DISCOVERY
高知の魅力、再発見!
高知ではたらく
「高知への移住を考えているけど、仕事があるのか不安」——U・Iターンでまず出てくる疑問です。ただ、仕事探しは条件の比較だけではなかなか決められないもの。まずは「どんな日々を送りたいか」を手がかりに、高知にある産業や職種の選択肢をのぞいてみましょう。この記事では、高知の産業の全体像、未経験から挑戦できる職種、そしてU・Iターン転職がどのくらい行われているのかを見ていきましょう。
主要な産業は?
高知の雇用市況をざっくり見ると、「仕事の数は全国並みで、企業規模は小さめが多い」県です。事業所数は3.5万社ほどあり、卸売業・小売業が最も多いです。
高知で働くことや、U・Iターン転職のイメージをつかむ近道は、「自然の近さを暮らしにどう取り入れたいか」を考えることです。海・山・川のいずれも身近な高知では、一次産業が生活と地続きになりやすい一方で、周辺産業も含めて仕事が広がります。
※ 総務省統計局「令和6年経済センサス‐基礎調査 甲調査(民営事業所) 事業所に関する集計 事業所数、従業者数」より作成(2024年6月現在)
(注) 雇用者のいない個人経営の事業所を除く。
農業は温暖な気候を生かした園芸が盛んで、平野部では野菜を中心に生産されています。代表例としては、なす・しょうが・みょうがなどが挙げられます。また、高知県は森林面積率84%の森林県とされ、森林資源に恵まれています。その資源を生かした木材関連の仕事だけでなく、きのこ栽培などの林産物にも関わる仕事があります。漁業は長い海岸線を背景に、かつお・まぐろ漁業、定置網、養殖など多様な形で営まれています。
一次産業の仕事は「生産現場」だけではありません。農産物・水産物を扱う仕事には、加工、品質管理、物流、販売、観光サービスなど周辺の役割も生まれます。一次産業に関わる人が多い地域ほど、こうした周辺産業の仕事もあわせて行われているので、職種の選択肢が広がります。
事業所数で2番目に多いのは医療・福祉、3番目に宿泊業、飲食サービスといった観光関連業が多くなっています。つまり観光関連業だけではなく、地域の暮らしを支える産業の雇用も厚いのが特徴です。高知は「一次産業が盛ん」なだけでなく、サービス業や医療など第三次産業も含めて、これまでのキャリアを活かせる土台がある地域といえます。
どんな仕事・職種がある?
高知の求人は職種で見ると、農業・林業・漁業といった一次産業の職種から、事務、営業、販売・サービス、企画・マーケティング、製造、各種技術職(建築土木/機械/IT)まで、幅広い仕事があります。また、高知は従業員20名以下の小規模事業者が多いとされ、ひとつの専門だけでなく周辺業務も担う場面が増えやすい環境です。その分、社長との距離が近く提案が通りやすい、専門性を持ちながら役割の幅が広がる、といった働き方につながることもあります。
一次産業は専門性が高そうに感じられますが、未経験から始められる仕事もあります。たとえば農業では、栽培・収穫・選別などの農作業員、林業では、伐採・搬出・作業道づくりなどの林業作業員や現場技能者、漁業では、定置網の設置や養殖といった現場の仕事だけでなく、水揚げの計量・入力などを担う、事務寄りの役割が募集されるケースもあります。
ただし、未経験可であっても「条件がない」わけではありません。普通免許が必須であることや、早朝勤務や季節変動業務、入社後に資格取得を想定しているケースもあるため、事前に条件を確認しておくとよいでしょう。
第三次産業も職種によって未経験OKか、経験者歓迎なのかが分かれます。たとえば法人向け提案営業など、入社後に学ぶ前提で募集される仕事もあります。これまでの経験を活かす転職も、未経験分野への挑戦も、まずはどんな募集があるか調べてみることから始めましょう。
U・Iターン転職の事情は?
そもそも移住転職者は、どのくらいいるのでしょうか。高知県の発表では、2025年度(令和7年度)の県外から高知県への移住者数は2,450人(1,886組)で、過去最多でした。また、移住者は30代以下が全体の約7割を占め、比較的若い世代の移住が中心です。加えて、県が把握した移住世帯の出身地ではUターンの割合が最も多いとされています。
県が把握した2024年度の移住世帯(547組)の就業状況を見ると、企業・団体などへの就職が58%で最も多く、次いで地域おこし協力隊が15%、無職(求職中含む)が11%、一次産業が8%、起業・自営業が5%と続きます。移住の入り口はさまざまですが、全体としては「就職(転職)を伴う移住」が中心であることが読み取れます。
令和7年度に県が把握した移住者547組の実績
(世帯の代表者の就業等の状況)
この内訳を見ると、高知への移住は「起業」よりも、まずは企業などに就職して生活基盤を整える人が多いことが分かります。新しい暮らしを始める際に、地域や仕事の相性を確かめながら次の選択肢へ広げていく人が多いようです。また、移住直後は「地域おこし協力隊」を選ぶ人もいます。協力隊は一定期間(最大3年)、地域の課題解決や活性化に関わりながら、報酬や住居面の支援を受けて地域に慣れていく制度で、観光・地域づくり・一次産業など多様な仕事に携わることができます。
一次産業(農業・林業・漁業)に関心がある場合も、相談会や体験、短期〜長期の研修など、段階的に学びながら就業につなげる仕組みが用意されています。たとえば農業では、情報収集・相談から始め、研修で技術や経営の基礎を学び、就農前後の支援を受けながら定着を目指す流れが整理されています。
また、企業への就職希望で東京圏からの移住に伴う場合には、移住支援金の対象となっている求人もあります。対象求人への就職など所定の要件を満たした場合、単身で最大60万円、2人以上の世帯で最大100万円(18歳未満の子どもを帯同する場合は加算あり)が支給されます。U・Iターン転職で支援制度を活用する場合は、対象要件や申請タイミング、自治体ごとの条件差があるため、転職活動と並行して早めに確認しておくと安心です。
※ 支給要件や加算額は市町村や年度により異なる場合があります。
気を付けておきたいのは、遠方からのU・Iターン転職の場合、情報収集から内定・引越しまで想像以上に時間がかかることがあります。目安として、活動開始から就職まで最短でも3か月〜半年、事情によっては2〜3年以上かけて準備する人もいます。 近年はオンラインでの面接を取り入れる企業も増えていますが、最終面接までオンラインで完結するケースは多くはなく、どこかのタイミングで企業訪問を求められることを想定しておくとよいでしょう。
まとめ
SUMMARY
高知には、一次産業からサービス業、ITまで幅広い仕事があり、U・Iターン転職する人も少なくありません。また、高知は、仕事からの帰宅時間が早い傾向があり、家族時間や趣味の時間を組み立てやすく、ワークライフバランスを整えられる環境にあります。だからこそ仕事探しは、条件だけで選ぶよりも、「自分がどんな日々を送りたいか」から考えると整理しやすくなります。
自然に近い場所で働きたい、食に関わりたい、地域を支える仕事がしたい、これまでの経験を活かして働き方を変えたい――。興味の方向が見えてくると、職種や業種の選択肢も自然に絞れていきます。まずは気になるテーマから情報を集め、自分に合う働き方の輪郭をつくっていきましょう。
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