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連載 ホンネの転職白書 2012.12.10更新

2012年の“仕事観”を表す漢字は?

#価値観

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2012年は、耐える1年だった…?

■2年連続で「耐」が1位に。
耐える対象は外部環境から内部事情へ

2012年の仕事観を表す漢字として最も多くの人に選ばれたのは、昨年に引き続き「耐」(402票)。ただし、投票理由は昨年と大きく変化しており、昨年は震災やタイの洪水など外部からもたらされた状況に耐えたという意見が多かった反面、今年は給与や待遇、人間関係など内部の状況に耐えたという意見が多いことがわかりました。2012年は2011年に比べ、大きな自然災害や経済を揺るがす事象が少なく、自身の仕事に正面から向き合う機会が多かったと推察されます。

2位は「苦」(331票)で、昨年の4位から順位を二つ上げています。投票理由を見てみると、「仕事量は増えたが給料は上がらない」「製造業は苦しい状況に陥っている」「努力しても報われないことが多い」など、停滞が続く日本の経済状況に苦労している姿が浮かび上がりました。

3位は昨年から一つ順位を下げた「楽」(288票)で、投票理由のうち「仕事を楽しもうとしているから」という回答が約5割で昨年とほぼ同じ割合。「今の仕事が楽しいから」は約4割で、昨年の3割から増加しています。一方、「仕事が楽(らく)だから」は約1割で、昨年の2割から減少。dodaが実施した「残業時間の実態調査2012」では、2012年の残業時間は、2007年以降で最多という結果が出ており、「仕事が楽(らく)」という人が減ったと考えられます。

また、昨年はランクインしていなかった「疲」が、2012年は10位に入っています。投票理由を見てみると、「今年は仕事量が増えたため、長時間労働や休日出勤が続いた」や、「長引く不況で出口が見えず、精神的に疲れる」といった声が多く見られました。

今年の仕事観を表す漢字

順位 2012年 2011年 2010年
1位 耐 耐 楽
2位 苦 楽 忍
3位 楽 忍 苦
4位 忍 苦 耐
5位 忙 忙 生
6位 生 生 無
7位 金 学 忙
8位 無 変 金
9位 誠 努 誠
10位 疲 考 努
漢字 投票理由
耐 ・景気や会社の業績が悪く、厳しい状況が続くが、じっと耐えて頑張ろうと思っているから
・仕事は様々なことに耐えて、人間的に成長していくものだと思うから
・成果が上がらず辛い時期もあったが、何とか耐え抜いて目標を達成することができたから
・給料、働く環境、人間関係など、あらゆることに耐えながら仕事をしているため
苦 ・不景気で働く時間は伸びても給料は下がる一方だから
・仕事は楽しいことだけではない。ただし、苦しい中でも前向きに取り組むことが大切だと思う
・頑張れば報われる時代ではないと感じるため
楽 ・楽しく仕事をするよう心掛けているから
・転職して2年目となり、ようやく仕事を楽しむ余裕が生まれてきた
・顧客に良いサービスが提供でき、喜んでもらう機会が多かった
忍 ・会社の業績は良くないが、将来の成長に向けて忍耐強く頑張った一年だった
・仕事は、試練に耐え解決策を模索することで成長していくものだと思う
・コスト削減や取引先の倒産など厳しいことが多く、耐え忍ぶことが多かった
忙 ・人件費削減で人手は減る一方、増産や新製品の開発などで仕事量は増えた
・震災後の復興需要により、仕事が昨年より大幅に増えた
・団塊世代の退職が進み、人手不足で忙しい
生 ・自分が自分らしく、生き生きといられるためのものだから
・仕事が生きがいだから
・生きていくために必要であるし、必要とされる場所があることが生きがいであるから
金 ・プライベートを充実させるための勤労だから
・お金を稼ぐために働くのが労働
・生きるため、趣味を楽しむためのお金を得るための手段
無 ・今年一年、自分自身あまり成長できなかった
・世の中に新しい価値を提供する仕事ができていないから
・何かを考える時間もないほど毎日が忙しかった
誠 ・正直に誠実に仕事をして、信頼を勝ち得たいと思っているから
・顧客と接する際に、誠意をもって対応するよう心がけている
・誠実で努力することが、成功へ続く道と確信しているから
疲 ・学ぶことがたくさんあり、仕事に追われる一年だった
・今年は仕事量が増えたため、長時間労働や休日出勤が続いた
・役職が上がり責任や業務量は増す一方、給料は横ばいのため疲れてしまった
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2012年に転職した人、していない人でどう違う?

■転職していない人は、現状に「耐」えた一年、
転職した人は、「苦」労して転職した一年

2012年に転職した人と転職していない人を比較すると、転職した人は1位が「苦」(転職していない人は2位)で、「苦労してようやく希望の会社へ転職した」「転職に踏み切るまで苦労した」といった投票理由が見られました。2位は「楽」(転職していない人は3位)で、「転職先での仕事が楽しい」や「新たな職場に移り、これからが楽しみ」という人が多いようです。

3位は転職の「転」が選ばれています。その他、「新」「変」など、転職していない人には選ばれていない漢字が、TOP10にランクインしています。

一方、転職していない人が最も多く選んだ「耐」は、転職した人では5位となっており、転職に踏み切ったことで現状に耐えることが減ったと考えられます。

2012年の転職活動別今年の仕事観を表す漢字

順位 転職した 転職していない
1位 苦 耐
2位 楽 苦
3位 転 楽
4位 生 忍
5位 耐 忙
6位 金 生
7位 新 金
8位 変 無
9位 忍 誠
10位 無 疲
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職種、業種、年収、都道府県による差が顕著に

【職種別】 建築/土木は「忙」が1位。震災復興需要で案件増加が要因か

職種別に見ると、建築/土木系は、全体では5位の「忙」が1位にランクインしています。投票理由では、震災の復興需要や耐震工事のニーズ増加により、仕事量が大幅に増えているという声が多く見られました。ITエンジニア、クリエイティブ系は、全体で3位の「楽」が2位にランクイン。スマートフォンやソーシャルネットワーキングサービスの普及により、ITエンジニアやWebクリエイターは多くのIT企業で重宝がられる傾向にあり、待遇や仕事のやりがいがアップしている可能性が考えられます。

【職種別】 今年の仕事観を表す漢字

順位 営業系 企画
管理系
事務系 販売
サービス系
IT
エンジニア
クリエイティ
ブ系
機械
エンジニア
化学
医療系
建築
土木系
1 苦 耐 耐 耐 耐 耐 耐 苦 忙
2 耐 忍 苦 苦 楽 楽 苦 耐 耐
3 楽 苦 生 楽 苦 苦 忙 楽 忍

【業種別】 商社、小売/外食は「楽」が1位に

業種別に見ると、商社と小売/外食は、全体で3位の「楽」が1位にランクイン。投票理由を見てみると、いずれの業種も、仕事を楽しもうとしている人が多いことがわかりました。また、建築/不動産は、全体で6位の「生」が2位にランクインしています。投票理由を見ると、「仕事は生きるために必要」という声が9割以上を占めていることがわかりました。

【業種別】 今年の仕事観を表す漢字

順位 IT メーカー 金融 建設
不動産
商社 メディカル 広告
メディア
小売
外食
サービス
1 耐 耐 耐 耐 楽 耐 耐 楽 耐
2 楽 苦 苦 生 耐 楽 楽 苦 苦
3 苦 楽 忍 忍 苦 忍 生 耐 忍

【地域別】 関東、九州/沖縄は2位に「楽」がランクイン

地域別に見ると、関東と九州/沖縄は、全体で3位の「楽」が2位にランクイン。投票理由を見ると、「仕事は楽しんでこそ」というスタンスを持つ人が比較的多いことがわかりました。一方、北信越では、全体で2位の「苦」が1位にランクイン。「大都市圏に比べ、景気はまだまだ低迷している」など、不景気や会社の業績不振に苦労したという声が多く見られました。

【地域別】 今年の仕事観を表す漢字

順位 北海道
東北
関東 北信越 東海 関西 中国 四国 九州
沖縄
1 耐 耐 苦 耐 耐 耐 耐 耐
2 忙 楽 忙 苦 苦 苦 忙 楽
3 苦 苦 耐 忙 忍 忙 生 忍

【年収別】 年収700万円以上は「忙」が上位に

年収別に見ると、年収300万円未満は「苦」、年収300〜700万円未満は「耐」、年収900万円以上は「楽」が1位と、年収によって2012年の仕事観は分かれる結果となりました。また、全体で5位の「忙」が年収700万円以上では3位以内にランクインしています。

【年収別】 今年の仕事観を表す漢字

順位 200万円
未満
200〜300
万円未満
300〜400
万円未満
400〜500
万円未満
500〜600
万円未満
600〜700
万円未満
700〜800
万円未満
800〜900
万円未満
900〜
1000万円
未満
1000万円
以上
1 苦 苦 耐 耐 耐 耐 忙 耐 楽 楽
2 生 耐 苦 苦 忍 楽 耐 忙 耐 忙
3 耐 楽 忍 楽 楽 忍 楽 苦 忙 耐

調査概要

2012年も残すところあとわずか。ビジネスパーソンの仕事を取り巻く状況はどうだったでしょうか?25〜39歳のビジネスパーソン5,000人を対象に、2012年の仕事観を表す漢字を聞きました。

【対象者】25〜39歳のホワイトカラー系職種の男女

【雇用形態】正社員・契約社員

【調査手法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査

【実施時期】2012年10月27日〜29日

【有効回答数】5,000件

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