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Vol.13会社情報(IR・財務)の読み方入門講座

ROE、ROAとは? これらの数値から分かることとは?

今回はROE、ROAについて解説します。企業の財務情報を見ているとROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)という項目が出てきます。似たような言葉に混乱する方も多いでしょう。今回は、2つの指標の違いや、それぞれから何が分かるのかをまとめます。

この記事を要約すると…

  • ROE、ROAは「投資家目線」の指標です。就活・転職をお考えのみなさんにとっては直接的には重要ではないと思われるかもしれませんが、「投資家が優良企業と判断する基準」を知っていることはとても有益です。
  • ROE・・・高ければ高いほど効率的に利益を稼いでいる(目安は8%)
  • ROA・・・高ければ高いほど効率的に利益を稼いでいる(目安は5%)

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1.ROE(自己資本利益率)とは?

ROE(自己資本利益率)は、利益を効率良く得られているかを示す指標です。株主資本利益率ともいわれています。ROEは投資家目線で投資先企業としてふさわしいかどうかを判断する基準になる指標です。投資家は「投下した資本に対して企業がどれだけの利潤を上げられるのか」という点を重視しているため、ROEは最も重要視される財務指標となっています。また、投資家により投資に値する会社だと判断されることは、会社の業績にも良い影響を与えてくれます。

ROEの計算式

ROE(%)= 純利益 ÷ 自己資本(純資産)

これは株主が投下した資本(=純資産)に対していくら利益を稼げているかということを示したものになります。

2.ROE(自己資本利益率)からどんなことが分かるの?

ROEを図で理解すると?

ROEは企業が株主資本をいかに効率的に運用できたかを示す指標のため、原則的には高ければ高いほど好ましいです。ROEから分かることは「経営効率」です。ROEが高いということは、限られた自己資本(純資産)を効率的に運用しながら、利益を生み出していることを意味します。逆にROEが低いということは、経営効率が悪いことを示しています。

・目安となるROEの%を以下にご紹介します。
さて、ROEを経営指標として判断する際に、目安となる数値はどれくらいになるのでしょうか。一般的に、ROEは8~10%を超えると優良企業だといわれます。実際に経済産業省のデータによれば、2018年度の上場企業における平均ROEは、9.4%という結果が発表されています。日本企業であれば、8%~10%を超える自己資本利益率を確保できていれば、経営の収益効率性は高いといえるでしょう。一方、米国や欧州における上場企業の2018年度平均ROEは、日本企業よりはるかに高い数値結果が出ています。

米国の上場企業平均:18.4%
欧州の上場企業平均:11.9%
日本の上場企業平均:9.4%

3.ROA(総資産利益率)とは?

ROAとは、総資産利益率のことを指し、会社が持っている総資産を利用して、どの程度の利益を上げているかを示す指標です。こちらもROEと同じように投資家が注目している指標です。

ROAの計算式

総資産利益率(ROA)=当期純利益/資産×100

ROEを図で理解すると?

4.ROA(総資産利益率)からどんなことが分かるの?

ROAからは、企業が保有している資産を効率的に利益に結び付けているのかが分かります。例えば、経営者の手腕が高く、従業員が効率的に働いている、材料などを無駄なく使えている、保有資産を効率的に使えていることなどで利益につながると、ROAが高くなります。

・業界別の目安の(%)
業種によって総資産利益率(ROA)の平均は異なります。業種別の平均値を知ることで、企業に求められる総資産利益率(ROA)の目安が分かります。

※上記で、ROAで「投資家が優良企業と判断する基準」の目安は5%程度と記載しましたが、1社の個別企業を分析する際の目安です。下のROAは、業界の平均値なので、低くなってしまう傾向があります。

主な業種の総資産利益率(ROA)

業種 ROA(%)
鉱業、採石業、砂利採取業 1.0
製造業 4.8
食料品製造業 3.8
飲料・たばこ・飼料製造業 5.9
繊維工業 3.6
パルプ・紙・紙加工品製造業 1.5
印刷・同関連業 2.1
化学工業 6.0
石油製品・石炭製品製造業 4.3
ゴム製品製造業 5.7
鉄鋼業 2.9
非鉄金属製造業 2.5
金属製品製造業 3.3
電気機械器具製造業 5.4
情報通信機械器具製造業 3.2
輸送用機械器具製造業 5.7
電気・ガス業 1.8
情報通信業 5.7
出版業 1.7
卸売業 4.2
小売業 3.0
クレジットカード業、割賦金融業 0.8
飲食サービス業 3.4

(出所:経済産業省 平成30年企業活動基本調査速報-平成29年度実績-

まとめ

ROAとROEの違い。ROAとROEはよく似ていますが、計算式の分母に違いがあります。分母に自己資本(純資産)を用いたものがROEで、分母に総資産を用いたものがROAです。ROEは出資に対するリターンですので、異業種間で比較する際にも用いることができます。一方、ROAは業種により目安が異なるため、ROAは異業種間での比較には適していませんので、注意しましょう。

執筆者:馬渕 磨理子
フィスコ 企業リサーチレポーター
京都大学公共政策大学院修了。日本テクニカルアナリスト。
医療法人でトレーダーとして資産運用に携わり、現在はフィスコで活動。同時に日本クラウドキャピタルでもマーケティングに従事。プレジデントやSPA!など多数執筆。
Twitter https://twitter.com/marikomabuchi
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