#018
2019.8.19
Q.職場で器用に立ち回る後輩女子と
自分を比べて自己嫌悪…
自信に満ちあふれている後輩に引け目を感じてしまう…
私のほうが先輩なのに、全然余裕がなくてつらい。
3人の専門家によるそれぞれの回答を確認しよう。
このモヤモヤにアドバイスしてくれた
スペシャリストはこちらの3人!
森もり子
漫画家・漫画原作者
小松美智子
精神保健福祉士・キャリアカウンセラー、株式会社メンタル・キャリア・ライド 代表
松田智恵子
dodaキャリアアドバイザー
Q.後輩女子が職場でうまく立ち回っているけど、自分にはそんなことできない。不器用な自分がイヤ。
デキる後輩女子の出現により、脅かされる自分の存在価値。もっと器用に振る舞いたいのに、あの子のようにうまくはいかなくて…そんなモヤモヤを解消するアドバイスはこちら。
森もり子
おそらく、不器用な自分がイヤなのではなく、器用に立ち回っている後輩女子がイヤなんですよね。
それ自体は悪いことでもなんでもないので、まずは自分が彼女に対してネガティブな気持ちを持っていることをしっかりと自覚しておきましょう。 その上で、自分の気持ちをコントロールするために、どのように彼女と関わるかを考えていくといいですよ。
業務に支障のない範囲で、彼女のことを避け続けるのも一つの手です。
イヤなものを無理やり見る必要はありません。
または、自分から声をかけて仲良くなってみるという手もあります。
相手のことを深く知れば、彼女へのネガティブな気持ちが小さくなるかもしれませんよ。
小松美智子
「不器用な自分がイヤ」と自己否定させられる環境に身を置くのは苦しいですよね。
ありのままの不器用な自分を否定せずに見守ってくれる人や自分のそばに寄りそってくれる人に対して感謝の気持ちを伝えるなど、今ある関係性を大切にされてはどうでしょうか。
もし、うまく立ち回れるようになりたいのであれば、“うまく立ち回る”ということが具体的にどんなことを指すのか明確化し、ソーシャルスキル(※他人と良い関係を築き、社会生活を送るために必要なスキル)やコミュニケーション力を磨くのも良いかもしれません。
いずれにしても、できない自分にフォーカスするのではなく、自分が今できていることや持っているスキル、自分を受けとめてくれる他者の存在などに焦点を当てましょう。今あるものに自覚的になれば、今の自分も環境も、そして後輩の存在もきっと肯定的に受けとめられるようになると思いますよ。
松田智恵子
そういう後輩女子、うらやましいですよね。ただ、若手だからこそ通用しているのではないでしょうか。あなたとは年齢や経験、立場や求められている役回りも、違うと思いますよ。
それより、あなたは今後社内でどのような存在になりたいのでしょう? 頼られたいのか、そつなくこなしたいのか、癒やしの存在になりたいのか、まずはそこから整理してみませんか。
今の状況だけを見て嘆くのではなく、もう少し長いスパンで理想像を描くと見える世界も変わります。なりたい姿を決めて、そのために努力する。そうすれば周りのことも気にならなくなるのでは。そつなくこなしている後輩女子は、きっと彼女が描く理想の存在であるために努力しているんだと思います。
まとめ
- 器用に立ち回る後輩と自分を比べてモヤモヤしている人は…
-
・ネガティブな気持ち自体は悪いことではない。彼女を避けても良いし、あえて彼女に自分から声をかけてみるのもアリ。(森もり子)
・“うまく立ち回る”とは具体的にどんなことか明確にして、そのスキルを磨くのも良し(小松美智子)
・自分が今後どんな存在になりたいか整理しよう。理想像を描いて努力すれば、周りのことも気にならなくなる(松田智恵子)
というスペシャリストからのアドバイスがありました。
職場において“なりたい自分”を思い描いてそのために動き始めたら、見えなかった後輩の努力にも気付けるのかも。まずは何かしらのアクションを起こしてみると良さそうですね。
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識者プロフィール
- 森もり子
漫画家・漫画原作者 - 男性作家。2014年に発売した、返事をくれない彼氏を追い込むLINEスタンプ『もっと私にかまってよ!』が話題に。その後、Webメディアを中心に女性の心情をリアルに描いた漫画やコラムなどを連載。代表作に『大人のズル休み』『さよなら、ハイスクール』など。ヤングマガジンに連載された『ギャルと恐竜』原作担当。
- 小松美智子
- 精神保健福祉士・キャリアカウンセラー/株式会社メンタル・キャリア・ライド 代表/局アナウンサーから声優・ナレーターへ転身、現在の多岐にわたる活動に至る異例のキャリアの持ち主。大学や芸能プロダクション養成機関などでのキャリア講義、地域施設・精神科クリニックと連携し心の悩みを抱える方へのカウンセリング・心理検査に携わる。アニメ『蒼穹のファフナー THE BEYOND』に出演。
- 松田智恵子
dodaキャリアアドバイザー - これまで5,000人以上のキャリア支援に関わり、現在は、管理部門の方を専門とするキャリアアドバイザー組織の部長職も務める。女性の「キャリア」と「ライフ」に寄りそった「働き方提案」を得意とする。