海外で働きたい方向け!年代別の海外転職の傾向と対策を解説
更新日:2024/11/28
20代の海外転職の傾向
20代の海外転職は、国内と比較して即戦力が重視されるものの、海外駐在、現地採用ともに基本的にはポテンシャル採用の傾向があります。そのため、書類や面接で採用担当者に納得してもらえるような転職理由を伝えることが大切です。
海外駐在求人は、事業責任者をはじめ、ある程度のキャリアを積んだ経験者を対象にしていることが多いのが現状です。一方で、求人によっては、20代で英語が日常会話レベルの人であっても海外駐在のチャンスがあるポジションもあります。
現地採用の場合でも、経験の浅い20代がポテンシャルに期待されて採用につながるケースがあります。例えば、比較的求人数の多い営業職では、業界未経験でも営業実務経験があれば採用になる例も少なくありません。
ただ、行きたい国の就労ビザ要件によっては、ポテンシャルを活かした海外転職が難しい場合もあります。応募先の企業の仕事内容が、自分の前職での経験とまったく関連がない場合などは注意が必要なため、行きたい国のビザ要件はしっかり確認しておきましょう。就労ビザが比較的取得しやすい国として挙げられるのは、タイ、フィリピン、インド、ベトナムなどです。
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横山 航介 (よこやま こうすけ)
(以下、横山)
職種でいうと、20代の場合は全職種の中でも求人数の多い営業ポジションで海外転職される方が多い印象です。営業職以外だと、経理ポジションで海外に行かれる方もいらっしゃいます。
20代の海外転職をする際のポイント
20代で海外転職をする場合、ポテンシャル採用の傾向が強いとはいえ、職種に関連する一定の実務経験が必要になるケースは多いです。また、リーダー経験や事業立ち上げなどゼロから何かを作った経験、マーケットを自ら開拓してビジネスチャンスを作った経験などを持っていると、企業から評価されやすいと言えるでしょう。大きな経験がなくても、大変な状況を楽しもうとするマインドを持っていることをアピールできると海外転職では有利に働きます。
一方で、「決まったルーティン業務のみをしていきたい」という趣旨のアピールをしてしまうと、ミスマッチにつながる可能性があるかもしれません。主体性などに自信がない場合は、これまで頑張ってきたことやどんな実績を出したか、業務の過程でどう工夫してきたかなどを整理してみましょう。また、海外に行くことがゴールにならないよう、グローバルキャリアを通じて何を成し遂げたいのか、なぜ海外に行きたいのかを明確にしておくことも大切です。
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30代の海外転職の傾向
30代の海外転職は、海外駐在や海外勤務経験に加えて、同業界での経験が求められる傾向があります。
国内転職であれば、「営業経験がある」「リーダー経験がある」というだけで他業界への転職であっても評価されることが少なくありませんが、海外転職となると、期待される経験がより具体的になりやすく、応募するポジションの仕事内容に該当する経験があると評価につながりやすくなります。特に海外駐在の場合は、リーダー候補として海外へ行くことがほとんどのため、マネジメント経験があるとチャンスが多くなるでしょう。
横山
また、30代の海外転職は、20代と比較してより実績が重要視される傾向にあります。マーケットを自分で開拓した実績などがあると、評価に直結しやすいでしょう。 求人としては営業職のほか、経営企画や事業企画、経理ポジションなどで転職する方が多い印象です。そのほか、工場の生産管理や品質管理ポジションなどで海外駐在される方も一定いらっしゃいます。
30代の海外転職をする際のポイント
30代以降の海外転職の対策としては、過去の実績や応募するポジションと関連のある実務経験をアピールできるよう自己分析しておくことがポイントになります。加えて、与えられた業務を超えてどれだけ周囲を巻き込めたか、チームを牽引することができたかなども話せると、選考でプラス評価につながりやすいでしょう。
また、企業によりますが、事業責任者候補などの求人であれば、レポートラインを含めて平均以上の語学力が求められる傾向があります。30代以降は、20代と比べて面接で英語力をより厳しくチェックされやすいため、英語力に自信がない人は、入社後に即戦力で活躍するためにも、オンライン英会話などでスピーキング力を鍛えておくのがおすすめです。
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40代、50代の海外転職の傾向
特に、海外駐在の求人では、以下の経験が重要視されることが多い印象です。
- ・責任者としての事業報告やレポート作成などの経験
- ・チームだけでなく、部や事業、さらには会社を牽引してマネジメントした経験
また、40代、50代で海外駐在を希望する方は、過去に一度海外駐在経験があり、再び駐在を希望しているようなケースも多い印象です。
横山
dodaを通して海外駐在されている方の中だと、事業責任者のほか、海外の工場長として転職されているケースが多い印象です。むしろ、工場長などのポジションは、長年のマネジメント経験を活かせるという点で、40代以上のほうがニーズがあるケースも少なくありません。
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40代・50代の海外転職をする際のポイント
40代、50代の海外転職は、マネジメントポジションとしての転職がほとんどです。2、30代とは異なりポテンシャルでの採用は基本的になく、30代同様にこれまでの経験や実績をしっかりと棚卸しておく必要があります。
そのため、未経験の業界への転職難易度は高いと言えますが、異業界であっても海外駐在経験やマネジメント経験があると、アピールにつながる可能性があります。また、事業や会社へ何かインパクトを与えた経験があると、より好印象につながりやすいため、選考に臨む際にはそういった経験を具体的な数値として示せるようにしておくことをおすすめします。
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どの年代にも共通する海外転職の傾向として、基本的に即戦力採用であることを覚えておきましょう。採用する側は、転職者が「年相応」の経験を積み、「年相応」のスキルを身につけていることを期待するため、書類や面接でしっかりとこれまでの実績をアピールすることが大切です。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
横山 航介 (よこやま・こうすけ)
キャリアアドバイザー
【経歴】
大学卒業後、住宅設備メーカー在職中の全国転勤を機に、プロボノとしてNPO法人での地方創生活動に参加。「地方の魅力を発信して人を呼び寄せること」と、「企業の魅力を発信して採用すること」の本質的な共通点を見い出してパーソルキャリア株式会社に入社。採用ソリューションにまつわる法人営業を経て、金融業界で働く方の転職活動のサポートに従事。現在はグローバルキャリアアドバイザーとして、さまざまな業界・職種で働く方の国内・国外へのボーダーレスな転職の実現に向けて、支援の幅を広げている。
【コメント】
海外転職の場合、ポテンシャル面での採用もありますが、国内転職と比較すると「経験」がより問われる傾向があります。そのため海外転職にチャレンジをご検討の場合はご自身の強みや経験を棚卸し、自分の経験を応募先の業務内容にどう活かせるのかを言語化しておく必要があります。実績やスキルの整理や言語化に悩む場合は、そこから一緒に整理させていただきますので、ぜひお気軽ご相談ください。
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