女性の仕事満足度 職種ランキング2021【総合】

女性の仕事満足度は、昨年から0.1点アップの平均60.1点

各指標の平均点は、すべての指標で昨年とほぼ同じ結果となりました。100点満点で「総合」が60.1点（昨年60.0点）、「仕事内容」が64.1点（同64.1点）、「給与・待遇」が54.2点（同54.4点）、「『労働時間（残業・休日など）」が69.8点（同69.8点）、「職場環境」が63.2点（同63.2点）という結果でした。

コロナの影響は常態化。「働き方」「会社の姿勢」「人との関わり」で満足度が左右される傾向に

新型コロナウイルスの流行から約2年。流行当初と比較すると、緊迫感は薄れ、「コロナ慣れ」などと言われるようにもなりましたが、仕事への影響はどうでしょうか？前回調査の2020年8月ごろと比較して、仕事への満足度の変化を聞いてみたところ、さまざまな声があがりました。
1年前と比較し、仕事への満足度が上がった人からは、「通勤のストレスが減り、プライベートの時間が増えた」など、「在宅勤務・リモートワーク」に変わったことへの満足の声が大多数でした。特に子育て中の世代からは「通勤時間を家事に充てられるようになり、時短勤務からフルタイムに戻すことができた」「気持ちの面で余裕ができ、家族と過ごす時間に重きを置くようになった」など、仕事と家庭の両立がかなうようになった人が増えているようです。
また、コロナ禍という困難に立ち向かう中で、「業績が落ち仕事が減っても、給与は保証されていて感謝している」「改めてチームやメンバーのありがたみを再確認できた」など、今まで当たり前に会社で働けていたことや仕事に就けていたことへのありがたみを再認識するようになった、という声もあがりました。

反対に、1年前と比較し、仕事への満足度が下がった人からは、「売り上げが低下し、給与が下がった」「残業がなくなり給与が減った」「賞与が減額になった」など、コロナの影響が給与に大きく及んだという声があがりました。また、コロナ以前と体制や働き方がまったく変わらない会社への不満が募る声もあがりました。「テレワーク導入を検討もしてもらえなかった」「コロナ対策もなく、コロナ前とまったく変わっていないことが不満」など世間の流れに反する企業の対応に不信感を抱く人が少なくありません。
好意的にとらえられることが多いテレワークも新たな課題を生んでいます。「同僚とのコミュニケーションが取りづらく、孤立感を感じる」「帰属意識が減りやる気が出ない」などコミュニケーション不足への不安や不満の声は多数あがりました。「プライベートと仕事の区別をつけにくくなり、オンオフが切り替えづらい」など、時間や場所の管理に苦心している様子もうかがえます。

「品質管理・品質保証・分析・評価（医療系）」が、1位にランクイン。医療系専門職が上位に並ぶ。

総合満足度の高い職種は、1位が「品質管理・品質保証・分析・評価（医療系）」（67.0点）、2位が「研究（医療系）」（66.1点）、3位が「経営企画・事業企画・営業企画・新規事業開発」（65.7点）という結果になりました。
1位と2位がともに「医療系専門職」であり、ほかにも4位「薬事」や11位「臨床開発関連」が上位にランクインしました。

1位の「品質管理・品質保証・分析・評価（医療系）」は、ほかにも「職場環境」で4位、「給与・待遇」で5位にランクインしました。「命を救う仕事をしていると実感できる」「コロナの影響で病院内でも不可欠な仕事になった」などの社会貢献を感じられやすい仕事である点も総合満足度1位につながったようです。

2位の「研究（医療系）」は、「仕事内容」の満足度指標でも3位にランクイン。「患者さまに喜んでもらえて、役に立つ仕事だと思える」「仕事は大変だがやりがいのある内容で、誇りを持てている」など、社会的意義を感じながら仕事に取り組めていることから高評価につながったようです。

3位の「経営企画・事業企画・営業企画・新規事業開発」は、「給与・待遇」の満足度指標で1位にランクイン。「自分の企画が評価された」「自分の取り組みが実績につながり、今も続いている」など、自分の裁量で仕事ができ達成感につながる点と、給与・待遇のバランスに満足している声が多いです。