もくじ
面接で緊張することは自然なこと
転職活動における面接で緊張することは、実はとても自然なことです。その緊張はあなたが転職活動に真剣に取り組んでいる証拠でもあります。
緊張が適度なものであれば、集中力が高まり、面接官に対する真剣さが伝わりやすくなるなど、あなたの本領を発揮する手助けをしてくれることもあるでしょう。
しかし、緊張しすぎると、話す内容を忘れてしまったり、挙動不審になってしまったりと、本来の自分をうまく表現できなくなってしまう恐れがあります。
いつも緊張しすぎてしまうと思うなら、緊張の原因を理解し、和らげる方法を知っておくことが重要です。本記事を通して、面接対策の方法を見つけていきましょう。
面接で緊張する原因は?
緊張の原因はさまざまですが、大きく分けると「面接官や雰囲気に対する不安」「質問内容への不安」「失敗や不合格への恐れ」の3つに分類されます。
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
どんな面接官なのか、どんな雰囲気になるのか不安
面接で緊張する要因として、どんな面接官なのか、どのような雰囲気の面接になるのかが予測できないことが挙げられます。
「面接官が高圧的だったらどうしよう」「大人数だったらどうしよう」などの不安が頭をよぎり、緊張感が増してしまうのです。
特に初めての面接の場合や、過去の面接で苦い思いをした場合、この不安は一層強くなるでしょう。
どんな質問をされるのか分からず不安
面接ではどんな質問をされるのかが分からないため、「答えられない質問をされたらどうしよう」という不安も大きな緊張の原因になります。
過去に予想していなかった質問が来て、うまく回答できなかった経験などがある人は、この不安感が強くなるかもしれません。
面接に落ちたくない・失敗したくない気持ちが強い
面接で緊張するもう一つの大きな要因は、「面接に落ちたくない」「失敗したくない」という強い気持ちです。特に志望度が高くなればなるほど、この思いは強くなり、うまく話したい、面接官に好印象を与えたいという気持ちも強くなるでしょう。
しかし、失敗を恐れるあまり、うまく話せなかったり、落ちたときのことを想像したりしてしまうと、緊張が高まってしまいます。
面接で緊張してしまうとどうなる?
- 早口になる
- 表情がこわばる
- 声が震える
- 汗が出る
- 話す内容が飛ぶ
- 質問の意図が分からなくなる
- 同じことを何度も話してしまう
- 目が泳ぐ
面接で緊張すると、本来の自分が出せず、うまくアピールできなくなってしまうことがあります。
緊張してうまくアピールできない例の一つが「早口になってしまう」というものです。緊張すると話すスピードが早くなり、面接官が内容を聞き取りづらくなってしまう傾向にあります。
そのほか、表情がこわばってしまったり、声が小さく何を話しているのか伝わらなかったりすると、面接官に自信がない印象を与えてしまい、結果的に本来、伝えようとしていたことが伝わらなくなる恐れがあるでしょう。
また、面接において特に困るのが、話す内容が飛んでしまう、相手の質問の意図が分からなくなるといったケースです。
頭の中を整理できずに話があちこちに飛んでしまうと、本来話そうとしていたことをうまく伝えられず、あなたの魅力が伝わりきらないまま面接が終わってしまうでしょう。
面接で緊張しても落ち着いて最後までアピールを
面接で緊張すると、先ほどご紹介したように自分をうまくアピールできなくなってしまう可能性が高まります。
しかし、緊張が面接官に伝わってしまったからといって必ずしも選考に影響が出るわけではありません。大事なのは、緊張しても最後まで自分をアピールすることです。
面接官も人間なので、緊張していることは理解しています。むしろ、緊張しながらも一生懸命にアピールする姿勢は、志望度の高さや熱意としてポジティブに受け取られることもあります。
緊張してしまったり、それによって多少失敗してしまったりしても、最後まであきらめずに自分が緊張していることを受け入れた上で、できる限りの回答をすることが大切です。
面接で緊張しない方法は?対策方法8選
面接における緊張は、適切な対策を取ることで、和らげ、実力を存分に発揮することができます。ここでは、面接で緊張しないための具体的な対策方法を8つご紹介します。
これらの方法を実践して、面接の場に自信を持って臨みましょう。
「面接では緊張するものだ」という考えを持つ
面接の場で緊張するのはあなただけではありません。面接は誰にとっても緊張するものであると理解しておくことが、緊張を克服するための第一歩です。
また、緊張する前提で事前に練習を重ねておけば、本番の面接で本来の実力に近い自分をアピールすることが可能です。模擬面接を行うなど、緊張した状態での受け答えの経験を積んでおくことで、本番の面接でも落ち着いて対応できるようになります。
「面接は相互理解の場」という意識を持つ
面接官に好印象を与えなければならないと考えすぎると、評価されることに対するプレッシャーが増し、本来の自分を発揮できなくなることがあります。
しかし、面接は一方的に評価される場ではなく、あなた自身も応募先の企業を知るチャンスです。面接を通じて、仕事内容や会社の雰囲気、他社との違いを知る機会と捉えましょう。
この意識を持つことで、面接に対し、自然体で臨むことができるようになるかもしれません。
「失敗しても大丈夫」という考えを持つ
面接中に緊張すると、早口になったり声が震えたり、想定外の回答をしてしまうことがあります。しかし、多少の失敗をしても大丈夫という考えを持つことが重要です。
ほかで挽回できる場面がある、失敗しても言い直せば大丈夫と考えることで、面接中の焦りが薄まり、落ち着いて回答できるようになります。失敗を恐れず、臨みましょう。
質問に対する答えを用意しておく
面接の場でいきなり質問に答えようとすると、ただでさえ緊張する中で非常に大きな負担となります。面接でよくある質問に対しては回答を用意しておくことで、負担を軽減できるでしょう。
事前に回答を用意しておくことで本来の自分をアピールできるようになり、結果的に面接官に良い印象を残せる可能性も高まります。
転職の軸を整理する
面接におけるよくある質問の回答を準備していても、予期せぬ質問をされることはあります。しかし、面接官が見ているのは、応募者が「どんな価値観を持ち、どんな基準で仕事や会社選びをしているのか」「その価値観は自社とマッチしているか」という点です。
そのため、「転職の軸」を整理しておけば、予想外の質問にも対応しやすくなるでしょう。自己分析を徹底的に行い、自分が仕事や企業選びにおいて何を重視しているのか整理しておきましょう。
自分だけで転職の軸を整理するのが難しい場合は、エージェントサービスを活用するのもおすすめ。転職のプロであるキャリアアドバイザーが自己分析のサポートをしてくれます。
回答を丸暗記しない
質問に対する答えは用意しておくべきですが、その回答を丸暗記するのはおすすめしません。一言一句まで丸暗記しようとすると、いざ本番で頭が真っ白になった際にまったく回答できなくなる恐れがあります。
軸となる内容を要点として覚えておき、自分でそれらを組み立てながら回答できる状態にしておくことが望ましいです。これにより、多少角度の異なる質問であっても、柔軟に対応できるようになります。
回答を繰り返し練習する
回答を一度整理したら終わりではなく、繰り返し話す練習をしておきましょう。自分の声を録音するなどして、スピードや声のトーン、文脈などを客観的に確認し、繰り返し改善することが大切です。
これにより、自分の話し方や表現方法をブラッシュアップできるので、本番でも自信を持って話すことができるようになります。
模擬面接をする
目の前に面接官のいる面接の場の雰囲気は、経験することでしか感じられません。経験を積むことで慣れるものなので、模擬面接という練習の場を設けることが大切です。これにより、面接の独特な緊張感に慣れ、落ち着いて対応できるようになります。
それでも緊張してしまったときの対処法
どれだけ事前の準備を重ねても、面接の瞬間に緊張してしまうことは避けられないかもしれません。
ここでは、緊張していると感じたとき、面接直前や本番で使える対策を紹介します。これらの方法を実践することで、緊張してしまったとしても、その時の最大限で自分をアピールできるようになるでしょう。
身体を動かす(面接直前)
面接直前に緊張を感じたら、軽く身体を動かすのがおすすめです。
面接会場に入る前に肩を回す、かかとを上げ下げするなどの小さな動きを行うことで血行が良くなり、気分もリフレッシュされるでしょう。簡単な動きでも効果は十分です。
これにより、体の緊張がほぐれ、自然な表情と声で面接に臨むことができるようになります。
深呼吸をする(面接直前)
緊張すると呼吸が早くなるなどして、さらなる緊張を引き起こす悪循環を生むことがあります。
そんなときは、深呼吸をすることで気持ちを落ち着かせましょう。特に、息を吐くことに集中することで、リラックス効果が高まります。この動作を数回繰り返すだけで、心拍数が落ち着き、リラックスした状態で面接に臨むことができるでしょう。
「今」に集中を向ける(面接本番)
面接本番では、どうしても面接の結果に意識が散ってしまうことがあります。しかし、大切なのは目の前の面接官と向き合うことです。
面接官から何を聞かれているのか、そして自分はどのように答えるべきかに集中することが大切です。自分自身に自信を持ち、しっかりと伝えましょう。
意識的にゆっくり話す(面接本番)
緊張していると、どうしても早口になってしまいがちです。特に、自分ではゆっくり話しているつもりでも、実際には早口になってしまうケースが多いです。
そんなときは、意識的にゆっくり話すことを心掛けましょう。ゆっくりすぎるくらいに話すことで、相手に伝わりやすくなります。
もし受け答えに詰まってしまっても、焦らずに自分のペースで話せば問題ありません。言葉に詰まったからといって不合格になることは少ないので、落ち着いて対応しましょう。
ゆっくりと話すことで、面接官の質問に対して一つひとつていねいに答えようとしている印象を与えることができ、結果的に好印象につながるはずです。
面接と緊張に関する疑問
ここでは、面接中に感じる緊張に関する疑問とその対処法について解説します。
紹介する情報を参考に、面接での不安を少しでも軽減し、自信を持って臨むことができるようになりましょう。
Q.面接で「緊張していますか?」と聞かれたらどう答える?
A.正直に「緊張しています」と答えましょう。
多くの面接官は、面接が緊張する場であることを理解しています。そのため、正直に答えることで、むしろ誠実さや人間味が伝わることが多いです。
「はい、少し緊張していますが、頑張ります」というように、緊張していることを認めつつも前向きな姿勢を示すとよいでしょう。
これにより、面接官に対してもポジティブな印象を与えることができます。また、緊張を認めることで自分自身も少しリラックスできるかもしれません。
Q.面接中に緊張しすぎて泣くと挽回は無理?
A.即不合格ではないケースも多いですが、その後の立て直しが大切です。
面接中に緊張しすぎて泣いてしまったとしても、即不合格になるわけではありません。大切なのは、その後の立て直しです。まずは、深呼吸をして気持ちを落ち着けましょう。
そして、「すみません、少し緊張してしまいました」と正直に伝えることが重要です。その後、冷静さを取り戻してから、再度質問に答えたり、自分のアピールポイントをしっかりと伝えたりすることが大切です。
面接官も人間ですので、緊張や感情の高ぶりを理解してくれることもあります。大切なのは、その後の対応で自分の強みや志望動機などをしっかりとアピールすることです。
Q.緊張で言葉に詰まってしまったときどうしたらいい?
A.緊張したことを正直に伝えた上で、仕切りなおして回答しましょう。
「緊張で言葉に詰まってしまう」という悩みを抱える方も多くいます。
もし、面接中に言葉に詰まってしまった場合は、一度面接官に緊張して詰まってしまったことを正直に伝えた上で、仕切り直して、回答しましょう。
例:「緊張で詰まってしまいました。申し訳ありません。あらためて最初からお話しさせていただきます。私は~~」などと伝えるようにしましょう。
面接での緊張は自然なこと!和らげる対策を知っておくことが大切
面接で緊張するのは誰にでもある自然な現象です。緊張してしまったとしても、落ち着いて自分のペースで最後までアピールしましょう。面接は自分自身をしっかりと伝えるべき場なので、落ち着いて最後まで受け答えをすることが大切です。
本記事で紹介した対策方法を実践することで、面接での緊張を和らげ、より自信を持って臨むことができるでしょう。
また、転職活動を進める上で、より効果的に面接対策を行いたいのであれば、dodaのエージェントサービスを活用するのもおすすめ。
面接対策はもちろん、自己分析やキャリア相談など、キャリアアドバイザーがあなたの転職活動をサポートします。ぜひ、dodaのエージェントサービスを利用して、自分に合った転職先を見つけてくださいね。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
国家資格キャリアコンサルタント
【経歴】
5年半のメーカー法人営業職を経て、1996年人材業界へ。以来、「個人のお客さまの今後のキャリアに向けてのサポート」と「法人のお客さまの採用課題の解決」に従事。並行して自社の採用面接にも長く携わる。2014年からdoda面接アドバイザーとして、面接準備のご支援を担当。
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