私らしいキャリアや働き方に
ピッタリな企業はどこ?⼥性が活躍できる企業
⼦育て⽀援企業の見つけ方・選び方
「結婚してもバリバリ働きたい」「子育て中は仕事時間をセーブしたい」「将来は管理職になりたい」など、同じ女性でもそれぞれ目指すキャリアは違うはず。
「私らしいキャリアや働き方」を支援してくれる企業を見つけたい、そんなときは、国が設けている指標「 くるみん」「えるぼし」「なでしこ銘柄」「 ダイバーシティ経営企業100選」が参考になります。これらをヒントに、女性が活躍できる・子育て支援が充実している企業を探してみましょう。
4つの指標とその特徴
~女性活躍や子育て支援に積極的な企業を探そう~
キャリアアドバイザーからのアドバイス
~女性活躍を後押しする企業。私にピッタリなのは?~
私らしいキャリアや働き方をかなえたい。企業選びのコツは?
国がさまざまな指標を掲げて女性活躍を後押ししていることもあり、リモートワークや子連れ出勤など、さまざまな制度の導入を進める企業は確実に増えてきました。以前に比べると、働き方の希望がかなう転職先は探しやすくなってきたと思います。
とはいえ、働き方はあくまで条件の一つですから、それだけで転職先を決めるのはおすすめできません。どんなに福利厚生や職場環境が整っていたとしても、自分が目指すキャリアが実現できないと転職を繰り返してしまう可能性があるからです。
自分らしいキャリアと働き方の両方をかなえるためには、何を基準に企業を選ぶのがベターなのか、働き方の選択肢が増えてきたからこそ、じっくりと考える必要があるでしょう。
企業を検索する前に転職の目的を明確に
まずは、なぜ転職したいのか、その目的を明確にすることから始めましょう。希望の働き方は妊娠期や子育て期などのライフステージとともに変化する可能性があるため、「常に新しいことに挑戦したい」「風通しのよい職場で働きたい」など、仕事内容や社風も含めて自分が大切にしたいポイントを認識しておくことが大切です。
転職の目的を考えると同時に、将来のキャリアプランも考えてみてください。5年後、10年後に自分がどういったキャリアを築いていたいか、将来のなりたい姿から逆算して、今自分に必要な環境が何か整理することで、転職先に求める条件に優先順位をつけやすくなるでしょう。
指標を参考にして企業探し
転職先に求める優先順位が明確になったら、このページで紹介している指標を参考にしながら企業を探してみましょう。例えば、「子育てしながら働き続けることを優先したい」場合は、くるみん認定企業、「女性活躍に取り組んでいる大企業で働きたい」のなら、なでしこ銘柄選定企業をチェックしてください。
気になる企業が認定・選定されていないときは、まず応募してみて、面接で採用担当者に聞いてみるという方法もあります。実際に取り組みをしていても、未申請、あるいは申請中のため認定されていない、ということも考えられるからです。
まずはホームページや求人情報で後述する取り組みなどについて調べてみて、その上で確認できないことについて、現在実施していることはあるか、今後取り組む予定があるか確認してみるとよいでしょう。運よく理想の働き方ができる制度が導入されているかもしれません。
「女性が活躍できる」だけでなく「自分が活躍できる」企業かどうかも忘れずに
「女性が活躍できる」ことはもちろん大切ですが、「自分が戦力として活躍できる」企業かどうかという視点も忘れないでください。
いくら社内の仕組みや制度が整っていても、自分が経験したことのない業務やスキル不足の職種に応募してしまうとそもそも面接に呼ばれないこともありますし、自分のスキルや経験が活かせるポジションがなければ、転職後に活躍できるようになるまで時間がかかってしまいます。理想のキャリアプランを実現するために、企業選びの際には自分のスキルとマッチするのか、自分の望むポジションがあるのか、仕事とプライベートの両立をどう図るのかイメージを膨らませるとよいでしょう。
「女性が活躍する企業」「子育て支援企業」のさまざまな取り組み事例
女性活躍推進や子育て支援のために、多くの企業がさまざまな取り組みを実施しています。多様な価値観や働き方を尊重することは、従業員のモチベーションアップにつながるだけでなく、企業の業績にもプラスに働くと期待されています。
女性が柔軟かつ長期的に働ける環境が整っているか判断するために、指標以外にも以下のような取り組みが実施されているかどうかも参考になるでしょう。
- リモートワーク・在宅勤務制度
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サテライトオフィスや自宅での業務を可能にする制度で、コロナ禍を契機として導入する企業が急速に増えています。通勤時間が短縮されることで、子育てや介護と両立できる可能性も高まるでしょう。リモートワークの浸透によって「ワーク」と「バケーション」を合わせた「ワーケーション」という働き方も注目されています。
- フレックスタイム・短時間勤務制度
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勤務時間を固定しないフレックスタイム制や所定労働時間を短縮する短時間勤務制度は、ワーク・ライフ・バランスを重視したい人にはうれしい制度の一つです。リモートワークや在宅勤務と併用できれば、仕事以外に使える時間を格段に増やせるでしょう。
- 子連れ出勤制度
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社内保育所やベビーシッターに依頼するのではなく、職場で社員が協力しながら子どもの面倒を見るという制度で、若い社員が多いベンチャー企業で多く導入されています。子どもがいない社員も子育てのイメージを持てることで、子育て期の社員への理解が深まるなどプラスの効果が生まれています。
- 女性管理職育成制度
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「自信がない」「自分には向いていない」と管理職を目指すのをあきらめてしまう女性が多い状況を改善するために、役職別研修の定期的な実施や管理職メンター制度などを通じて女性管理職を育成しようとするものです。女性管理職割合の増加に積極的に取り組んでいる企業で実施されています。
- キャリアとプライベートのバックアップ
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上司に仕事やプライベートの相談ができる機会を定期的に設ける、社内相談窓口を設置するなどのバックアップ体制を整える取り組みです。多様化する価値観を尊重するためだけでなく、社員全員の「自分は認められている」という「心理的安全性」を高めることで、業務運営をより円滑にできる可能性があるとも考えられています。
- 再雇用制度
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妊娠・出産などで退職した社員を再雇用する制度です。一般的に、キャリアが中断すると正社員として復帰するのは難しいとされていますから、復職の道が用意されているのは心強いでしょう。
くるみん、えるぼし、なでしこ銘柄、ダイバーシティ経営企業100選の特徴
最後に、4つの指標の特徴を簡単に説明したいと思います。
「くるみん」
仕事と子育ての両立を支援する企業が認定されています。「育休取得率」「時短勤務」「平均残業時間」などを企業選びのキーワードにしている人はチェックしてみましょう。
「えるぼし」
女性の活躍を推進している企業が認定されています。「女性管理職比率」「平均勤続年数の長さ」などを企業選びのキーワードにしている人はチェックしてみましょう。
「なでしこ銘柄」
女性人材を積極的に登用している上場企業で、各業種から1社~2社が選定されています。「女性管理職・女性役員比率」「中途採用比率」「キャリアアップ制度」などを企業選びのキーワードにしている人はチェックしてみましょう。
「ダイバーシティ経営企業100選」
ダイバーシティの推進を経営成果に結びつけているとして表彰された企業です。「ダイバーシティ経営」「人材の多様性」「イノベーション」などを企業選びのキーワードにしている人はチェックしてみましょう。 ※「新・ダイバーシティ経営企業100選」「100選プライム」選定・表彰は、2020年度をもって終了となりました。
それぞれの詳しい情報や認定・選定された企業の求人情報は、各指標のページで確認できます。自分らしいキャリアや働き方に合った企業探しにぜひお役立てください。
石橋寿子(いしばし・ひさこ)
国家資格 キャリアコンサルタント
新卒で塾の運営会社へ入社。その後、英会話学校に転職し、約7年間、新規・既存顧客に対しカウンターセールスを担当。マネジメント経験を経て、当社に入社。現在、営業職・販売サービス職に従事している方々を中心に幅広く転職サポートを実施。
プライベートでは1児のママ。長期的なキャリアプラン、人生プランをともに考えるパートナーとなれるような提案を心がけている。
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