女性の転職人気企業ランキング
2020総合

女性の転職人気企業ランキングのトップはグーグルで、2位に圧倒的なポイント差をつけて昨年に続き首位となりました。選んだ理由には「いろいろな発想を持った人がいて、刺激を受けられそう」「自主性を大切にしていて、やってみたいことを実現できそう」「新しいことに挑戦していて、楽しそう」といったコメントが並びました。ITのリーディング企業らしい自由でチャレンジングな社風・環境に魅力を感じる人が多いようです。

昨年の3位から1ランクアップしたのは2位のトヨタ自動車。「世界での知名度、給与、充実した福利厚生に惹かれる」「自動運転技術など、未来を変える仕事に携わりたい」「数々の革新的なカイゼンを行っている」と、企業ブランドだけでなく、それらのベースとなる挑戦や取り組み姿勢にも好感を持つコメントが多く見られました。

3位の楽天は昨年から1ランク順位を下げたものの、トップ3にとどまり人気は健在。「普段はユーザーとして利用しているが、自分も関わってみたい」「事業内容が多様で、さまざまな分野で仕事ができそう」といったコメントが挙がるなど、生活の中で触れる機会の多いサービスが親近感につながったことに加えて、仕事の広がりに対する期待も集まりました。

女性のランキング全体を見ると、トップ50のうち、最も多くランクインした人気の業種は、「メーカー（素材・化学・食品・化粧品・その他）」と「インターネット・広告・メディア」で、全体の3分の1以上を占めました。

投票理由を見ると、「興味がある商品なので、やりがいを感じられそう」（4位／資生堂）、「生活に密着した商品を扱っている。働きやすい環境も魅力」（13位／花王）、「日ごろからよく使っているし、先進的な企業として有名」（21位／LINE）、「おいしい物を食べるのが好き。料理の知識も増えそう」（38位／クックパッド）など、日常的な利用が人気に結びついているケースが多く見られました。

「愛着やあこがれのある商品やサービスに携わりたい」が選定理由として挙がる傾向がここ数年続いています。「人生100年時代」といわれ、結婚・出産後も働き続ける女性が増えたことで、長く働くなら「好きを仕事にできる会社に転職したい」と思う人が増えているのかもしれません。

50位までで圏外からランクインした企業は、26位の任天堂、30位の東日本電信電話（NTT東日本）、32位のNTTデータ、40位のコストコホールセールジャパン、49位のベネッセコーポレーションなどでした。

任天堂の大きな話題は、2020年3月の販売前から注目されていたNintendo Switch用ゲーム『あつまれ どうぶつの森」。同シリーズには女性ファンも多く、登場するキャラクターや街を自作できる箱庭的要素や、オンライン通信で離れている友人と一緒に遊べるコミュニティ機能が人気の理由の一つです。同社には「新しいエンターテインメントを常に追求しているから」「アイデアの総合商社」といった投票コメントが見られました。

そのほか、オリジナル食品や日用品を低価格でまとめ買いできる会員制スーパーのコストコホールセールジャパンが圏外から初のランクイン。外出自粛で在宅時間が増えたことにより、“巣ごもり消費”の強い味方となる商品・サービスを提供する企業への関心は今後もさらに強まりそうです。

また、東日本電信電話（NTT東日本）やNTTデータでは、「日本の通信のインフラを支えている」「社会に役立っている」「技術が優れていてさらに事業が伸びそう」などのコメントがそれぞれに見られました。テレワークを導入する企業が今後ますます増えることが予想される中で、ITインフラを提供する事業者としての社会貢献性と将来性に期待が寄せられている様子がうかがえます。

さらに、圏外からのトップ50入りとなったベネッセコーポレーションも、幅広い年齢層に学習教材を無償提供するなど生活に欠かせない役割を果たしており、この人気が来年以降も継続するかに注目です。