転職活動でSNSを利用していますか?
転職活動におけるSNS利用率は9.8%
転職活動でソーシャルメディア(SNS)を活用している人は9.8%。対して、大学生の就職活動におけるSNS利用率は47.3%( 株式会社 電通 パブリックリレーションズ調べ)。就職活動に比べ、転職活動におけるSNSの利用は積極的でないことがわかりました。また、SNS別の利用率を見てみると、mixiが6.3%で最多(就職活動では18.7%)。次いで、Facebookの4.7%(就職活動では31.7%)、Twitterの4.3%(就職活動では34.3%)が続きます。最後に日本語化されたLinkedInは1.9%(就職活動では0%)に留まっています。転職活動を行っていることを周囲に知られたくない人にとっては、実名を出さなくてもよいmixiが活用しやすいのでしょう。
また、利用目的を見てみると、全てのSNSで「人脈を築く」が最も多く、次いで「企業や求人の情報収集」が続きます。3番目に多い目的はSNSによって異なり、mixiは「転職ノウハウを知る」、Twitter、LinkedInは「他の転職者の動向を知る」。Facebookは、「転職ノウハウを知る」、「他の転職者の動向を知る」が同率となっています。
転職活動でSNSを使用していますか?
【転職活動で使用しているSNS】
【SNS別の利用目的】
短期的と長期的視点に分かれるソーシャルメディア活用
日本国内の転職活動において、ソーシャルメディアの活用は「企業・求人の情報収集」と「人脈を築く」。この2つの違いは転職活動の立ち居地にあり、短期的な活用と長期的視点に立った活用に分かれます。
「企業・求人の情報収集」は、主に転職活動が現在進行形の場合。ソーシャルメディアを通して、業界動向や技術動向、企業の最新ニュースを素早く入手するために活用していると考えられます。一方の「人脈を築く」は、主に将来的な転職を考えている場合。主目的は、ネットワーク拡大によるビジネスチャンスの増加でしょう。日々のビジネス活動から得られる“縁”から、仕事だけでなく転職機会も引き寄せるパターンです。今回の調査結果から、目的に合わせてソーシャルメディアをうまく活用している様子が伺えます。
ただ、いずれにしても、ソーシャルメディアの転職活用は少数派のようです。理由は、ネット内に実名や社名、職歴を公開する習慣が日本にはまだ根付いておらず、またビジネス機会の創出にソーシャルメディアを活用するケースも少ないからです。ただ、昨今は各ソーシャルメディアのユーザー数も増加。ビジネスSNSの普及や転職に活用できるソーシャルアプリも続々登場しています。ビジネス機会の創出やキャリアアップのチャンスを掴むため、プロフィールのオープン化も徐々に広がると推察されます。そうなれば、転職活動においても、ソーシャルメディアの存在感が増すことは間違いないでしょう。
調査概要
転職活動におけるソーシャルメディア(SNS)の活用状況について、アンケート調査を実施しました。
(調査対象:転職活動経験のある25歳〜39歳のビジネスパーソン1,000人)
【対象者】転職活動経験のある25歳〜39歳のホワイトカラー系職種の男女
【雇用形態】正社員
【調査手法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査
【実施時期】2011年10月22日〜23日
【有効回答数】1,000件