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連載 ホンネの転職白書 2016.9.26更新

はじめて転職してみてどうだった?~転職活動の実態調査

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はじめての転職は誰にとっても不安なもの。その不安を乗り越えて転職をかなえた人は、どんな転職活動をしたのでしょうか?過去3年以内に“はじめて”転職をした20代〜40代のビジネスパーソン1,000人を対象に、インターネット調査を実施。転職活動をうまく進められたかどうかや、どんなプロセスで苦労したかを調べました。

転職活動を「うまく進められた人」「苦労した人」の割合は?

Q1.「はじめての転職活動」はどうでしたか?

転職活動を「とてもうまく進められた」「うまく進められた」と答えた人の割合の合計は53.2%、全体の約半数という結果になりました。一方、「とても苦労した」「苦労した」と答えた人は合わせて全体の19.9%、約2割にとどまっています。

年代別に見ると、20代は58.4%が転職活動をうまく進められたと答えていますが、30代は49.5%、40代は47.4%と、年代が上がるにつれてその割合が低くなる傾向が見て取れます。男女別では、転職活動をうまく進められたと考える女性が59.5%だったのに対して、男性は49.6%にとどまります。さらに年代と性別の掛け合わせで見てみると、苦労したと感じる人が多いのは30代男性と40代女性で、転職をうまく進められたと考える年代に違いがあることも分かりました。キャリア形成のペースやライフイベントが男女では異なることなどもあって、苦労したと感じるタイミングにずれがあるようです。

Q2. あなたが「はじめての転職活動」で苦労したことを教えてください(複数回答可)

あなたが「はじめての転職活動」で苦労したことを教えてください、という質問への回答で、割合が30%を超えたものを並べると、【自己分析(46.4%)】【履歴書の作成・対策(40.1%)】【希望条件の整理(35.8%)】【キャリアの棚卸し(34.6%)】【職務経歴書の作成・対策(34.5%)】【面接の準備・対策(34.2%)】という結果になりました。最も割合の高かった自己分析に関しては、「30歳を過ぎての転職だったので、久しぶりで難しいと感じた」(35歳、女性)といったコメントにもあるように、普段から意識的に自身を振り返る機会などを持っていないと、いざやろうと思っても急には考えを整理できなかったり、やり方が分からなかったりして、苦労したと感じた人が多かったようです。

また、キャリアの棚卸しを行ってみたものの自分の強みや実績がないと感じてしまい、履歴書や職務経歴書、面接というアウトプットの場面で、「何を」「どのように」企業にアピールすべきかで迷ってしまった人も少なくありません。さらに、実際に求人を探したり応募したりする際に、自分の希望する条件すべてに合う企業がなかなか見つからず、希望条件の整理に苦労したというコメントも多く寄せられました。

転職活動のここで苦労した(フリーコメント)

ぼんやり「転職したい」と思っていただけで、どう働きたいかとか、どうなりたいかのビジョンがなかった(27歳、女性)

希望条件に優先順位をつけるのが難しかった(28歳、女性)

「この会社でないと」というアピールポイントが分からなかった(31歳、女性)

やりたいことと、やるべきことの整理(37歳、女性)

自分をどうアピールしたらいいのか分からなかった(39歳、男性)

転職満足度を左右する3つのプロセスとは?

Q3. はじめての転職活動で、「やっておいてよかったこと」「やっておけばよかったこと」は何ですか?

次に転職活動のプロセスを振り返って「やっておいて(おけば)よかったこと」を回答してもらい、それらが「転職の結果に満足している人」と「不満足な人」とでどのように差があるのかを見てみました。すると、満足している人と不満足な人、両方に共通して回答が多かった項目は、【自己分析】と【希望条件の整理】であることが分かります。これらの項目を挙げた人たちからは、「自分自身を見直す良いきっかけになった」(31歳、男性)、「何のために転職したいのかを明確にしたことで、判断がぶれなかった」(30歳、女性)といったコメントが寄せられました。自分ができることや、どのように働きたいのかを整理しておくことで、転職先に求める軸がぶれなくなり、実際に転職してからも納得感のある決断ができたと感じる人が多いようです。さらに、「自分のアピールポイントが明確になった」(36歳、男性)、「自分の強みをしっかりと分析し、それを面接の場でも活かすことができた」(24歳、女性)といったように、その後の応募書類の作成や面接の場面でもスムーズな活動ができたという声も寄せられました。

一方で、転職の結果に満足している人に比べて、不満足な人が「やっておけばよかった」と答えた項目には【企業研究(24.8%)】【業界研究(18.3%)】【職場見学(16.0%)】【現場社員との面談(10.1%)】などが挙がりました。「業界にあこがれて転職するのでなく、現実面を知ってから入社しないといけないと感じた」(25歳、女性)、「どんな人が働いているか自分の目で確かめておくべきだった」(26歳、女性)など、イメージ先行で入社を決めてしまったものの、実際の仕事内容や職場環境とのギャップから「転職先のことをもっとよく知っておけばよかった…」と感じている人が多いようです。

満足できる転職をかなえるためには、入社前と後のギャップをいかに埋めるかがポイントになってきます。表面的なイメージに惑わされることなく転職先の実態を知る上で、社員面談や職場見学などの機会は非常に有効です。一緒に働く上司や同僚と接し、職場の雰囲気や仕事の進め方などを知ることで、入社後の姿がより明確にイメージできるようにもなるでしょう。反面、「会社見学だけでは、理解できなかった」(30歳、男性)といった声が寄せられたのも事実。どれだけ入念に準備したつもりでも、入社後に蓋を開けてみると「こんなはずでは…」とギャップを感じる事態に直面することもあるでしょう。

実はこのような場合、見直すべきは転職先の実態を把握するためのプロセスではなく、【自己分析】【キャリアの棚卸し】【希望条件の整理】の3つが準備不足であるケースが少なくありません。転職するにあたって譲れない条件や目的、自分が何を強みとして転職先で働きたいのかなどが明確でないと、せっかく企業研究や職場見学を行っても見当違いなポイントばかりを深掘ってしまうことがあるからです。これは転職の結果に満足している人の多くが「やっておいてよかったこと」として、この3つのプロセスを挙げたことからも分かります。

やっておいてよかったこと(フリーコメント)

資金と時間の確保をしていたため余裕をもって活動ができた(26歳、男性)

いくつかの会社を見学し、比較したことで仕事内容や社風を理解することができてよかったと思う(30歳、男性)

やりたくないことの明確化

職務経歴書の作成のために、キャリアの棚卸しは必須(49歳、女性)

やっておけばよかったこと(フリーコメント)

書類だけでは分からない部分をじかに確かめておくべきだった(29歳、男性)

上司となる人物の人間性を見極めること(32歳、男性)

時間がなくて研究量が少なかった(37歳、男性)

貯金(44歳、男性)

転職活動をうまく進めて、満足のいく転職をかなえるために

今回の調査では「はじめての転職活動をうまく進められた」と答えた人は約半数という結果になりました。一方、約2割の人は「転職活動に苦労した」と答えており、転職活動が決して楽なものでないこともうかがえます。ましてや、それが“はじめての転職”であれば、より一層不安は大きいのではないでしょうか。転職活動がどんなふうに進むのかが分からないことや、満足できる転職先に巡り会えるだろうかといった不安は、残念ながら、活動前に完全に取り除くことはできないかもしれません。

ただ、漠然と不安を感じているよりも、その原因が何なのかを特定できたほうが、対処や準備のしようはあるものです。これからはじめて転職に臨む人も、今回の調査結果から、転職経験者が何に苦労したのか、転職活動の中でも何に注力すれば満足のいく転職につながるのかを知ることで、満足のいく転職を実現する可能性をきっと高められるはずです。

調査概要

【対象者】3年以内にはじめての転職を行った、関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)、関西(滋賀・兵庫・京都・大阪・奈良・和歌山)、東海(愛知・三重・岐阜・静岡)に住む20歳~49歳の男女 【雇用形態】正社員 【調査方法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)【実施期間】2016年6月 【有効回答数】1,000件

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