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販売・サービス職
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販売職に向いてる人はどんな人?仕事内容ややりがいも分かりやすく解説
更新日:2025/1/23
販売職は、お客さまと直接関わり合えて、やりがいのある仕事です。しかし、「自分に向いているだろうか」「長く続けられるだろうか」と不安を感じる人も多いのではないでしょうか。この記事では、販売職の仕事内容ややりがい、向いてる人の特徴から、よくある悩みまで詳しく解説します。販売職に興味がある人、転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
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販売職とはどんな仕事?
販売職は、製品やサービスを消費者に対して販売・提供する仕事です。具体的には、以下のような職業が挙げられます。
- アパレルショップのスタッフ
- 家電量販店の販売員
- 携帯電話ショップのスタッフ
- コスメショップの美容部員
近年はECサイトの普及により、実店舗を持たず、インターネット上でのみ商品・サービスの販売を行う企業も増えてきました。
しかし、「実際に商品を見てから購入したい」と考える人は多く、実店舗での対面販売の需要は今後もなくならないと考えられます。
そのため、販売職が活躍する場は引き続き残っていくでしょう。
販売職と接客業の違いは?
販売職と似ている職種に「接客業」があります。どちらも製品やサービスを提供する点では共通していますが、顧客との関わり方が異なります。
接客業は、飲食店のホールスタッフやホテルの受付、美容師などが代表的です。これらの職種は、基本的にお客さまを待ち、来店したお客さまへサービスを提供します。
一方、販売職では積極的にお客さまに声をかけて、製品や商品を提案することで購入につなげるのが基本です。
ただし、広い意味では販売職も接客業のひとつとして考えられています。
販売職についてよく詳しく知りたい人は、「販売職の平均年収はどのくらい? 年代・種類別の比較や年収アップのコツも紹介」もあわせてご覧ください。
販売職のやりがい
販売職の仕事では、お客さま一人ひとりのニーズを把握し、最適な商品・サービスを提案することが求められます。
お客さまの状況や要望はさまざまで、通り一遍の対応はできません。ゆえにルーティンワークは少なく、日々新しい発見や学びがあります。
接客を通じて担当する商品の専門知識を深めたり、コミュニケーションスキルを磨いたりと、常に成長を実感できるでしょう。
身につけた知識・スキルを活かして最適な提案を行い、お客さまの満足した笑顔を見られたとき、やりがいを感じられると言う人は多いです。
「毎日が新鮮で退屈しない」「さまざまな経験を通じて視野が広がる」ということを販売職の魅力として挙げる人もいます。
販売職に興味がある人は、どんな求人があるのか以下のリンクから見てみましょう。やりがいや仕事内容をより一層イメージしやすくなるかもしれませんよ。
販売職に向いている人の特徴
販売職は、お客さまと直接関わる機会が多い職種です。
そのため、一般的には人と接するのが好き、コミュニケーション力が高い、柔軟に対応できる、提案力がある人などに向いていると言われています。
それでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
人と接するのが好き
お客さまとの関わりが多い販売職では、幅広い年齢層やさまざまな背景を持つ方々と日々接する機会があります。
そのため、人との対話を楽しめる人ほど活き活きと働けるでしょう。
また、お客さまだけでなく職場の仲間や上司、取引先など、多くの方々と円滑なコミュニケーションを図ることも求められます。
人と接するのが好きな人であれば、明るい職場づくりにも自然と貢献できるはずです。
平野
販売職の仕事では、会話を通じて、お客さまがお店に来た目的や何を求めているのかを把握しなければなりません。そのため、お客さまと会話することが好きな人や、ニーズを見抜ける人は向いていると言えます。
コミュニケーション力が高い
販売職では、単に商品の特徴や価格を説明するだけでは購入につながりません。お客さまの要望や困りごとをていねいに聞き出し、最適な提案をすることが重要です。
時には、お客さま自身も明確な要望を持っていないことがあり、対話を通じて潜在的なニーズを引き出すことも求められます。
また、特に専門店や高額商品を扱う店舗では、お客さまと長期的に付き合い、信頼関係をつくっていくことが欠かせません。
初回の接客から継続的なアフターフォローまで、一貫して良好な関係を築く必要があり、そういった点でもコミュニケーション力の高い人は販売職に向いていると言えます。
平野
例えば、お客さまから「ニットの服が欲しいです」と言われても、ニットを必要とする理由は人によって異なります。保温性の観点からニットを求める人もいれば、体のラインを隠すためにニットを欲しているケースもあるでしょう。「なぜニットである必要があるのか」「どのようなニットを探しているのか」といった点を把握した上で、適切な商品を提案することが販売職には求められます。
柔軟に対応できる
販売職では、来店されるお客さま一人ひとりのニーズや性格が異なるため、その方に合わせた対応が必要です。
例えば、商品の詳しい説明を求める人もいれば、手短な案内を好む人もいます。
また、混雑時には複数のお客さまに同時に対応しながら、それぞれに適切なサービスを提供することが求められるでしょう。
時間帯や季節、イベントによって店舗の状況は刻々と変化するため、その時々の状況に合わせて柔軟に動く必要があります。
特に重要なのは、予期せぬ事態への対応です。
商品の急な品切れや想定以上の来客数、突発的なクレーム対応など、マニュアルだけでは対応しきれない場面が度々発生します。
そのようなとき、状況を素早く判断し、臨機応変に対応できる能力が販売職には求められるのです。
平野
販売職は接客だけでなく、品出しや検品など、さまざまな業務をこなすことも求められます。お客さまの来店時間は予測できないため、接客の合間を見てほかの業務を効率よくこなせる柔軟な対応力が必要です。
提案力がある
提案力がある人が販売職に向いている理由は、お客さまの潜在的なニーズを引き出し、それに応える最適な解決策を提供できるからです。
例えば、提案力のある人がアパレルの販売職として働くと、単に希望の服を提供するだけでなく、コーディネートの提案やTPOに合わせたスタイリングのアドバイスなど、付加価値の高い提案ができるでしょう。
また、お客さまが購入するか悩んでいるときに的確なアドバイスをすることで、違和感なく購入を促すこともできるかもしれません。
ここまでくると、単なる商品説明を超えて、お客さまの意思決定をサポートする重要な役割を担うことになります。
こうしたことの積み重ねが、お客さまからの信頼獲得につながり、リピーターを生むきっかけとなるのです。
そう考えると、提案力がある人は長期的な売り上げに貢献できる人と言えるでしょう。
平野
お客さまのニーズを引き出すには提案力が欠かせません。お客さま一人ひとり購入の背景や商品に対する知識量などが異なるため、その方に合わせた適切な提案が求められるからです。
数字に強い
販売職の仕事は接客だけではありません。数字を扱う業務も多く含まれます。例えば、販売職に欠かせない業務に「レジ締め」があります。
その日の売り上げを集計し、伝票上の売り上げ金額とレジ内の現金やクレジットカード売り上げとの整合性を確認する業務です。
お釣りの受け渡しミスやスタッフによる不正を発見する目的もあるため、わずか1円であっても差異があればその原因を突き止める必要があります。
このように慎重な数字の取り扱いが求められるため、販売職は数字への苦手意識がない人が向いていると言えるでしょう。
平野
販売職の中でも特に店長クラスになると、棚卸しの最終チェックなど、数字の正確性を確認する業務が増えてきます。そのため、数字に強い人には店長へのキャリアアップ、もしくは店長候補の求人への転職がおすすめです。
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ここからは、dodaのキャリアアドバイザーに寄せられることの多い「販売職によくある悩み」について、代表的なものをご紹介します。
販売職に転職してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、事前に理解しておきましょう。
ノルマがつらい
会社ごとに異なりますが、販売職にはノルマが設定されているケースもあり、人によってはそれがストレスとなることがあります。
特に、個人単位でノルマが設定される職場は、日々の目標達成へのプレッシャーを感じやすいかもしれません。
また、業績が低迷している時期や、競合店との競争が激しい地域では、目標達成がより困難に感じられ、心身に影響を及ぼすケースもあります。
平野
会社によっては、決められた商品だけでなく、それに関連する商品やサービスの提案もするように命じられることがあり、それがきついという声も聞きます。また、ノルマそのものだけでなく、ノルマ達成のために行われる上司からの指導や改善提案が負担になることもあるでしょう。
カスハラ/クレーム対応がつらい
販売職では、カスタマーハラスメント(カスハラ)やクレームへの対応を迫られることもあります。
特に百貨店や家電量販店などは、商品の価格が高額になりやすいので、クレームが深刻化しやすい傾向にあるようです。
カスハラやクレームには冷静に対応する必要があります。
しかし、理不尽な要求であったり、クレームが入る機会が多かったりすると、人によっては精神的なストレスとなってしまうでしょう。
平野
カスハラやクレーム対応といった難しい案件は、通常、店長やマネジャーが対応します。そのため、販売職に就いたからといって、必ずしもこうした対応に追われるわけではありません。
土日に休みづらい
多くの店舗では週末にお客さまが増えるため、土日は出勤が必要となり、休暇を取ることが難しくなります。
平日が休みの場合、友人や家族と予定を合わせることが難しく、旅行や行事への参加も制限されてしまうでしょう。
また、お盆や年末年始などの大型連休も、店舗の繁忙期となるため、なかなか休暇が取れないことが多いのが販売職の現状です。
平野
土日の出勤は、特に結婚や出産などライフステージが変わるタイミングで悩みの種となりがちです。「子どもと土日を過ごす時間が欲しい」という声は、女性だけでなく男性からも多く上がっています。
長く続けられるか不安
「長く働き続けられるか不安」というのも販売職でよくある悩みのひとつです。
販売職ではシフト制が採用されていることが多く、午後や夕方から勤務開始となるケースも珍しくありません。
結果として、不規則な勤務によって生活リズムが乱れがちです。
また、立ち仕事の場合は身体的な負担も大きく、年齢とともに疲れが取れにくくなり、体力面での不安を感じることも増えてくるでしょう。
こうした働き方をいつまで続けられるのかと、心配になる人はよくいます。
平野
業種や業態によっては、品出しなどで重いものを運ぶ機会も多く、腰に負担がかかりやすいことがあります。そういった点からも、長く勤務できるか分からないと不安を抱えている人が多い印象です。
販売職への転職を成功させるコツ
ここまで読んだ人の中には、販売職への転職を具体的に考え始めている人もいるでしょう。そこで、販売職への転職を成功させるコツをご紹介します。
転職の目的をはっきりさせる
販売職は、百貨店、専門店、量販店など業態が多様で、各企業によって求められるスキルや土日休暇の取りやすさなども異なります。キャリアアップを目指すのか、土日休みを取りやすくしたいのかなど、転職の目的を明確にすることで、自分に合った企業選びができます。
自分の強みを理解する
販売職では接客力やコミュニケーション能力に加え、商品知識や提案力など幅広いスキルが必要です。自分の得意分野や過去の経験を分析し、それらを活かせる職場を選ぶことで、スムーズな転職につながります。
自己分析に合わせた企業選びを行う
企業によって社風や育成方針、働き方が異なるため、自分の価値観や希望する働き方との相性が重要です。例えば、ノルマの有無、キャリアパスなど、自分に合った条件を持つ企業を選ぶことで長く働ける可能性が高まります。
販売職として働いた経験がなくても販売職への転職は可能です。ただし、未経験の人は選考でアピールできるような事前準備をしておくとよいでしょう。
例えば、リテールマーケティング検定や色彩検定、ファッション販売能力検定といった資格を取得しておくと、販売職への意欲と基礎知識があることをアピールできます。
また、最近は外国人のお客さまも多いため、英語力を身につけておくと大きな強みになるでしょう。
平野
まずは、なぜ転職したいのか、転職によって何を改善したいのかを明確にすることが大切です。次に、自分の強みを理解するために、周りの人に意見を聞いてみたり、過去の経験を振り返って強みを洗い出したりしてみましょう。また、何にやりがいを感じるのか、逆に何を負担に感じるのかをしっかりと見つめ直すことも重要です。
未経験で販売職への転職を目指す人は、以下の記事も参考にしてみてください。未経験転職のコツやポイントを解説しています。
販売職に向いていないと思ったときの対処法
この記事を読んで販売職への興味を深めた人がいる一方で、「自分は販売職に向いてないな」と思った人もいるでしょう。
販売職に向いていないと感じたとき、在職中か未経験かによって取るべき対応が異なります。それぞれの状況に応じた具体的な対処法を紹介します。
販売職未経験の場合
販売職未経験の人の場合、そもそもなぜ販売職に興味を持ったのかを自問自答し、ほかの職種でその理由が満たせないか考えてみましょう。
例えば、「人と接する仕事がしたい」という理由であれば、介護職や営業職など、ほかの職種でもその希望をかなえられるかもしれません。
自分の興味の本質を理解することで、販売職以外のより幅広い選択肢が見えてくるはずです。
平野
実際に働いている人の声などを聞いてみないと、本当に販売職に向いていないのかどうか分からないこともあります。そのため、販売職の求人に実際に応募し、面接などを通じて販売職への理解を深めてから、改めて向いているか考えてみてもよいでしょう。
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転職タイプ診断を受ける(無料)販売職に在職中の場合
この記事を読んでいる人の中には、販売職として働いているけれど、向いていると自信が持てずにいる人もいるかもしれません。
そうした人が、ここまで読んで「やっぱり自分は販売職に向いていない」と感じた場合には、向いていないと感じる理由を自己分析してみましょう。
接客業に向いてない…と感じたらどうすべき?原因と対処法を解説
販売の仕事自体が合わない、職場環境が合わない、労働条件に不満があるなど、できるだけ具体的に分析してください。
すると、取るべきアクションが見えてきます。
例えば、職場環境や労働条件に不満があるなら、販売職のまま、ほかの企業へ転職してもよいかもしれません。
同じ販売職でも、取扱商品などによって働き方は大きく異なり、不満を解消できる可能性があるからです。
または、販売という仕事自体に向いていないのであれば、営業職や事務職など、異なる職種への転職を図るのもひとつの手です。
販売職で身につけたコミュニケーション能力や接客スキルは、ほかの職種でも活かせるでしょう。
「販売職から他職種に転職したい!経験が活かせる職種や転職成功のポイントも紹介」が参考になるので、ぜひご一読ください。
なお、コミュニケーション能力や接客スキルに自信がないからという理由だけで販売職をあきらめるのは、早すぎるかもしれません。
なぜなら、これらのスキルは経験を重ねることで上達するスキルだからです。
適切な研修やサポートがある環境であれば身につく可能性が高いので、販売職は辞めず、そのような環境が整っている職場に転職してみてもよいでしょう。
平野
販売職は人と接する機会の多い仕事であるため、選考では特にコミュニケーション能力が重視されます。販売職のままほかの企業への転職を目指すのであれば、接客についてのエピソードを用意しておきましょう。
まとめ
販売職に向いているのは、人と接するのが好きで、コミュニケーション力が高く、柔軟な対応ができる人だと言われています。
ただし、企業や扱う商品によって、求められるスキルや資質はさまざまです。
そのため、紹介した「向いてる人の特徴」を備えていなくても販売職として活躍できる可能性は十分にあります。
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平野 あおい(ひらの・あおい)
【経歴】
新卒でアパレル会社に入社後、販売職およびスーパーバイザーを経て、パーソルキャリア株式会社に中途入社。キャリアアドバイザーとして、主に販売・サービス業で働く方々の転職をサポートしている。
転職
向いている仕事がわからない
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平野 あおい(以下、平野)
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