職種別の上位10社を見ると、まず「営業系」職種の女性が選んだ企業の顔ぶれが大きく変わっています。中でも、3位リクルートホールディングス(前回7位)、4位電通(同圏外)、10位博報堂(同圏外)といったような広告・メディア関連企業が順位を上げてランクインしました。投票理由には「勢いがある」「裁量を持って働けそう」といった声が並びました。電通が2016年2月に発表した「2015年 日本の広告費」によれば、景気の回復に伴って日本の総広告費は4年連続でプラス成長しており、さまざまな企業のプロモーション広告に触れる機会が増えたことから、人気が高まったのではないかと考えられます。
「企画/管理系」では、4位楽天(同7位)、10位アマゾン ジャパン(同圏外)がランクイン。「新しいことに挑戦する企業」「働く意欲が湧きそうな企業風土」といった投票理由が目立ち、グローバルに躍進する企業であることに加えて働く環境も先進的であるということが人気を集めた要因となっているようです。
「モノづくり系エンジニア」のランキングでは、前回1位だったトヨタ自動車を逆転してグーグルが1位という結果に。また、6位明治(同圏外)、8位味の素(同圏外)、9位カゴメ(同10位)などの食品メーカーの躍進が目立ちます。投票理由には「身近な食品を多く扱っている」といったコメントが並ぶほか、「女性が働きやすい理系の職場と聞くから」というコメントも見られました。
「クリエイティブ・専門職系」では、3位に全日本空輸(ANA)、9位に日本航空(JAL)と、いずれも前回は圏外だった航空会社がランクイン。2社とも女性比率が高く、直近の「なでしこ銘柄」に選出されるなど、女性の活躍推進が評価されています。さらに、オリンピックイヤーに向けて海外へのプロモーション強化の可能性を感じてクリエイティブ職からの関心が高まったと考えられます。