貯蓄額は増えた?減った?
平均貯蓄額 2年連続で増加
景気回復による給与・ボーナスアップが影響!?
25〜34歳の平均貯蓄額は320万円と、2年連続で増加していることがわかりました。また、昨年に比べて貯蓄額が増減したかを聞いたところ、増加したと回答した人が30.2%なのに対して、減少したと回答した人は14.2%と、増加したが約2倍多い結果となりました。
増加したと回答した人にその理由を聞いたところ、最も多かったのは「定期的に貯金した」で、そのうち積み立てや財形貯蓄など自動的に貯金する方法をとっている人が約4割、給与から一定額を自身で貯金に回している人が6割という状態です。2番目に多かったのは「節約した」で、外食や買い物を控えたという回答よりも、不況を境に家計の収支バランスを見直した、と根本的な改善を行ったという回答が目立ちました。
また、3位の「給与が増えた」、6位の「ボーナスが増えた」は、昨年の調査では10位以内にランクインしていなかった項目です。景気が回復し、給与やボーナスがリーマンショック以前に戻った、残業代が出るようになった、という回答が多く見られました。同じく5位の「資産運用がうまくいった」という人も、景気回復による株価の上昇を理由に挙げている人が目立ちます。さらに7位の「就業・転職した」も、不況により失業した人が、雇用環境の好転により就業・転職することができたことが背景にあるようです。
8位の「結婚した(共働きになった)」は、夫婦双方の収入が合わさり貯蓄が増えたという理由がほとんどでした。また10位は、少数ではありますが、「子供手当ての支給」により、収入を貯蓄に回すことができたようです。
一方、減少した理由を見てみると、「給与が減った(1位)」、「ボーナスが減った(7位)」など収入の減少、「家の購入・引越し(2位)」「車の購入(4位)」「海外旅行(9位)」といった大きな支出、「結婚費用(5位)」「出産・養育費(6位)」などライフスタイルの変化、の3つが上位に挙げられています。
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貯蓄額が増えた理由TOP10 定期的に貯金した 節約した 給与が増えた 4位 自然と増えた(収入が支出より多いため) 5位 資産運用がうまくいった 6位 ボーナスが増えた 7位 就業・転職した 8位 結婚した(共働きになった) 9位 大きな出費がなかった 10位 子供手当てが支給された -
貯蓄額が減った理由TOP10 給与が減った 家の購入・引越し 日々の支出が増えた 4位 車の購入 5位 結婚費用 6位 出産・養育費 7位 ボーナスが減った 8位 資産運用に失敗した 9位 海外旅行 10位 自己投資(勉強・習い事)
年収と貯蓄額の関係
貯蓄上手なのは女性!?
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年収と貯蓄額について、未婚既婚の男女それぞれの状況を調査しました。
まず、未婚者を見てみると、女性の平均年収は男性に比べ64万円低いのに対して、平均貯蓄額はマイナス18万円と差が大きく縮まることから、女性は男性よりも貯蓄に積極的なことが伺えます。
一方、既婚者を見ると、女性の年収は男性に比べ114万円低いにもかかわらず、貯蓄額は男性より74万円多いことがわかりました。これは、共働きをしているか否かの差が表れていると推察されます。今回の調査対象は、正社員・契約社員として就業している人が対象のため、既婚女性の場合は夫も働いている場合が多いと考えられますが、既婚男性の中には妻が専業主婦やパートタイマーという人も含まれるため、こうした結果になったと考えられます。
貯蓄額の年齢推移
貯蓄の節目、男性は30歳、女性は29歳!?
男性の年齢ごとの貯蓄額推移を見てみると、未婚者は25歳の184万円から右肩上がりに上昇し30歳で419万円とピークを向えます。そして、31歳で90万円減少して329万円となり、その後は緩やかに上昇しています。一方、既婚者は未婚者に比べて上昇は緩やかで、30歳時点では308万円と未婚男性より100万円以上低いですが、31歳以降は未婚者とほぼ同じ額になることがわかりました。一方、平均年収については、既婚者の方が未婚者よりも高く、年齢が上がるにつれてその差が開いていくようです。
次に、女性の年齢ごとの貯蓄額を見てみると、未婚者は毎年約30万円ずつ安定して増加し33歳で404万円とピークを向かえ、34歳で初めて減少します。一方、既婚者は29歳までは急上昇して421万円となりますが、30歳で79万円減少、その後はまた右肩上がりに上昇して400万円以上をキープしています。
【平均貯蓄額】
【平均年収】
調査概要
自分と同世代の貯蓄額は?みんなの貯蓄額は昨年より増えた?減った?気になる貯蓄額の実態を、25〜34歳のビジネスパーソン5,000人にアンケートで聞きました。
【対象者】25歳〜34歳のホワイトカラー系職種の男女
【雇用形態】正社員、契約社員
【対象地域】関東(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、栃木県、群馬県、茨城県、山梨県)
関西(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)
中部(岐阜県、愛知県、三重県、静岡県)
【調査手法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
【実施期間】2011年3月5日 〜 2011年3月6日
【有効回答数】5,000件