女性が“働きやすい”とイメージする企業第1位は？ 女性の転職人気企業ランキング 2022【総合】

2022年の女性の転職人気企業ランキングでは、上位3位までが2021年と同様に「グーグル」（1位）、「トヨタ自動車」（2位）、「楽天」（3位）という結果になり、3年連続で3社が3位までを占めました。1位と2位のポイント差は350ptで（「グーグル」1,473pt、「トヨタ自動車」1,123pt）、前回の262ptに比べ、グーグルがややポイントを引き離しました。

上位10位までにランクインした業種を見ると『インターネット・広告・メディア』が「グーグル」「楽天」「リクルートホールディングス」「ヤフー」の4社、『メーカー（機械・電気）』が「トヨタ自動車」「ソニー」「パナソニック」の3社となり、昨年に引き続き両業種の人気が高くなっています。『インターネット・広告・メディア』の中では、「リクルートホールディングス」が前回10位圏外の11位から6位へと5つ順位を上げました。同社のさまざまなサービスのCMを見る機会が増え」、CM効果で認知度が上がったことも順位を上げた要因の一つと考えられます。また、同じ『インターネット・広告・メディア』では「ヤフー」が前回18位から9位へと順位を上げました。働く場所にとらわれない「どこでもオフィス」という制度の導入を進めている同社へのコメントには、「新しい制度が多い」「国内どこにいても、在宅勤務が可能」など働き方の柔軟さに好意的な意見が寄せられました。

大きく順位を上げたのは、前年20位から10ランクアップした「日本航空（JAL）」（10位）。コロナ禍での移動制限が緩和される兆しが見え、今後への期待も感じられます。

50位までのランキングでは、『メーカー（電気・機械）』が8社、『メーカー（素材・化学・食品・化粧品・その他）』が9社ランクインしています。両者をあわせると17社となり、メーカーの人気が高いことが分かります。TOP10には『メーカー（電気・機械）』から前述の3社がランクイン。「花王」（12位）、「日立製作所」（21位）、「カゴメ」（24位）は前年より順位を上げています。前年圏外からは「キーエンス」（25位）、「富士通」（30位）、「本田技研工業」（33位）、「ワコール」（41位）、「キヤノン」（47位）の5社がランクインしました。

25位の「キーエンス」は、総合版の「転職人気企業ランキングTOP300」では毎年のように上位に名前があがっている企業です。年収が高い企業として支持を集めていますが、今回女性が選ぶランキングにも初めて30位以内にランクインしました。また、30位にランクインした「富士通」はPCメーカーからDXソリューション提供コンサルへ47位の「キヤノン」はカメラやオフィス機器のメーカーからメディカル分野へも進出するなど、新しいビジネス領域へと事業を拡大しています。両社には、「大手だから」「安定している」などの意見のほかに、「事業の幅が広く新しい事業にチャレンジできそう、規模も大きいため社会貢献につながりそう」（富士通）、「技術力に優れ、カッコいいイメージだから」（キヤノン）などのコメントが寄せられています。

コロナ禍の影響による生活様式の変化とともに、価値観の多様化が進んできた2021年。多くのメディアで取り上げられるようになったSDGsへの理解が広まった1年でもありました。そんな中、SDGsのゴールの一つである働きがいや働きやすい環境づくりに取り組む企業への注目も高まってきているようです。

総合ランキングで前年圏外から37位にランクインした「サイボウズ」では、「100人いたら100通りの働き方がある」という考えのもと働き方改革を推進しています。同社には、「働きやすそうな環境」「社員を大切にしていそうだから」など、会社の取り組みを支持する意見も見られました。ほかにも、9位の「ヤフー」では、自分で働く場所を選べる「どこでもオフィス」という制度を導入したり、13位の「Apple　Japan」では自宅にいながら仕事ができる「在宅勤務アドバイザー」を募集したり、19位の「日本マイクロソフト」は週休3日制の導入で話題になるなど、働き方の多様化に対応する企業が支持を集めています。