全体:求人倍率は+0.01ptの2.39倍。求人数、転職希望者数ともに増加。求人数の増加のほうが大きく、転職求人倍率は上昇。
2023年9月の転職マーケットの概要
- 2023年9月の求人倍率は2.39倍(前月差+0.01pt/前年同月差+0.28pt)。
- 求人数は前月比102.3%、前年同月比127.0%。
- 転職希望者数は前月比102.0%、前年同月比111.9%。
-
業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち10業種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「エネルギー」(前月比106.1%)、次いで「人材サービス」(前月比104.7%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「エネルギー」(前年同月比171.8%)、次いで「レジャー・外食」(前年同月比157.5%)。 -
職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち9職種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前月比106.0%)、次いで「エンジニア(機械・電気)」(前月比105.8%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比150.6%)、次いで「販売・サービス」(前年同月比144.5%)。
2023年9月の転職マーケット
2023年9月の求人倍率は前月差+0.01ptの2.39倍となりました。求人数、転職希望者数ともに増加しましたが、求人数の増加のほうが大きく、転職求人倍率は上昇しました。前月比で求人数は102.3%、転職希望者数は102.0%となりました。また前年同月比では、求人数は127.0%、転職希望者数は111.9%となり、求人倍率は0.28pt上昇しました。
9月の求人数は前月比で増加し、本定義で転職求人倍率を算出した2019年1月以降で、過去最高値となりました。求人増加率が最も大きい「エネルギー」では、2050年までのカーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギーに関わる事業開発に伴い、電力会社で企画・開発職の求人が増えました。次いで増加率が大きかった「人材サービス」では、技術者派遣を行う企業で求人が増えました。これは企業の労働力不足への対応や業務効率を目的とした旺盛なDX需要を背景に、エンジニア需要がさらに高まっているためだと考えられます。転職希望者数は、例年冬の賞与後の転職を見越して転職活動を始める人が増えるため、増加しました。転職希望者数より求人数の増加幅が上回ったことで、転職求人倍率は上昇しました。
業種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「エネルギー」、次いで「人材サービス」。
求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)のうち7業種で上昇し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)のうち9業種で上昇しました。
求人数は、前月比で12業種(「その他」は除外)のうち10業種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「エネルギー」(前月比106.1%)、次いで「人材サービス」(前月比104.7%)でした。
職種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「事務・アシスタント」、次いで「エンジニア(機械・電気)」。
求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)のうち5職種で上昇し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)のうち9職種で上昇しました。
求人数は、前月比で11職種(「その他」は除外)のうち9職種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前月比106.0%)、次いで「エンジニア(機械・電気)」(前月比105.8%)でした。
2023年10月以降の転職マーケット
10月の求人数は、構造的な人材不足と経済活動回復による事業拡大を背景に、企業の採用意欲の高まりは継続すると考えられるため、増加が見込まれます。特にインバウンド回復と年末年始商戦を見越し「レジャー・外食」の求人数はもう一段強く伸長すると推測します。転職希望者数も、11月までは翌1月入社に向けた転職活動を開始する人の動きが続くため、増加すると思われます。転職希望者数よりも求人数の増加幅のほうがやや大きいと思われるため、転職求人倍率は微増するでしょう。(doda編集長:加々美 祐介)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。