女性の平均年収ランキング
2017【職種別】

2017年の女性の平均年収は351万円でした。11の職種分類で見ると、もっとも高かったのは「専門職（コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人）」で536万円でした。続いて2位「企画／管理系」439万円、3位「技術系（IT／通信）」401万円という結果になりました ^(表1)。

11の職種分類からさらに細かく分けた153職種の上位50職種を見ていくと ^(表2)、もっとも高かったのが11職種では8位だった「金融系専門職」の「投資銀行業務」で672万円。さらに2位も同じ「金融系専門職」で「運用（ファンドマネジャー／ディーラー／アナリスト）」の600万円。女性の中で平均年収が600万円以上だったこの2職種は、総合ランキングでも3位と大きく差をつけたトップ2で、非常に年収が高い職種であることが分かります。

11職種では1位だった「専門職（コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人）」に入る「戦略・経営コンサルタント」は3位で588万円、「会計専門職・会計士」は5位で571万円といずれも高い順位にランクイン。他にも、「企画／管理系」の「知的財産／特許」は153職種中7位で538万円など、高い専門性が必要とされる職種が上位に入る傾向がありました。

「営業系」の中の「CRO／SMO／CSO ^※」が、総合では11位ながら女性では4位で579万円。また、総合では40位の「技術系（メディカル／化学／食品）」の「医薬品開発薬事」が女性では11位で508万円。同じ「技術系（メディカル／化学／食品）」の「薬剤師」「臨床開発／治験」は両方とも女性の中では15位で494万円という平均年収。医療分野での女性の活躍がうかがえる結果となりました。

※CRO：「Contract Research Organization」の略称で、製薬会社や行政機関などから治験業務を受託・代行する機関。SMO：「Site Management Organization」の略称で、治験実施医療機関から委託を受けて、医療機関の治験業務を支援する機関。CSO：「Contract Sales Organization」の略称で、製薬会社にMRを派遣したり、医薬品の営業・マーケティング活動のアウトソーシングサービスを提供したりする機関。

また、153職種中上位50位に18もの職種がランクインした「企画／管理系」を見ると、14位の「データアナリスト・データサイエンティスト」や17位の「リサーチ／市場調査」、24位の「マーケティング」、28位の「広報／IR」などが総合と比較して女性のほうが高い順位になっています。特に、女性に人気の高い「広報／IR」は総合では57位ですが、女性では28位。総合との年収差もほとんどなく、「企画／管理系」の中でもとりわけ女性の活躍度が高い職種であることが平均年収からも分かりました。