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えるぼし
えるぼしは、女性の活躍推進に関する取り組みを実施している企業を、女性活躍推進法に基づいて厚生労働大臣が認定する制度です。具体的な制度の内容や、どんな取り組みを実施している企業が認定されているかなどについて、詳しく見ていきましょう。
えるぼしとは
えるぼしとは、女性の活躍推進に積極的に取り組んでいる企業を厚生労働大臣が認定する制度で、女性が活躍できる環境が整っている企業の証しです。ロゴマークに含まれている「L」の文字には、女性(Lady)、働く(Labour)、手本(Lead)などのさまざまな意味が込められています。 えるぼしには3つの段階があり、5つの評価項目のうちクリアする項目数によって認定される段階が変わります。また、2020年6月には、3段階目(5つすべての基準を満たす)よりさらに上位の「プラチナえるぼし」制度が新設されました。えるぼし認定企業のうち、より高い特例認定基準を達成した企業は「プラチナえるぼし認定」を受けることができます。 えるぼし・プラチナえるぼし認定の基準には、男女の採用比率が同程度であることや、女性管理職の割合が業界平均を超えていることのほか、非正規雇用から正社員への雇用転換、一度退職した女性の再雇用の実績など、多様なキャリアが選択できるかどうかも含まれているため、女性のキャリア形成についての参考になるでしょう。 2021年9月末現在、えるぼしには1,473、プラチナえるぼしには18の企業・団体が認定されており、同年では、えるぼしに292、プラチナえるぼしには12の企業・団体がそれぞれ認定されています。
厚生労働省 「女性活躍推進法への取組状況(一般事業主行動計画策定届出・「えるぼし」「プラチナえるぼし」認定状況)」
えるぼしマークの種類と意味
えるぼしマークには、3段階の「えるぼし」と「プラチナえるぼし」の合計4種類があります。 仕事を続けていく上で女性が働きやすい環境、能力を発揮しやすい環境であるかどうかを「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの評価項目で判断します。 プラチナえるぼし認定の場合も、えるぼしと同じ「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの評価項目で判断され、これらの評価項目をすべてクリアしている必要があります。
えるぼし認定基準(1段階目)
- 評価項目のうち1~2つをクリアしていること
- 取り組み実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表していること
- 満たさない項目について、2年以上連続して改善した実績があること
えるぼし認定基準(2段階目)
- 評価項目のうち3~4つをクリアしていること
- 取り組み実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表していること
- 満たさない項目について、2年以上連続して改善した実績があること
えるぼし認定基準(3段階目)
- 5つの評価項目をすべてクリアしていること
- 取り組み実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表していること
【5つの評価項目】 1. 採用: 中途採用を含む男女別の応募者数・採用者数が同程度である、または正社員に占める女性の割合が業界の平均値を超えている 2. 継続就業: 女性の平均勤続年数が男性の7割以上である、または継続雇用(約10年)されている女性の割合が男性の8割以上である 3. 労働時間等の働き方: 直近の事業年度の各月ごとに残業時間および休日出勤の平均がすべて45時間未満である 4. 管理職比率: 管理職に占める女性の割合が業界の平均以上である、または昇進した女性の割合が男性の8割以上である 5. 多様なキャリアコース: 非正社員から正社員への雇用形態変更、キャリアアップのための職種等の転換、退職者の再雇用、30歳以上の正社員採用の4つの項目のうち、1つまたは2つ以上の実績がある
プラチナえるぼし認定基準
- 5つの評価項目をすべてクリアしていること
- 一定の基準に従って、「女性の活躍推進企業データベース」に実績および取り組み状況について毎年公表していること
【5つの評価項目】 1. 採用: えるぼしと同じ 2. 継続就業: 女性の平均勤続年数が男性の8割以上である、または継続雇用(約10年)されている女性の割合が男性の9割以上である 3. 労働時間等の働き方: えるぼしと同じ 4. 管理職比率: 管理職に占める女性の割合が業界平均の1.5倍以上である 5. 多様なキャリアコース: えるぼしと同じ
また、えるぼし、プラチナえるぼし認定には、5つの評価項目以外にも行動計画を策定するなどの基準があります。詳細は以下のページをご覧ください。
厚生労働省 「女性活躍推進法に基づくえるぼし認定、プラチナえるぼし認定のご案内」
えるぼし認定企業の取り組み ~女性が活躍できる職場は働きやすさにどんな影響がある?~
えるぼし・プラチナえるぼしに認定されている企業の情報はすべて公開されているので、それぞれの企業が何に注力しているかを確認できます。また、評価項目でクリアできていないものについては、毎年改善されていることが認定条件となっているので、女性活躍推進の取り組みを続けている企業であることが分かります。今はまだ改善途中だとしても、将来的に自分の望む活躍ができる制度や仕組みが整う可能性もあるでしょう。
長く働ける制度の充実
えるぼし認定の評価項目の一つに継続就業がありますが、女性の平均勤続年数が男性と比べて7割以上であることや、継続雇用されている女性の人数が男性の8割以上であることが条件とされています。これをクリアしている企業は、女性が長く働いている実績があるため、長期で活躍したいと考える人はこの基準に着目するとよいでしょう。
女性の管理職比率
管理職比率も参考になるでしょう。女性管理職の割合について、業界の平均以上または昇進した女性の割合が男性の8割以上であることが定められており、この項目をクリアしている企業は、女性管理職登用にも積極的に取り組んでいることが分かります。管理職を目指す人は特に注目したい項目です。
ここでは、「えるぼし認定企業」×「女性の転職人気企業」のトピックスをご紹介します。
トピックス1:女性管理職比率30%を目標に
内閣府が2003年に掲げた「2020年までに女性管理職比率を30%にする」という目標は、2021年現在、残念ながら達成できていません。令和3年版の男女共同参画白書によると、部長級で8.5%、課長級11.5%、係長級21.3%となり、毎年少しずつ割合が上がってはいるものの、30%には及ばないことが分かります。 えるぼしの2段階目に認定され、「女性の転職人気企業ランキング2021」総合で20位にランクインした日本航空(JAL)は、女性管理職の比率が16.8%、JALグループ全体では18.4%と30%には及ばないものの、毎年着実にその割合を高めています。同グループは、女性管理職比率を2023年度末に20%、2030年度末には30%にすることを中期経営目標に掲げ、女性のキャリア形成を目的とした役員メンターによる「グループメンタリング」などに取り組んでいます。
トピックス2:多様な働き方に合わせたキャリア支援
三井物産(同ランキング29位)は、次世代の多様な女性リーダーを育成するための「Women Leadership Initiatives」を設立し、組織開発の講義や経営幹部との対話などを行っています。これまでに2回実施され、参加した23人の女性社員のキャリアアップにつながりました。また、海外で活躍する女性社員が増えてきていることから、女性社員が出産後に子どもを連れて海外赴任するための保育園やベビーシッター費用の補助などの支援にも取り組んでいます。 ソフトバンク(同ランキング15位)は、女性の中途採用や派遣社員から直接雇用への雇用転換を実施。キャリア形成のためのリーダーシップ研修や、管理職によるメンタリングプログラムにより、女性社員がより高いポジションや役割を実現できるようサポートしています。
トピックス3:長く働き続けられる取り組み
出産や育児で女性社員が離職してしまわないよう、制度や環境を整える企業は確実に増えています。えるぼしに認定される企業の中には、伊藤忠商事(同ランキング19位)や三菱商事(同ランキング21位)など、男性よりも女性のほうが平均勤続年数の長い会社も出てきました。 ソフトバンクでは、平均勤続年数が男性12.8年、女性12.4年とわずかな差となっていることが公表されています。同社には、不妊治療のためのチャイルドプラン休暇や妊娠中のマタニティ通院休暇などの独自の制度があり、子どもが小学校を卒業するまで短時間勤務やフレックス勤務、時間外勤務の免除など柔軟な勤務体制も整っています。育児と仕事の両立がしやすくなるようにさまざまな取り組みを実施している会社は、長く安心して働き続けられるでしょう。
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