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女性のモヤモヤを解消する100問100答

#090

2021.07.26

Q.私が管理職!?
昇進が不安だけど…どうやって自信を持てばいい?

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責任が重くなるのはちょっとしんどいし
みんなを引っ張っていけるのか分かんないし
私に管理職の素質、あるのかな…?

上司から昇進を打診されてうれしい半面、自分に務まるのか不安が先立ち、手放しで喜べない人も少なくないのでは。素質の有無はもちろん、結婚や出産をしたらプライベートとの両立はできるのか…。

そこで管理部門の方を専門とするdodaキャリアアドバイザー組織の部長・松田智恵子が、自身の体験談も含めて女性が管理職になるにあたっての心配事についてアドバイスをします。

実際どうなの? 管理職を打診された女性の本音と現役管理職のアドバイス

管理職を打診される女性の多くは、まじめで責任感がある人。だからこそ、先々起こるかもしれないことを想定したり、責任の重さに耐えられるか不安になったりして、引き受けることをためらってしまうのかもしれません。

ところが松田は「不安が先行してセーブをかけてしまうのはもったいない」と話します。

dodaキャリアアドバイザー松田智恵子

dodaキャリアアドバイザー
松田智恵子(以下、松田)

前提として、声がかかる時点で素質はあるんだと思いますよ。それでも「ライフイベントと重なったらどうしよう」「チームがうまくいかなかったらどうしよう」と先々のことを悩む人は多いですが、そうなったらそうなったときに考えればいいのではないでしょうか。

それよりも、そのようなシチュエーションになったとき自分がどうしたいか、どうするべきかを判断できるように、今、管理職を頑張っておいて決断力を磨くほうが良い結果を生むと思いますよ。

そうは言っても、責任感が強い人ほどなかなかそのように考えられないもの。しかし松田によると、それは「管理職=一人でたくさんの仕事をこなさなければならない」という思い込みからきているといいます。

dodaキャリアアドバイザー松田智恵子

松田

仕事は一人でするものではありません。自分だけでどうにもならなかったら助けを要請してみんなで分担すれば良いと思います。それでもあふれるほどの仕事量であれば、スピードを緩めても回るように取り計らうなど、どうやったらうまくプロジェクトを回したり、良い組織にしたりしていけるのか、メンバーと一緒に考えながらやっていけば良いと思います。

そもそも管理職を任されると、素晴らしい人格者であることや、尊敬される完璧なリーダーでなければならないと思っている人もいるのですが、そうではありません。

管理職の役割は、事業を前進するためにどうしたら良いのか仕組みを考え、メンバーがやる気をもって日々頑張れるよう支援すること。なんでも一人でこなせる人になろうとしたり、良いリーダーになろうとしたりする必要はないのです。

管理職が陥りやすいのは、良いリーダー像にとらわれて本質を見失うこと。自分がリーダーとしてどうあるべきかより、自分が目的のためにどうすればいいのかを考えると良さそうです。

dodaキャリアアドバイザー松田智恵子

松田

良い組織を作ることができたら、それが良いリーダーなんです。多くの人が良いリーダー像を模索し迷路にはまってしまいますが、管理職は組織を良い方向に導き目的を達するための責任者。良いリーダーを目指すことより、組織を作るために担当するメンバーと向き合うことのほうが重要です。そこをちゃんと理解していたら、周りは協力してくれ、結果良いリーダーになっていけるものですよ。

どんな仕事も初めは不安がつきもの。とはいえ、管理職の役割をきちんと理解すれば、一人で背負い込みすぎたり、プレッシャーに感じすぎたりすることもなく、事業前進のために自分がどう動いたら周りも一緒に頑張ってくれるのかが見えてきそうです。

dodaキャリアアドバイザー松田智恵子

松田

管理職になってよくあるのが、立派に見られたいと思うあまり、メンバーに威圧的な態度をとってしまいメンバーとの関係性を悪くしてしまうリーダーも見てきました。自分の見られ方を気にするより、どのように組織が回っていったらいい状態なのかを考えた上で、メンバーをサポートする立場に回ることが大切です。

できないことがあって当然なんですよ。目的達成のためには、できるメンバーに頼ることも必要です。リーダーに頼られたメンバーもきっとうれしいはずですし、モチベーションの向上にもつながると思いますよ。

自分の中で思い描いたリーダー像や“べき論”に縛られず、目的達成のためにどうするかを考え、メンバーと共有していけば、管理職を全うできるのかもしれません。

リーダーとしての自信はどうやって身につけるの?

管理職としての目的を理解すれば、不安に思いすぎる必要はないことが分かりました。不安を払拭したら、次は自信をつけていきたいところ。インプットをして事前準備しておくことやメンターに引き上げてもらうことなど、やれることはやっておきたいですが、「自信は実際にやれば身につくもの」と、松田。

dodaキャリアアドバイザー松田智恵子

松田

どんなに事前準備をしても何が起こるか分からないじゃないですか。こればかりはやってみないと分からないですし、自信も経験とともにだんだん身についていくものです。

不安に思う気持ちも分かりますが、それは自分の人生をすごく短い期間の損得で捉えている証拠。長い人生で捉えたとき、できるだけ多くの経験をしたほうが豊かな人生になると思いませんか?

リーダーは選ばれた人だけがつくことができるポジションで、貴重な経験になるはず。たとえこれまでより責任が重くなったとしても別に悪いことばかりじゃない。今までとはまったく違う景色を見ることができるのですから。

これまでにない経験にチャレンジすることをリスクや不安と捉えるのではなく、自分の可能性を広げるチャンスだと捉えてみると、なんだか楽しく前向きに取り組めそうです。松田自身、実際に管理職についてから職能だけでなく、考え方やものの捉え方が大きく変わったといいます。

dodaキャリアアドバイザー松田智恵子

松田

プロジェクトを進めていく上で、人間としての成長はもちろん、出会う人や付き合う人が増え多くの仲間に囲まれることにより、充実感をもたらしてくれます。結果的に管理職としての自信もついてくる。

そして、自分にできることが増えると視野が広くなるので、人間関係においてイライラすることが減りました。さらにストレス耐性もつくから、仕事だけではなく生きていてしんどいなって思うことが減りました。圧倒的に生きやすくなったんです。だから長い目で見たらまったく損はないと思いますよ。

まわりにロールモデルがいるなら、「10分だけでもいいから話を聞いてほしい」とお願いしてみるのもいいと思います。

マネジメント経験を通して、視野が広がり、人間関係も円滑になっていくようです。また、今後キャリアプランを見直したり転職を検討したりするときに、選択肢の幅が広がることも考えられそうです。管理職を打診された人は、ぜひ前向きに検討してみてください。

まとめ

昇進を打診されて不安な人は…

管理職の役割は事業前進を見据えた組織づくり。完璧なリーダーである必要はない

自信は経験とともに身につく! 貴重な経験と捉えて取り組んでいこう

度量や器量が大きくなるなど、仕事以外の場面でもマネジメント経験は生きてくる

というアドバイスがありました。

これまでも責任を持ってまじめに取り組んできたからこそ巡ってきたチャンス。これからも実直に取り組んでいけば、不安を乗り越えて大きく飛躍できるかもしれません。

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Profile

識者プロフィール

松田智恵子/顔写真

松田智恵子
dodaキャリアアドバイザー
これまで5,000人以上のキャリア支援に関わり、現在は、管理部門の方を専門とするキャリアアドバイザー組織の部長職も務める。女性の「キャリア」と「ライフ」に寄りそった「働き方提案」を得意とする。
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