「年収500万円台の女性」ってどんな人?
これから目指すには?

掲載日:2025年1月10日
正社員の年収データを調査したdodaの「平均年収ランキング」(2023年版)によると、男女ともに年収500万円台は“平均以上の収入”といえます。
今回は年収500万円台の女性の業種や転職回数など、「どんな人が年収500万円台を稼いでいるのか」や、これから年収500万円台を目指すにはまず何に取り組めばいいのかを解説します。
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年収500万円台の女性は全体の何%?
2023年10月~2024年9月にdodaのエージェントサービスに登録した女性のデータによると、「年収500万円台(500~599万円)」の女性の割合は6.1%でした。
これに年収600万円以上の女性の割合を足して「年収500万円以上の女性」として見ても11.1%と、年収500万円を超える女性は決して多くないことが分かります。
年収500万円台の女性ってどんな人?お仕事や転職事情は?
年収500万円台の女性の業種は?
同データによると、年収500万円台の女性の業種は、1位が「医薬品・医療機器・ライフサイエンス・医療系サービス」(11.2%)、2位が「IT・通信」(9.2%)、3位が「金融」(8.8%)と、一般的に平均年収が高めとされる業種が並んでいます。
また4位以降は「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」(7.9%)、「インターネット・広告・メディア」(7.5%)となっています。
業種ごとの年収についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
年収の高い業種は?平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】
また、女性の職種別の年収ランキングについてもまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
年収500万円台の女性の住んでいる地域は?
年収500万円台の女性の「居住都道府県」の上位10都道府県を見ると、1位が「東京都」(35.2%)、2位が「神奈川県」(12.3%)、3位が「大阪府」(8.1%)となっています。
さらに「埼玉県」(6.5%)、「千葉県」(6.1%)、「愛知県」(5.2%)も比率が高いことから、首都圏近郊や大都市圏の居住者が多いことが分かります。
年収500万円台の女性の転職回数は?
同データによると、年収500万円台の女性の「平均転職回数」は「1.3回」でした。
さらに、年収500万円台の女性の「転職回数別登録者」の比率を見てみると、1位が「0回」(48.3%)、2位が「1回」(18.8%)、3位が「2回」(12.0%)と、転職回数が多いほど人数が減っていく傾向が見られます。
転職0回が半数近いことを考えると、「同じ職場に長く勤めてきた方が比較的多い」と言ってよさそうです。
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何のために「500万円」を目指したいのか?を明確にしよう
ここからは女性の転職支援を得意とするdodaキャリアアドバイザーの坂本真衣が、年収500万円を目指すステップについて解説します。
坂本によると、年収500万円への第一歩は「『何のために』『いつ』年収500万円を達成するのか」を明確にすることだといいます。
例えば、「20代のうちにたくさん旅行に行きたいので、500万円稼ぎたい」という方もいるでしょうし、「こういう家に住みたいから500万円稼げるようになっていたい」という方もいるでしょう。
また、結婚や出産などのライフイベントを経ることで、生活に必要な費用が変わってくる場合もあります。
特に女性はライフイベントがキャリア形成に大きく影響する傾向があります。例えば、産休・育休を取得したり、復帰後も時短勤務で働いたりする方も多いでしょう。
だからこそ「何のために」「いつ」が重要になってくるのです。
自分のキャリアプランを立てよう
自分なりのキャリアプランを立てることは、年収500万円をかなえるための戦略を立てることでもあります。その内容は人によってさまざまですが、重要なのはやはり「『いつ』年収500万円を達成するか」です。
具体的には「短期間で達成する」場合と「中長期的に目指す」場合で大きく違ってきます。どちらのパターンを選ぶかは、慎重に検討したいところです。
短期間で年収500万円を達成する
どうしても短期間で年収500万円を達成したいなら、「平均年収の高い業界・職種へ転職する」「成果報酬型の営業など『やればやるだけ稼げる』仕事に就く」といった方法が考えられます。
実際にこのような転職をして活躍し、年収を大幅にアップさせた方もいらっしゃいます。ご自身のスキルを活かせる環境であれば、短期的な目標達成も目指せるでしょう。
しかし、こうした働き方は高いスキルを求められたり、営業目標などのプレッシャーがきつかったり、また成果次第で逆に年収が下がったりと、リスクもそれなりに大きくなります。
また、「副業を始める」ことや「就業時間を見直して業務の時間を長くする」なども選択肢としてはあるでしょう。
しかし、こちらは会社の就業規則によっても可能かどうか異なるため、事前に確認が必要になります。
人によって向き不向きもありますが、一般的には「中長期で年収500万円を目指していく」ほうが向いている人が多いことも心にとどめておきましょう。
中長期的に年収500万円を目指す
「『いつ』年収500万円を達成するか」というタイミングに比較的余裕があるならば、スキルアップなどを通して中長期的に目指していく方法もあります。
例えば、以下のような選択肢があるでしょう。
【今の会社でコツコツと】
- 担当業務の専門的なスキルを身につけ、社内での評価を高めていく
- 職位を上げ、マネジメントの手腕を身につける
- 年功序列評価制度の企業で長く勤める
【スキルアップした上で転職する】
- 資格取得、リーダー経験などでスキルアップし、年収の高い企業を目指す
- これまで積んできた業務経験を活かし、より業務の幅を広げられる企業を目指す
坂本
着実な方法のひとつとして「年功序列の評価基準を採用している企業で長年勤める」という手段もあります。ただ、現在は成果主義の評価基準も徐々に広まりつつありますから、「ジョブ型雇用を進めている企業で、自分の強みを伸ばして評価を高める」といったやり方を検討するのも良いでしょう。
いずれにしても、まずは自分が今持っているスキルや経験・経歴を整理して「どの方法にチャレンジするのが現実的か」を考えていきましょう。
自分に合わない方法や仕事で年収500万円を達成しても、積み重なったストレスで退職…となれば、また途中からやり直しになってしまいます。「一度でも年収500万円に達したら、その後は年収がすぐに下がっても問題ない」というわけではないですよね。
年収500万円をキープする、もしくはさらに上げていくために、自分の特性やスキル、キャリアプランやライフプランをそれぞれ結びつけて考えることが重要です。
迷ったらキャリアアドバイザーに相談してみよう
「何のためにいつ年収500万円を達成したいか」は明確化できても、「自分の特性や経験に合っていて、なおかつ無理のないキャリアプラン」はどうやって立てればいいのか、イメージできない人もいるかもしれません。
そんなときは、多くの女性たちのキャリア形成を支援してきた「キャリアの専門家」であるキャリアアドバイザーに相談してみましょう。客観的な視点で、自分だけでは気づきにくいあなたの特性を見いだしたり、経験を活かす方法をご提案したりして、より実現性の高いキャリアプランを一緒に考えます。
坂本
キャリアカウンセリングの場では、就職活動でもおなじみの「自己分析」にあらためて取り組むことがよくあります。
モチベーショングラフなどを用い、子どものころまでさかのぼって「どんなとき楽しかったか、どんなとき落ち込んだか」を見ていくことで、「自分が喜びややりがいを感じること」「自分がモチベーションを維持できないこと」やその理由を洗い出していきます。
また、「これまでに受けてきた評価やフィードバックについて振り返る」といったことにも取り組んでいます。年収500万円を目指すかどうかにかかわらず、キャリアの棚卸しのつもりでぜひ相談にいらしてください。
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坂本 真衣(さかもと・まい)
【経歴】
2008年に株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社し、転職を希望する方のキャリアに寄り添いたいという思いから営業職や事務職の方を中心にキャリアアドバイザーとして累計2500人以上の方を担当。
dodaキャリアアドバイザー
坂本 真衣(以下、坂本)
短期間で年収500万円を達成したいとなれば、ベンチャー企業など「スピード感が速い業界で働く」というのもひとつの手段です。
大企業や老舗企業では「入社1~2年目は先輩について学び、6~7年でやっと一人前」ということも珍しくありません。
一方、例えばWeb系のベンチャー企業ですと「1年目でもうバリバリ営業に行き、2年目には後輩を育成、3年目でリーダー、4年目ともなれば20人を抱えるマネジャー」などということもあります。それに伴って年収ももちろん上がっていくでしょう。
「実力次第で早く責任のある立場になれる」という仕事や働き方が自分に合っていれば、短期間で達成することも無理ではないと思います。
さらに、特に女性は年齢やライフイベントのタイミングと重ね合わせてキャリアを考えることがとても大事です。
産休や育休からの復帰後にキャリアを積んで年収500万円を目指すこともできますが、例えば「子育て費用のために年収500万円欲しい」と考えているのであれば、妊娠、出産、子育ての前にある程度キャリアを積んでおくことで、必要なタイミングで年収500万円を達成しやすくなるはずです。
もちろん、想定どおりにいかない場合も考えられますが、キャリアプランをかなえるために重ねてきた努力は、ほかの道を歩む場合でも必ずプラスになると思います。