので、働く国・地域や仕事内容を選べます。「現地で働いてから日本国内で転職する」「数年働いて経験を積んだ後、ほかの国・地域に転職する」など、その後のキャリア形成も海外駐在に比べると選択肢が広いです。
また、営業職など未経験で働ける求人もなかには存在しているほか、会社によっては高い水準の語学力を求められないケースもあります。
海外の暮らしやすい国・働きやすい国について気になる方は、あわせてこちらをチェック 海外移住したい人必見!おすすめの仕事は?暮らしやすい国・働きやすい国は?
現地採用のデメリット
現地の水準に合わせて給料が設定されていることがほとんどのため、日本で働いていたときよりも給料が下がる可能性があります。
また、国の制度や会社の待遇によっては年金、保険などの社会保険が不十分な場合もあります。企業によっては現地の民間保険に会社負担で加入できるケースもありますが、国や地域によっても変わってきます。dodaエージェントサービスならキャリアアドバイザーに確認できるのでご利用をおすすめします。
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海外駐在と現地採用の違いとは?
ここまで海外駐在と現地採用について説明してきたことを、項目別に比較していきましょう。どちらの選択肢で働くか悩んでいる人はご確認ください。
給与
海外駐在は特別な手当が支給されることが多い
在籍している企業の水準によって決まります。海外赴任手当などの特別な手当が支給されることで、収入アップすることが多いです。また、企業側が家賃負担や家賃補助をしてくれる場合もあります。
現地採用は現地の水準次第
現地の水準によって給与が支払われます。国・地域によっては日本で働いているときに比べて給料が低くなる可能性もあります。日本より物価が低い国では、現地の生活に順応できれば十分に生活できます。
雇用主
海外駐在は日本国内の会社が雇用主
日系企業や外資の日本法人など、あくまで日本国内の会社が雇用主となります。
現地採用は現地の海外企業が雇用主
現地採用の場合、現地の海外企業はもちろん、日系の海外支社や現地法人などが雇用主となります。
海外勤務のかなえやすさ
海外駐在だと場合によっては競争率が高め
在籍する企業でキャリアを積んでから駐在となることが多いです。若手の派遣もありますが、社内で駐在員に抜擢されるために経験と実績を積む必要があります。枠が少ない場合は競争率も高くなり、海外駐在の可能性が小さくなります。
現地採用だと比較的挑戦がしやすい
今ある求人から条件に合致するものを選べるため、短期間のうちに海外で働く道をつかめる可能性があります。現地採用の求人のなかには、高い水準の英語スキルがなくても応募できる求人もあり、比較的挑戦がしやすいです。
福利厚生
海外駐在は会社負担の場合が多い
家賃や光熱費、保険関係などを会社が負担してくれることが多いです。日本の社会保険にも継続して加入ができ、手続きも基本的に会社が行ってくれます。
現地採用は事前確認が必要
現地の会社によって異なるため、事前の確認が必要です。なかには、現地の民間保険に会社負担で加入できるケースもあります。
海外移住における社会保険関連の手続きが気になる方は、あわせてこちらもチェックしてみてください。海外移住で住民票はどうなる?年金や健康保険は?海外転職時の手続きについて解説
ビザの取得難易度
海外駐在の場合は基本的に会社が手配
基本的に会社がビザの手配をします。そのため、自分で手続きすることはあまりなく、ビザで悩むことはほぼありません。
現地採用だとビザの取得難易度は国によって異なる
国によって取得難易度は異なります。日系企業が多い東南アジアは比較的就労ビザが取りやすいですが、アメリカは取得難易度が年々高くなる傾向にあります。
海外・アジア12エリアの就労ビザ取得要件については、下記記事をご参照ください。海外で働くために必要な就労ビザとは?海外・アジアエリア別のビザ取得条件も解説
※現地事情により就労ビザの取得要件は変更になる場合があります。最新情報は、大使館HPなどでご確認ください。
勤務場所
海外駐在だと勤務地は自由に選べない
会社の事業方針によって派遣先が決まるため、勤務地を選べる自由度は低いです。また、勤務年数や帰任時期も会社の都合により、長く働きたいと本人が希望してもそのとおりにかなうことはあまりありません。
現地採用の場合は自分の希望に沿って選べる
働く国や場所は自分の希望にそって選べます。また、その後のキャリア形成も自由度が高く、現地で働きながら日本に戻ってキャリアを積むのか、ほかの国でキャリアを積むのかなど、じっくり考えられます。
ちなみに現地採用の場合、面接の際に「なぜその国で働きたいか」はよく聞かれます。求人に応募する際は、なぜその国で働きたいのかしっかりと言語化しておくのがおすすめです。
グローバル・海外転職で悩んだらキャリアアドバイザーに相談
海外駐在と現地採用について、特徴や違いをお伝えしてきました。双方のよさがありますが、果たしてどちらが自分に適しているのか悩んでしまいますよね。「海外転職」という人生の大きな転換に踏み出す前に、海外拠点を持つdodaのグローバルキャリアアドバイザーに相談してみませんか?
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