エグゼクティブ転職トップ > エグゼクティブ成功ガイド > エグゼクティブを採用するためのプロセス"ISPR" Vol.1

エグゼクティブを採用するためのプロセス"ISPR" 通常に比べてハードルが高いエグゼクティブ人材の採用。しかしながら、求める人材を的確に採用している企業もあります。今回はこれらの企業の採用を「ISPR」というプロセスで考え、その特徴を紹介します。

プロセスモデル「ISPR」とは?

"ISPR"

[Vol.1] キーワードは、「経営者視点」と「ここで働く必然性」 - 株式会社スマイルズ コーポレート本部 人事総務部 部長 今村 敬子氏

Company Profile

2000年2月設立。代表の遠山正道氏が三菱商事在籍時に、初の社内ベンチャー企業として立ち上げる。スープ専門店『Soup Stock Tokyo』をはじめ、新コンセプトのリサイクルショップ『PASS THE BATON』、ネクタイ専門ブランド『giraffe』など、4つの特色ある事業を展開している。

株式会社スマイルズ

スマイルズにおける「エグゼクティブ」の定義

経営者と同じ視点を持ち、「明るい」判断軸がある人

当社ではあえてエグゼクティブという言い方はしていませんが、強いて定義付けるとしたら、経営者と同じ視点で経営や事業の意思決定ができ、実践できる人ということでしょうか。というのも当社の場合、待っていても上からの指示は降ってきません。自分で考えて動けること、言い方を変えれば、何か自分でやりたいことや、やるべきことを持っていないと仕事にならないのです。まして経営陣に近いポジションになればなるほど、なおさら経営者視点での意思決定が求められます。スマイルズの意思決定で大事なことは、その判断軸が「明るい」かどうかです。この「明るい」というのは、常に前を向いて道を切り開いていくというイメージでしょうか。単に楽観的ということではなく、困難に直面したときも逃げずに、常に積極的に何かを創造していくこと。これはベンチャー企業として立ち上がった当社が現在、4つのビジネスを手掛けるまでになった成長を支えているカルチャーとも言えます。

スマイルズにおける「ISPR」

  • [I] Information 情報収集
    週に一度の経営会議で
    議論、決定
  • [S] Strategy 戦略立案
    「スマイルズで働く
    必然性のある人」へ
    アプローチ
  • [P] Project 実務管理
    採用プロセスは
    人物ごとに変える
  • [R] Retention 維持活用
    能力よりも、まずは
    価値観への共感を

[I] <情報収集> Information 週に一度の経営会議で議論、決定

ーあるポジションの人材を採用しようという議論は、スマイルズではどんなプロセスから始まるのでしょうか。

週に一度、経営会議があり、基本的にはそこで話し合います。この経営会議には、私を含めて社長、副社長、部長、室長が参加します。重要な経営指標や各部門のビジネスの状況が共有される会議です。例えば現在、当社のホームページ上でも「次世代事業責任者・経営幹部候補」というポジションの募集を公開していますが、これも今後のスマイルズのビジネス展開を話し合っている中で、募集を決定しました。

ー経営会議では、求める人材の具体的な要件まで話し合われるのですか。

求める要件に関してはおおむね皆、考えが一致していることが多いので、あまり細かい議論はしませんね。従業員規模が大きな会社ではなかなかないと思いますが、例えば中途採用の人材像を話し合う時に、社長がその場にいなくてもほかの経営会議参加メンバーで十分議論できます。これは会議に参加しているメンバーに組織の価値観が浸透していることと、常に経営を意識して判断・行動していること、また定期的に集まってコミュニケーションを取っていることの成果だと思います。

決して特定の誰かのトップダウンではなく、現場を知り、強い当事者意識をもつ経営幹部たちによる熱い議論。そこから生まれる採用ニーズだからこそ、現場で生き、経営に生きる人材定義ができているのだと思います。

[S] <戦略立案> Strategy 「スマイルズで働く必然性のある人」へアプローチ

ー次に具体的な採用戦略を、どのように立てていくのか教えていただけますか。

エグゼクティブレベルなのか、アシスタントレベルの採用なのかという観点で採用戦略を分けて考えることは、今のところはしていません。実際の中途採用は、現社員からの紹介が実は一番多いですしね。私たちが人材採用で最も大切にしているのは、「必然性」というキーワードです。その人のやりたいことを最大限に実現できる場所がスマイルズなのか、スマイルズでなければならないのか。人生のストーリーが、スマイルズの描くストーリーと一致しているか。そんな「スマイルズに入社する必然性」ありきの採用をしています。志望動機や自己PRよりもまず、生き方そのものを問うことで、本当の意味での会社と選考者のマッチングを図るということが、当社ならではの面白いポイントだと思いますね。

具体的には、必然性を考えるきっかけをつくり、必然性を引き出すために、応募者の方々には必ず会社説明会に参加していただいています。また、採用エージェントや採用メディア企業の担当者の方にも、パートナーとしての意識を持っていただけるように、できる限り企業理解の場を設け、求める人物像の認識を合わせています。そのため、パートナー企業やコンサルタントの方には、私たちと同等の感度で動いていただけており、少人数の社内チームでも、大規模かつブレのない採用活動が実施できています。

ただ一方で、「スマイルズで働く必然性」を重視するという意味では、私たちがターゲットとしている人材は、世の中にそれほど多くはいないのではないかとも感じています。そのため、採用の効果的な手法は、その目的や目標に合わせて適切に選択する必要があると思っています。人材紹介会社やダイレクトリクルーティングを使うことなのか、もしくは社員からの紹介に頼るのか。現時点では、スマイルズの価値観に共感し、充実して働いている現社員から「あの人だったらこの会社で活躍できそうです」と紹介してもらうケースが一番多くなっていますね。

[P] <実務管理> Project 採用プロセスは人物ごとに変える

ー実際の採用活動のプロセスにおいては、どのようなことを重視していますか。

これはエグゼクティブであろうと新卒であろうと同じなのですが、重要なのは「スマイルズで働く必然性」なので、当社の場合は徹底的に、応募者一人ひとりの人生と向き合う採用面接をしています。私たちが知りたいのは「これからどんな人生を送りたいか」「どんなことを成し遂げたいか」という「未来」です。そこをしつこいくらいにとことん掘り下げて、その人が描く人生のストーリーを明確にするんです。だから、面接が終わる頃にはお互いにヘトヘト(笑)。でも「本当にやりたいことを気づかせてくれて、ありがとうございます」と涙を流すほど感動してくれる人もとても多いんです。

そして、どうしてもスマイルズで一緒に働いてほしい方に出会った場合は、できうる手段はすべて実行します。本当に欲しい人材はタイミングを逃したら、絶対に採用できませんから。その方が期待する、もしくは不安に思っている要素に対して、ほかの社員を会わせて生の声を聞いてもらったり、オフィスを見学してもらったりなどします。全員を同じプロセスで採用することに大きな意味はないと思うので、一人ひとりが違うように、お会いした一人ひとりに合わせた採用プロセスを心掛けています。

[R] <維持活用> Retenticon 能力よりも、まずは価値観への共感を

ー入社後、組織にスムーズに適応してもらうための支援という点ではどのような施策を取っていますか。

企業理念や文化の浸透は非常に大切にしていますね。なぜなら、スマイルズが大切にしている価値を同じように大切にできるかが、入社後の活躍に大きな影響を与えると思っているからです。当社では企業理念である「生活価値の拡充」を実現させるために、スマイルズらしさを表す「5感」を行動指針として規定しています。具体的には、「低投資・高感度」「誠実」「作品性」「主体性」「賞賛」の5つです。この行動指針を理解してもらい、意思決定やコミュニケーションの場で積極的に使ってもらうことが重要だと思っています。実際、社内では「この仕事、作品性が低いよね。もっとセンスよく!」というようなセリフがよく飛び交っていますよ。これまでの実績や歩んできたキャリアも大事ですが、やはりそれ以上に当社の価値観に共感できる人が活躍できる組織だと思います。

ー最後に、採用にかける思いを聞かせてください。

私は「人事="人生事"」だと思っています。本やデータで人事戦略のトレンドを追うことも重要です。しかし、最も大切なのは、その方の人生におけるそれぞれのストーリーを理解し、人事として何ができるのかを考え抜くことだと思っています。「スマイルズで働きたいか」ではなく、「人生をどう生きたいか」。このことを一人ひとりに問いかける姿勢を貫き続けることで、個人の人生に寄り添える人事であり続けたいですね。

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