#100
2021.11.1
Q.モヤモヤするのは成長の証し!
悩み考え行動することでキャリアは前進する!
仕事でもプライベートでも
これまでたくさん悩んできたけど
だからこそ成長できたんだ!
コロナ禍で社会全体が急激に変化するとともに、働き方も多様化しました。変わり続ける世の中で働き続けるには、変化を恐れず柔軟でいることが大切です。とはいえ変化は怖いし、そのたびにどういうキャリアを選択するか悩むもの…。そのモヤモヤ、実は成長の種でもあります。
そこで、dodaキャリアアドバイザー3人が、キャリアを築いていく過程で生じるモヤモヤごとにアドバイス。さまざまなアプローチを提示した三者三様のアドバイスから、自分に合った解決の糸口を見つけてみてください。
目次
悩み①やりたいことが見つからない
今の仕事に大きな不満はなくても、このままでいいのかモヤモヤしているケース。かといって、やりたいことがあるわけでもなく…。そもそも仕事においてやりたいことはあったほうがいいのでしょうか。
dodaキャリアアドバイザー
時田絵里奈(以下、時田)
やりたいことがはっきりしている人のほうが少ないと思います。無理に見つけなくてもいいと思いますが、人生はあっという間に過ぎていくので、明確な目的を持たずに過ごすと、人生の選択肢が狭まってしまうかもしれません。そうなると、やりたいことが見つかっても実現できない可能性が。
まずは自分の人生で“何歳までにどうありたいか”を考えてみるといいかもしれません。そうすると、それをかなえるためにはどうしたらいいのか、仕事でやるべきこと・進むべきキャリアがおのずと見えてくるはずです。紙に書き出して可視化してみましょう。
dodaキャリアアドバイザー
柏木あずさ(以下、柏木)
趣味のため、生活のため、やりがいのため…何のために仕事をやるかは人それぞれです。漠然と「このままではよくない」と思ってしまう理由を、自分と向き合って掘り下げる必要があると思います。
もしかしたら、周りが意欲的に働いているのを見て、影響されているだけかもしれません。自分は自分。自分らしい選択ができることが大切だと思いますよ。
dodaキャリアアドバイザー
松田智恵子(以下、松田)
なかなかやりたいことが見つからない人も多いと思います。ですから、“やりたいこと”を見つけるのではなく、“自分にとっての人生の満足感は何か”を軸に考えてみるのはいかがでしょうか。
満足していないこと=不足していることですから、人は満足を目指して進歩するのです。ですから、今のモヤモヤした気持ちを持っていたほうが、人生のモチベーションになると思いますよ。
▼「やりたいことが見つからない」悩み、ほかにも以下の記事でアドバイスしています。
キャリア迷子は“自己認識力”が低いせい!?仕事も人生も好転する方法を教えて!
やりたいことが見つからない。転職?それとも、このままでいい?
何か今後に役立つスキルを身につけたい。新年度、始めるとしたら何がいい?
向いてる仕事が分からない…どうやって適職を見つけるの?
悩み②職場の人間関係に悩んでいる
先輩にかわいがられたい、上司や同僚から一目置かれたい、派閥に属したくない、孤立したくない、後輩にもっと慕われたい…。さまざまな職場の人間関係の悩みを一掃するにはどうしたらいいのでしょうか。
dodaキャリアアドバイザー
時田
相手は自分の鏡。ですから、自分がされたいように周りに接することが大切です。若いうちは周りに助けられてきた人は、今度は自分が誰かを助ける立場になってみる。ちょっと苦手な相手にもこれを徹底してみてください。
たとえ相手を変えることはできなくても、相手に良い影響を与えることはできます。ギブアンドギブの精神でいきましょう。感謝の気持ちを伝えるのも有効な手段です。
dodaキャリアアドバイザー
柏木
人間関係に悩んだら、まず取るべきアクションが2つあります。
1つは、良いところを探すクセをつけること。相手の尊敬できるところや魅力的なところにフォーカスするようになると、相手にもそれが伝わり、良好な人間関係が築きやすくなります。
2つ目、自分は自分だと思うこと。すべての人に愛されるのは難しいので、自分がやるべきことをやる。そして、職場の人に好かれるために仕事をしているわけではないので、仕事の目的に徹する。そうすると気にならなくなってくると思いますよ。
dodaキャリアアドバイザー
松田
相手に好かれたいなら相手を好きになること。親切にしてくれた人を人は嫌いになれないから、相手が困っていたら助けましょう。
人に好かれることで仕事が前進するわけではないですが、仕事が前進すれば結果的に職場の人間関係はスムーズになることが多いでしょう。
自分が何を求められているのかを把握して仕事に邁進すれば、「この人がいるとチームでの仕事がしやすい」と一目置かれるようになります。
ですから、周りの顔色をうかがうのではなく、本質的なことを突き詰めましょう。仕事でコミュニケーションがとりやすい人は結果的に職場での人間関係は円滑になりますよ。
▼「人間関係」の悩み、ほかにも以下の記事でアドバイスしています。
悩み③自分に自信がない
自分に自信がないと、自分で何かを選択したり判断したりするのもひと苦労。なかなか行動に移すこともできず、保守的なままの人生なんて送りたくない…! どうやって自信をつけたらいいのでしょうか?
dodaキャリアアドバイザー
時田
まずは「今のままじゃダメだと感じるポイント」を思いつく限り紙に書き出してみてください。そうすると、「今の仕事に対して、○○というスキルがたりない」など、自信が持てない理由が見えてきます。
さらに、そのことに対して本当に自信が持てるようになりたいのかどうかを問いかけましょう。「自分が本当にこのスキルが必要なのか」など、自分の気持ちを明確にしていくことで、納得した結論を出せるようになります。そうすることで、次に何をすべきかが見えて、自信もおのずとついてくるはずですよ。
dodaキャリアアドバイザー
柏木
自信を持った自分を具体的にイメージしてみてください。そのような自分になるために今何をすべきか考えるといいと思います。そして、自信を生み出すサイクルを持ちましょう。サイクルの起点は、目の前の仕事を頑張ること。そうすることで周りに頼られたり、評価されたり、いい循環が生み出せて、自信が持てるようになりますよ。
dodaキャリアアドバイザー
松田
一歩踏み出すのは怖いし、自分を変えるのはもっと怖いですよね。ですが、今の自分の状況を他人として見たときに、もったいないと思いませんか? 「こうできたらいいのにな」と思っているのに、自信がなくてできないのは損をしています。
一歩踏み出せている人や、尊敬している先輩に相談してみましょう。案外、自分と同じような悩みを抱いていたかもしれません。それを乗り越えた話を聞くことができますし、話すことで思考の整理にもなります。
▼「自信が持てない」悩み、ほかにも以下の記事でアドバイスしています。
悩み④結婚・出産と仕事の両立
結婚・出産・育児を控えている女性が、家庭を理由にキャリアをあきらめず、どちらも両立させるにはどうしたらいいでしょうか?
dodaキャリアアドバイザー
時田
キャリアをあきらめない状態が具体的にどういう状況なのか、それを実現するためにはパートナーに何を協力してもらうべきなのかを紙に書き出してみましょう。その際、パートナーへのお願いごとは具体的に書くことがポイントです。
たとえば「朝は子どもを保育園に送ってほしいけど、夜は時短勤務で迎えに行けるから、私が保育園に行くね」など。予期せぬこともなるべく想定して、話し合ってください。
dodaキャリアアドバイザー
柏木
仕事と家庭の両立といっても、理想のワーク・ライフ・バランスは人によって違います。仕事8:家庭2で仕事中心に続けたいのか、半々がいいのか、どれくらいのバランスでやりたいのかを決めましょう。
そして、“こうあるべき”という思い込みを捨ててください。お母さんが料理を作るべき、子どもの送り迎えは女性がやるべきなどの固定観念を取り払い、パートナーと協力しあえることを分担していきましょう。
dodaキャリアアドバイザー
松田
キャリアの数年先だけを見てしまうと、あきらめる・あきらめないという考えが浮かびやすいですよ。もっと長い期間で、キャリアや人生を捉えるべきです。
そのためにまずは、年齢に合わせて人生設計を考えてみましょう。家を買うタイミング、出産するタイミング、仕事を頑張るタイミング、家族優先のタイミング…。自分がいつどういうふうになりたいのかが決まってくると、その時々に取るべき選択が見えてきますよ。
▼仕事と家庭の悩み、ほかにも以下の記事でアドバイスしています。
悩み⑤仕事もプライベートも両立させたい
気づいたら仕事に比重が偏りがち…。このまま仕事だけの人生になっていくのが怖い! 仕事もプライベートも両立させるには、まずどういうアクションを取るべきなのでしょうか?
dodaキャリアアドバイザー
時田
仕事に偏っている時期というのは、仕事に打ち込める時期とも言えます。自分の置かれている状況や環境が変化したら、そのように仕事にだけ没頭することが難しくなる可能性もあります。なので、無理を続けているわけでなければ、今は仕事に偏っていてもよいと思います。
その上で、自分の時間を捻出したいなら、仕事の効率化を図りましょう。たとえば「特定のクライアント対応にすごく時間をかけちゃっているな」と思うなら、その中に何か削減できそうな作業時間が発生しているかもしれません。本来の仕事の目的とは違うことをして、効率化を妨げていないか紙に書き出して洗い出してみましょう。
dodaキャリアアドバイザー
柏木
とにかく仕事量を減らすということより、プライベートで取り組みたいことが何なのかをまず考えることが大切。たとえば、「いつもお惣菜ばかりだけど、たまには家でご飯をちゃんと作って食べたい」「自己研鑽のために時間を作りたい」など、プライベートでやりたいことを見つけると、その実現のために仕事でやるべきことが見えてくるはずです。
dodaキャリアアドバイザー
松田
それだけ仕事があるということは、見方を変えると、「仕事でチャンスをもらえている」とも捉えられそうです。
その上で、自分の理想とするワーク・ライフ・バランスを考えてみましょう。それは今この瞬間だけを見たベストなバランスではありません。長い人生の中でどんな人生を歩みたいと思っていて、その中で仕事をどう頑張りたいのかという長期的な視点でバランスを見ることです。そして、バランスを取った結果、仕事に偏る瞬間が一時的に発生しているだけとも捉えることができます。
人生トータルで考えたときに、仕事とプライベートで自分らしいバランスが取れているかどうかを考えて判断しましょう。
▼ワーク・ライフ・バランスの悩み、ほかにも以下の記事でアドバイスしています。
悩み⑥キャリアアップしたい
どんな時代でも生き抜くためには、何が必要なのでしょうか? まずすべきことは?
dodaキャリアアドバイザー
時田
どんな時代でも生き抜く力を身につけたいという意識を持つのはすばらしいことです。時代の変化のスピードが速いので、これからの10年20年、今のままでは通用しなくなるかもしれないですよね。
まずは10年後20年後どうなりたいか計画を立てましょう。そして、そのなりたい状態が、社会からのニーズがあるかどうかも照らし合わせるといいでしょう。社会のニーズと自分のなりたい状態の交わるところを強化していけば、きっと生き抜いてけるはずですよ。
dodaキャリアアドバイザー
柏木
この先時代がどう変化していくかなんて、誰にも分からないですよね。だからこそ、今正解を決めつけてしまうほうが心配です。大切なのは柔軟に対応できるスキルを身につけておくこと。これを学べばいいとか、この資格を取れば安泰という正解がないからこそ、自分のスキルを拡張しておくようにしましょう。
あとは、社会情勢がどう変わっていて、どんなことが注目されているのか、把握しておくことも重要です。自分のいる業界以外も知っておくと、変化に対応しやすいですよ。
dodaキャリアアドバイザー
松田
今の仕事ひとつひとつが経験値になり、キャリアアップへつながっていきます。そのため、この経験が何のスキルを鍛えているのかを自覚してください。筋トレと同じで、今している仕事が何のスキルを鍛えているのか分からずに鍛えていても正しい筋肉(=スキル)は身につきませんから。
そして、自分が鍛えたスキルを周りに伝えておくことで、「この仕事を頼むならあの人だな」とチャンスが開かれていくようになります。常に目的に向かって一生懸命に頑張っておくと、チャンスが回ってきやすいですよ。
まとめ
- 最後にdodaキャリアアドバイザー3人から、モヤモヤ悩んでしまう働く女性に向けて一言。
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dodaキャリアアドバイザー
時田「悩んで立ち止まる」のではなく、「考えて行動する」にスイッチしましょう! 悩んでいる状態ではなく、判断できる状態になることで光が見えてくるはずです。そのためには紙に書き出す習慣をつけましょう。
dodaキャリアアドバイザー
柏木働くことに関して正解はないので、どんな決断をしても間違いはないんです。ですからたくさん悩んで行動してみてください。できることはできるだけ頑張ったら自分に返ってきますよ。
dodaキャリアアドバイザー
松田悩みのない人生は成長のない人生です。ただ、悩んでばかりだと視野が狭まり、人生の満足度が下がってしまいます。悩みはありつつも、一歩一歩進んでいることを自覚すること。そうしていつか、悩みがあったから今があるんだなって思える瞬間が訪れるはずです。
これからもモヤモヤする瞬間はたくさんあると思います。キャリアに迷ったら、ぜひ100モヤを振り返ってみてくださいね。
20の質問に回答するだけ
解消のヒントが見つかる
- あなたの基本性格
- 日常生活や職場での傾向・
クセを9つのタイプから診断!
- 生き方のヒント
- あなたの不安や悩みに
大きく影響している
モヤモヤの種類とアドバイス
- キャリアのヒント
- 仕事の不満を解消する
満足度UPのポイントを紹介
識者プロフィール
- 時田絵里奈
dodaキャリアアドバイザー - IT業界の職種を中心に幅広く転職サポート経験があり、これまで2,000人以上のキャリアカウンセリングの実績を持つ。2016年に長男を出産。働き方を変えたい、ワーク・ライフ・バランスを改善したい女性の転職サポートに強みを持つ。
- 柏木あずさ
国家資格キャリアコンサルタント
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー - キャリアアドバイザーとしてインテリジェンス(現:パーソルキャリア)に入社後、10年以上にわたり営業・販売接客など顧客と接する部門での経験を持つ方の転職を幅広く支援。産休・育休を経て復帰してからは、女性の働き方はもちろん、キャリアとライフの双方の視点から転職活動を親身にサポートすることを心がけている。
- 松田智恵子
dodaキャリアアドバイザー - これまで5,000人以上のキャリア支援に関わり、現在は、管理部門の方を専門とするキャリアアドバイザー組織の部長職も務める。女性の「キャリア」と「ライフ」に寄りそった「働き方提案」を得意とする。