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転職の軸とは?面接での回答例も!
こだわり条件を整理して優先順位をつけよう

監修者:塩田 有彩(しおた・ありさ) dodaキャリアアドバイザー

転職の軸とは「転職先を選ぶ際に譲れない条件」のことです。転職の目的とも言い換えられ、この転職の軸を明確にすることで、理想的な働き方を実現しやすくなります。

本記事では、「転職の軸」の意味から、整理の仕方、面接での回答例、注意点までを詳しく解説します。転職の軸の一覧や転職の軸を整理するのに役立つ診断ツールもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

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こだわり条件の整理に役立つ
dodaおすすめの診断ツール3選

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転職の軸とは?

転職の軸を整理するための図。過去、現在、未来の条件を一貫性を持って考える。

転職の軸(転職軸)とは、「転職先を選ぶ際に譲れない条件」のことです。

この転職の軸を整理することは「転職の目的を定めること」とも言い換えられ、「何を目的に転職をするのか」「何の条件を大切にすれば転職後に満足できるか」を明確にすることを指します。

転職の軸を整理する際は、「転職によって変えたい条件」だけでなく、「過去にどのような条件を大切にしてきたか?」「過去を踏まえて、今回の転職ではどうしたいか?」という部分を深掘りし、過去と未来に一貫性を持たせることが大切です。

また、面接では、「転職の軸は何ですか?」とストレートに聞かれることは少なく、「企業選びの基準は何ですか?」「転職で何を変えたいですか?」などの質問を通して確認されるケースが多いです。

面接官は、このような質問を通じて、あなたが大切にしている条件を把握し、自社とのミスマッチがないかを確認しています。

転職の軸とは何か分かったけど、「自分の転職の軸はどうやったら知ることができるのだろう」と思った方は、転職タイプ診断がおすすめです。
転職タイプ診断は、あなたが仕事をする上でどんなことを大切にするタイプなのかや、直近の仕事に対する満足度を知ることで、転職の軸の整理にも活用ができます。

転職の軸と「希望条件」の違いは?

転職の軸は「希望条件」と混同されることが多いですが、両者は異なる考え方です。以下のような違いがあります。

転職の軸 「この条件が満たせないと転職をしない」という条件
希望条件 「この条件がかなわなくても『転職の軸』が満たせたら転職する」という条件

より具体的に理解するために、ケーススタディを見てみましょう。

ケーススタディ:Aさんの場合

現職 法人営業
転職回数 1回
状況 関東でメーカーの法人営業として働いている。実家の近くに住む必要性が出てきたので、地元である愛知県の企業へ転職を考えている。転職をするなら現在の経験を活かして企画職に挑戦してみたい。しかし、企画職に転職できなくて、地元に戻れないことは避けたいので、愛知県で企画職での転職が難しいのであれば、法人営業職で転職したいと考えている。
転職の軸 愛知県で働く
希望条件 企画職に挑戦する

転職活動では、さまざまな条件を検討・選択する必要があります。納得のいく転職をするためには、その条件が「希望条件」なのか「転職の軸」なのかを意識して選択することが大切です。

転職の軸と「転職理由」の違いは?

「転職の軸」と「転職理由」は名前からよく似た言葉ですが、「転職の軸」は転職活動の目的を、「転職理由」は現職での課題を指しています。具体的には、以下のような違いがあります。

転職の軸
  • 転職をする上で譲れない条件、転職の目的
  • 転職理由を踏まえて、「転職後にどのような状態になっていたいか」を示す
転職理由
  • 転職を考え始めたきっかけや背景
  • 「転職で変えたい」と思った現職での課題を示すため、ネガティブな内容を含むこともある

より具体的に理解するために、ケーススタディを見てみましょう。

ケーススタディ:Aさんの場合

現職 法人営業
転職回数 1回
状況 関東でメーカーの法人営業として働いている。実家の近くに住む必要性が出てきたので、地元である愛知県の企業へ転職を考えている。現職には愛知の拠点がないため、転職をしなければならない。
転職理由 実家の近くに住むために、地元である愛知県で働きたいが、現職だと拠点がなくて実現できない。
転職の軸 愛知県で働く

「転職理由」と「転職の軸」は表裏一体なことが多いので、面接では、それぞれを明確に分けて答える必要はありません。ただ、「なぜ転職を考えたのか(転職理由)」と、「転職で何をかなえたいのか(転職の軸)」がちぐはぐだと、面接官に納得感を与えられないでしょう。一貫性を持たせるために、事前にそれぞれを整理しておくことが大切です。

【一覧】転職の軸を定めるときに使える!こだわり条件42選

「転職の軸」とは、あなたが次の仕事や転職先を選ぶ際に譲れない条件と説明しましたが、具体的にはどのような条件があるのでしょうか。

思い浮かべやすいのは、年収や休暇制度、残業量などの「給料」「ワーク・ライフ・バランス」関連の条件かもしれませんが、実は「仕事を選ぶときの条件」は、ほかにもたくさんあります。ここでは、転職の軸となる「こだわり条件」の具体例をテーマ別に確認してみましょう。

「仕事内容」
関連の転職の軸

  • 経験を活かせる
  • やりたい職種・業種である
  • 開発・研究環境がある
  • 言語/語学を活かせる
  • 資格を活かせる
  • やりがいを感じる仕事ができる

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「社風・人間関係」
関連の転職の軸

  • 社内の雰囲気が良い
  • ハラスメントがない
  • 仕事の相談がしやすい
  • 切磋琢磨して働ける

「給料」
関連の転職の軸

  • 年収が増える
  • 月々の手取りが増える
  • 賞与がある・増える
  • インセンティブ制度がある

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「ワーク・ライフ・バランス」
関連の転職の軸

  • 希望の曜日に休める(土日・平日など)
  • 残業量が適切である
  • 定時退社できる
  • 有休がとりやすい
  • 休日出勤がない
  • 日勤で働ける

「就業制度」
関連の転職の軸

  • リモートワークができる
  • 時短勤務ができる
  • 副業ができる
  • フレックス勤務ができる
  • 勤務地の希望がかなう
  • 正社員として働く

あなたにはどんな職場や仕事環境が会うのか診断を受けてみよう【転職タイプ診断】

「キャリアアップ」
関連の転職の軸

  • 昇進できる環境がある
  • 難易度の高い仕事に挑める
  • 経験を積める
  • キャリアアップにつながる

「教育・評価制度」
関連の転職の軸

  • 評価制度が明文化されている
  • 教育研修制度がある
  • ジョブローテーションがある
  • 異動希望の制度がある
  • 納得できる人事制度で評価される

「福利厚生」
関連の転職の軸

  • 育児・託児・介護支援制度がある

「企業属性」
関連の転職の軸

  • 社員の定着率が高い
  • 経営方針・経営理念に共感できる
  • 外資系である
  • 女性活躍の環境がある
  • 技術力・商品力が高い
  • 海外に事業を展開している

【チェックシート付き】転職の軸の作り方

「転職の軸」のイメージはできたものの、実際、自分自身の転職の軸はどのように考えればよいのでしょうか。ここでは、チェックシートを使って転職の軸を作る方法を紹介します。

チェックシートをダウンロードし、4つのSTEPで転職の軸を整理していきましょう。

転職の軸を見つけよう!
こだわり条件
チェックシート

チェックシートをダウンロードする

STEP1:過去・現在・未来の指標をもとにこだわり条件を分類する

まずは、以下のように、こだわり条件の一覧を分類していきましょう。

  1. 「入社時に大切にしていた条件」「今の仕事にある条件」に〇をつける
  2. 「転職先に求める条件」に〇をつける

POINT

  • こだわり条件はたくさんあるので、不要なものは空欄にするなどすべてをチェックしなくてもOK
  • 特に「転職先に求める条件」は、特に重視する条件にのみ○を、絶対に避けたい条件にのみ×をつけるという進め方でもOK
  • 重視する転職の条件がない場合は、空欄の行に新たに項目を作ってもOK
「入社時に大切にしていた条件」「今の仕事にある条件」「転職先に求める条件」に〇をつける図

STEP2:〇をつけたものをMUST/WANTに整理する

STEP1で〇をつけたこだわり条件を「MUST」と「WANT」の2つに分類していきます。

  • MUST:「この条件が満たされなければ転職しない」と言えるほど重要な条件(転職の軸)
  • WANT:かなうとうれしいが、妥協も可能な条件(希望条件)

この分類により、応募する求人選びや、面接の準備がしやすくなります。
「これはMUST? それともWANT?」と迷った際は、こちらの問いかけがおすすめ!

〇をつけたすべての条件を「MUST」と「WANT」の2つに分類する図

POINT

MUST条件とWANT条件を切り分けて考えよう

「転職でかなえたいこと」を整理しようとすると、多くの条件が浮かんでくるかと思いますが、この時、MUST条件とWANT条件を混同しないよう注意しましょう。
混同してしまう例としては、「本来は働き方を改善するための転職だったのに、WANT条件としていた給与アップを優先した結果、働き方の課題が解消されなかった」などが挙げられます。

MUST条件とWANT条件を見分けるためには、次の質問を考えてみましょう。

もし「○○=条件」が現職で実現できたら、現職に残る?YESなら「MUST条件」、NOなら「WANT条件」です。

○○に入れる条件は、必ずしも単体の条件でなくても構いません。

例えば、「愛知で働くことができ、法人営業の経験を活かせるなら現職に残る」なら、「愛知で働く」ことと「法人営業の経験が活かせる」ことの両方をかなえることがMUST条件となるケースもあります。柔軟に組み合わせて考えていきましょう。

「自分一人で整理するのは不安…」「客観的なアドバイスが欲しい」という方はキャリアアドバイザーと転職の軸を整理しませんか?
キャリアアドバイザーとは?詳しく知る

STEP3:MUST/WANTそれぞれに優先順位をつける

整理したMUST条件とWANT条件に優先順位をつけましょう。優先順位をつける際には、なぜその条件を重要視するのかの理由を考えると整理がスムーズに進みます。目安としては、MUST条件とWANT条件ともに2~3つ程度に絞ると整理しやすくなるでしょう。

POINT

MUST条件の数は人によって異なるため、自分の状況や目標に応じて柔軟に設定する

ケーススタディ:Aさんの場合

今回の転職で絶対にかなえたいのは、「愛知県(地元)から通勤できる企業で働くこと」。しかし、愛知県で働けたとしても、今の法人営業の経験を活かせない仕事は嫌なので、法人営業か近しい職種への転職をしたい。

→この場合、MUST条件は「愛知県(地元)から通勤できる企業で働くこと」と「法人営業の経験を活かせる仕事をすること」の2つ。

MUST条件とWANT条件に優先順位を付ける図

【無料診断ツール】転職の軸に悩む方におすすめ

チェックシートを活用した転職の軸の考え方を紹介しましたが、転職の軸を見つける上で、何かを参考にして考えたいと思う人もいるかもしれません。ここでは、転職の軸に迷った際に活用できる診断ツールについてご紹介します。

適職探しのヒントが見つかる「転職タイプ診断」

「自己分析がちょっと苦手…」「転職したいけれど、自分に合った仕事の探し方が分からない…」などとお悩みの方は、あなたにどんな職場や仕事環境が合うのかが分かる「転職タイプ診断」を受けてみませんか?

診断結果は自己分析にも活用でき、仕事選びや適職探しのヒントが見つかります。

あなたの適正年収が分かる「年収査定」

あなたのこれまでの経歴から、適正年収を算出します。あなたの適正年収やキャリアの可能性を診断できるため、転職を考える上での優先度の判断や、キャリアの可能性を広げるための参考にしてみてください。

あなたに向いている働き方が分かる「キャリアタイプ診断」

働く上で大切なあなた自身の性格や能力を把握するものです。自己理解を深め、その上でご自身に向いている「仕事スタイル」や「企業風土」を知るためにご活用ください。

【選考フェーズ別】転職の軸の活用方法

転職の軸を考えたものの、実際どう使えばよいの?と迷うこともあるのではないでしょうか。この章では、転職活動のフェーズ別に、転職の軸の活用方法を解説します。

【応募】転職の軸の活用方法

応募する求人は転職の軸に沿って選んでいきましょう。

転職の軸に加えて、年収や会社規模、休日など、気になる条件は多く出てくるかもしれませんが、すべての希望を満たしている企業を探そうと思うと、どうしても応募企業が少数に絞られてしまいます。

「dodaの調査結果(※)によると、転職を成功させた人は、平均32.0社に応募をしていたことが分かりました。そのため、最低限、転職の軸を満たしている求人になるべく多く応募し、面接で詳細を確認して、次の選考に進むかを決めるのがおすすめです。

※出典:doda 「転職成功者の平均応募社数」(2025年2月)

あなたにはどんな職場や仕事環境が会うのか診断を受けてみよう【転職タイプ診断】

【志望動機】転職の軸の活用方法

志望動機を伝える際は、転職の軸との一貫性を持たせることが大切です。志望動機では、「数ある企業の中から、なぜこの会社を選んだのか」を伝える必要がありますが、そこで転職の軸のMUST条件を組み込めるとよいでしょう。

例えば、転職の軸が「〇〇の経験を積んでキャリアアップしたい」なら、「〇〇の経験を積んでキャリアアップしたいと考えており、御社の求人内容を見て、まさに経験を積みたいと考えている仕事に携われると感じたから」といった形で、自分の希望を具体的に関連づけて伝えましょう。

【面接】転職の軸の活用方法

面接では、「転職で何をかなえたいのか」「企業選びの基準は何か」などの形で転職の軸を質問されるケースがあります。それぞれのこだわり条件を面接で質問されたときの答え方を知りたい方は、こちらの回答例を参考にご覧ください。

また、面接ではその企業に関するさまざまな話を聞けるので、面接を進める中で当初の転職の軸ではない条件が魅力的に見えることもあります。そのため、面接が終わった際には「当初考えていた転職の軸がこの企業でかなえられるか」「面接を受けて転職の軸に変更はないか」を振り返ることが大切です。

選考を受ける中で、当初の転職の軸が変わるのは問題ありません。ただし、自分でも気づかないうちに転職の軸が希望条件に寄ってしまわないよう注意が必要です。「本当に転職の目的を満たせる条件か」を振り返りながら、軸を整理していきましょう。

【内定承諾】転職の軸の活用方法

内定をもらったあとは、転職の軸を基準にして、最終的に内定承諾するかを判断することが重要です。たとえ希望条件が満たされている企業であっても、転職の軸が満たされていなければ承諾はおすすめできません。

一方で、転職の軸が満たされているならば、希望条件の一部がかなわなくても納得して働ける可能性があります。内定承諾までの猶予は一般的に3~5営業日と短いため、面接の段階で「この会社から内定をもらった場合にどうするか?」「転職の軸はかないそうか?」を整理しておきましょう。

【内容別】面接で転職の軸を聞かれた際の回答例文

面接では、「転職の軸は何ですか?」「企業選びの基準は何ですか?」などという質問を通じて、転職の軸を確認されるケースが多いです。これらの質問には、基本的に以下の順番で回答しましょう。

1:結論 この転職でかなえたいこと(企業選びの条件)
2:理由 1をかなえたい理由・現職ではかなわない理由
3:理想 どんな環境で働けたら「この転職でかなえたいこと」を実現できていると言えるのか

面接官は、あなたの転職の軸が自社でかなえられるか、入社後のギャップがなさそうかを見ています。転職を考えた理由や、どのような環境で働くのが理想かといった内容に一貫性があることが大切です。ここでは転職の軸の具体例を内容別に見ていきましょう。

「仕事内容」が軸の例文

やりがいを感じたい

回答例:
今よりも幅広い商品を扱っている会社を中心に企業選びをしています。

現職では、生命保険の営業として、お客さまのライフプランに合わせた保険の提案を行い、他社よりもお得になったなどと喜んでもらえるケースも多く、非常にやりがいを感じています。

一方で、自社で扱っている商品は生命保険が中心のため、がん保険や医療保険のニーズがあったとしても、自社ではお客さまに提案ができないもどかしさを感じています。

そのため、よりやりがいを感じて業務ができるよう、次は医療保険やがん保険など幅広く商品を取り扱っている会社で、お客さまのニーズに総合的に応えていけるような会社を探しています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「やりがいを感じる状態」という理想の状態が具体的になっている
  • 「やりがいを感じる状態」が現職でかなわない理由が明確になっている

例文一覧に戻る

未経験の仕事にキャリアチェンジしたい

回答例:
IT営業職にキャリアチェンジできる求人をメインに応募しています。その中でも、業務効率化に貢献できる環境を重視しています。

現職では、生命保険の営業として、お客さまのライフプランに合わせた保険の提案を行い、他社よりもお得になったなどと喜んでもらえるケースも多く、非常にやりがいを感じています。

これまで小売店の店長として、店舗運営やスタッフのマネジメントを行い、在庫管理システムの導入や業務改善を経験しました。この経験を通じて、仕組みを作ることで業務を効率化させることに強い興味を持ちました。しかし、現職ではIT関連の知識を活かしきれず、より専門的な分野に挑戦することが難しいと感じています。

そのため、IT営業職であれば、自分の知識や専門性を高めることで、お客さまへより良い提案ができるようになったり、直接提案するからこそお客さまから感謝の声をいただけたりすることが、仕事のモチベーションになりそうと感じています。

このような理由から、より興味がある分野へ挑戦することでモチベーション高く仕事をしていきたく、未経験ではありますが、IT営業職へのキャリアチェンジを希望しています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「なぜキャリアチェンジ先の職種に興味があるのか」という理由を、過去の経験や、調べた内容から具体的に伝えている
  • 職種について調べる・独学をするなど、キャリアチェンジへの意欲を伝えている
  • 転職した後のイメージを自分の言葉で具体的に伝えている
  • 「何のために未経験職種に挑戦したいのか=転職の目的」を明確に伝えている(今回は、興味がある分野でモチベーション高く仕事をしていくため)

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「社風・人間関係」が軸の例文

成長できる環境に行きたい

回答例:
成長できる環境で働きたいため、実力主義や裁量がある環境を企業選びの基準としています。

現職では営業職として働いており、昨年度は50人ほどが在籍する部署の中で、売り上げ3位の成績を収めました。しかし、年功序列の風土が根強く、成果を出しても評価は年齢に応じたものに限られ、次の役職を目指すには数年かかってしまいます。

私としては、成長をしていくために、年齢に関係なく成果に応じて正当に評価されたり、仕事を任せてもらえたりする会社で働きたいと考えています。そのため、実力主義や裁量がある環境を企業選びの基準にしており、さらなる成長とキャリアアップを実現していきたいと考えています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「成長できる環境」という理想の状態が具体的になっている
  • 現職の課題・状況を具体的に伝えている

例文一覧に戻る

「給料」が軸の例文

年収を上げたい

回答例:
将来的に年収を上げていける環境かどうかを、企業選びの際に重視しています。

現職での仕事内容や人間関係には満足しているものの、業績不振が続いており、賞与の減額や昇給の見送りが続いている状況です。

今後も会社の業績が回復する兆しが見えないため、現在の年収をキープしつつも、自分の努力次第で年収を上げていける会社を探しています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 現職の状況を具体的に伝えている
  • 「年収が上がる状態」が、どの程度を想像しているのかを具体的に伝えている
  • 年収アップを転職の軸にする場合、なぜお金が必要なのかを説明すると納得感が増す

例文一覧に戻る

「ワーク・ライフ・バランス」が軸の例文

ワーク・ライフ・バランスを整えたい

回答例:
ある程度の業務を自分で調整できる環境で働き、ワーク・ライフ・バランスを整えられる環境かどうかを重視しています。

現在担当しているプロジェクトでは、一人で1.5人分の業務を担当しているほか、突発的なトラブル対応が多く、常に長時間の残業が求められる状況が続いています。そのため、不要な業務を削減しているものの、業務のペースや量を自分で調整することが難しく、家族との時間を十分に確保できていません。

残業自体が嫌というわけではなく、より業務効率化を進めたり、業務のペースや量をある程度自分でコントロールすることで、仕事と家庭を両立しながら成果を出せる環境に転職したいと考えています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「ワーク・ライフ・バランスが整っている環境」が、どの程度を想像しているのかを具体的に伝えている
  • 現職の課題・状況を具体的に伝えている
  • ワーク・ライフ・バランスを転職の軸とする場合は、受け身の印象を与えないことが大切

例文一覧に戻る

「キャリアアップ」が軸の例文

キャリアアップしたい

回答例:
事業会社のマーケティング職として、大規模な案件に関わりキャリアアップができる環境で働くことが、企業選びの基準です。

現在は、コンサルタントとして事業会社のマーケティングサポートを行っており、提案や課題解決ができることにやりがいを感じています。しかし、自ら組織や事業の課題を発見したり、企画立案をしたりするなど、業務の幅を広げていきたいと思うようになりました。

そのため、今回の転職では、自分の経験を活かしつつ、課題解決の幅や深さを深めることで、キャリアアップを実現できる事業会社のマーケティング職を希望しています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「キャリアアップしたい」という意欲だけでなく、「どのようなスキルや経験を積みたいのか」を具体的に伝えている
  • 現職の課題・状況を具体的に伝えている

例文一覧に戻る

「教育・評価制度」が軸の例文

頑張りを評価してもらえる環境で働きたい

回答例:
頑張りを評価してもらえる環境かどうか、評価制度を重視しています。具体的には、業務で成果を上げた場合に評価に反映されるのが理想だと考えています。

私は仕事をする上で、成果が正当に評価される環境に身を置くことが、モチベーションを高く保ち、自身の成長につながると考えています。ただ、現職では評価基準が一律であり、業績を出したからといって評価が高くなるわけではありません。

そのため、個人の成果に応じた評価制度が整っており、努力次第でキャリアアップや年収アップが見込める環境で働きたいと考えています。そうした環境であれば、モチベーションを高く保ち、成長を続けていけると考えるからです。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「頑張りを評価してもらえる環境」を具体的に伝えている
  • 現職の課題・状況を具体的に伝えている
  • 単に待遇面を求めているのではなく、仕事への意欲や成長意識があることを伝えることが大切

例文一覧に戻る

「企業属性」が軸の例文

技術力が高い会社で働きたい

回答例:
最新の技術に触れるなど、技術力の高い会社で働き、自身のスキルを磨きながら成長できる環境かどうかを重視しています。

現在はエンジニアとして部品の設計に携わっており、仕事にはやりがいを感じています。ただ、現職は既存部品の改良業務がメインとなっており、改良をする場合も基本的な技術や手法にとどまることが多いです。このため、最新の技術に触れる機会が限られており、自身が対応できる開発の幅をさらに広げることが難しい状況です。

入社後早々は難しいかもしれませんが、実務や独学で技術力を高め、将来的には最新の技術に触れたり、新技術の開発案件に参加したりするなど、難易度の高い設計に挑戦したいと考えています。

そのため、自動車部品業界の中でも、技術力が高く、自分のスキルを磨きながら成長し続けられる会社を今回の企業選びの基準にしています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 「技術力が高い環境」を具体的に伝えている
  • 現職の課題・状況を具体的に伝えている
  • 成長志向を持ちつつ、謙虚さや企業に貢献する姿勢も伝えている

例文一覧に戻る

「希望の地域で働く」が軸の場合

冒頭で解説したAさんの場合の回答例を見てみましょう。Aさんの転職の軸は「愛知県(地元)から通勤できる企業で働くこと」と「法人営業の経験を活かせる仕事をすること」の2つでした。

回答例:
現職で培った提案力や機械技術の知見を活かして働くこと、また、地元である愛知県で働くことができる会社を中心に応募しています。

現在、関東で機械メーカーの法人営業として働いています。お客さまの要望だけではなく、製造工程を熟知した上で提案をすることを意識していました。現職の業務はとてもやりがいを感じており、今後も続けていきたいのですが、家庭の事情により実家の近くに住む必要が出てきたため、愛知県での転職を検討しています。現職では関東を基盤とした業務が中心であり、関東以外に拠点がない状態です。

このような理由から、これまでの経験とスキルを活かすことができ、さらに愛知県で法人営業職として働ける会社を探しています。

  • 結論
  • 理由
  • 理想

POINT

  • 転職の軸が明確になっている
  • 転職の軸として挙げている希望が、なぜ現職でかなわないのかを明確にしている

例文一覧に戻る

転職の軸を面接で回答するときの注意点

面接で転職の軸を伝える際は、抽象的な表現にならないよう注意が必要です。例えば、「具体的に何を変えたいのか」「なぜ変えたいのか」が明確でなくなり、結果として面接官になぜ転職をしたいのかが伝わらないケースがあります。

また、転職の軸が不満に聞こえてしまいそうな場合は、現職の状況を客観的に説明し、その課題を解決したいという形で伝えるとよいでしょう。例えば、「現職では○○が課題となっており、それを改善するために転職を考えています」といった伝え方をすることで、不満ではなく、客観的な事実として受け止めてもらいやすくなります。

具体的なエピソードを使用することを意識しつつ、自分の価値観や希望を分かりやすく伝えることが、面接での好印象につながるポイントです。

転職の軸を整理して、後悔のない転職を!

転職の軸は、転職活動を成功させるための重要な指針です。

「仕事内容」「ワーク・ライフ・バランス」「待遇改善」など、自分にとって譲れないMUST条件(転職の軸)と、かなうとうれしいWANT条件(希望条件)を整理し、それぞれに優先順位をつけていきましょう。そうすることで、応募先の選定や面接での受け答えに応用しやすく、納得のいく転職ができるでしょう。

転職の軸の整理方法に不安がある方は転職エージェントへの相談もおすすめです。転職に悩む多くの方をサポートしてきた転職活動のプロが、あなたの転職の軸の整理もサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

塩田 有彩(しおた・ありさ)

【経歴】 2022年にパーソルキャリア株式会社へ新卒で入社。キャリアアドバイザーとして、マーケティング・企画職の方を中心に、累計1,000人以上の方のキャリアカウンセリングを担当し、転職活動のご支援をさせていただきました。一人ひとりのご希望や不安な点に合わせた支援を心がけております。

【メッセージ】 多様性の時代である今、「転職」は人生における一つの選択にすぎないかもしれません。だからこそ、転職活動を通して、自分自身の未来をより良く描けるようなサポートをしたいと思っています。これまでの経験を振り返り、今後のキャリアや人生設計について一緒に考え、転職活動をサポートします。

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