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Vol.9会社情報(IR・財務)の読み方入門講座

自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?

この回では、貸借対照表を用いて自己資本比率を説明します。自己資本比率を見ると会社のどんなことが分かるのでしょうか。自己資本の意味や、自己資本比率の計算方法を解説したあと、業種別の目安となる数値もお伝えします。

自己資本比率とは?

自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよいのです。

(計算式)

自己資本比率計算式

自己資本比率は、「自己資本÷総資本」の計算式で求めることができます。
会社のすべての資本のうち、どれくらいを自己資本が占めているかを示しています。

自己資本比率

そもそも自己資本とは?

そもそも自己資本とは、返済の必要がない資本のことです。具体的には貸借対照表の右側の下にある、純資産が自己資本です。純資産の部には、資本金、資本剰余金、利益剰余金が記載されています。

決算短信

自己資本比率の目安はどのくらい? 業種別では?

会社の安全性を評価するうえで最も基本となる分析指標が「自己資本比率」です。自己資本比率は、高ければ高いほど財務的には安定しているといえます。50%以上あればかなり良好な状態といえ、少なくとも30%程度は確保しておくとよいと言われています。

自己資本比率は、負債よりも純資産の金額が多ければ50%を超えますので、自己資本比率が高いということは、多くの資金を金融機関などからの借入金以外の方法で調達していることになります。つまり、「自己資本」=「返さなくてもよいお金」が多ければ、「倒産しにくい」ということができます。

一方で会社を経営するうえでは、借入金は必要不可欠なものです。製造業や、全国展開している企業など、会社の規模が大きくなればなるほど、すべてを自己資本で賄うことは難しくなります。そこで、自己資本比率がある一定以上保たれていることを確認しつつ、同時に負債と純資産のバランスを見ることが大切です。

製造業など固定資産を多く使う業種は、20%が目安になります。商社や卸売業など、固定資産が少なく、その代わりに流動資産である売掛金や在庫などが多い業種は15%が目安になります。情報通信業のように、IT企業が多い業界では設備投資があまり必要がないことから、40%を超える企業が多く存在しています。

自己資本比率は、業種によって大きく異なります。以下に、中小企業庁「平成30年中小企業実態基本調査」による業種別の黒字企業の平均を掲載しましたので、参考にしてください。

業種 自己資本
比率
建設業 39.5%
製造業 45.6%
情報通信業 58.6%
運輸業、郵便業 36.3%
卸売業 38.3%
小売業 36.7%
不動産業、物品貸借業 32.7%
宿泊業・飲食サービス業 14.4%
サービス業(ほかに分類されないもの) 44.9%

まとめ

ポイント

  • 自己資本比率とは、会社の安全性を見るための指標
  • 自己資本比率は、貸借対照表から読み取ることができる
  • 自己資本比率は業種よって目安となる基準が異なる

就職・転職先企業の財務の安全性の目印である自己資本比率は、業種によって差がありますので、必ずチェックしてみてくださいね。

執筆者:馬渕 磨理子
フィスコ 企業リサーチレポーター
京都大学公共政策大学院修了。日本テクニカルアナリスト。
医療法人でトレーダーとして資産運用に携わり、現在はフィスコで活動。同時に日本クラウドキャピタルでもマーケティングに従事。プレジデントやSPA!など多数執筆。
Twitter https://twitter.com/marikomabuchi
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