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連載 ホンネの転職白書 2021.4.19更新

コロナで高まる地方への移住転職ニーズ!Uターン・Iターン転職を望む理由とは?【15,000人に調査】

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新型コロナウイルスによる生活様式の変化により、ビジネスパーソンの働き方は変化しようとしています。リモートワークやワーケーションを導入した企業も多く、働ける場所の選択肢が広がったことで、地方転職を見据えた移住を考える人も増えているようです。

では、地方転職に関心を持つ人はどのくらいいるのでしょうか。また、どんな理由で地方に移住したのでしょうか。15,000人を対象に行ったインターネット調査の結果をご紹介します。

地方移住(Uターン/Iターン)のきっかけはコロナ? 全体の約30%が移住を意識

地方・故郷に働く場所を求める人が約3割

Q1. 新型コロナ感染拡大の影響で、あなたは故郷や地方へ移住して仕事をすることに対してどの程度興味を持っていますか。

15,000人に「新型コロナ感染拡大の影響で、あなたは故郷や地方へ移住して仕事をすることに対してどの程度興味を持っていますか」と尋ねたところ、全体の約3割に当たる29.2%が「地方転職に興味がある」と回答しました。

そのうち、「興味があり、すでに移住している」という人は2.6%、「興味があり、前向きに検討したいと思う」という人は7.9%、「まあまあ興味がある」という人は18.7%でした。なお、「あまり興味がない」という人は29.3%、「まったく興味がない」という人は41.4%という結果になりました。

さらに、調査開始以降初の、東京都からの転出者が転入者を上回る「転出超過」が続いているという総務省の調査データ もあり、地方移住が増えていることを裏付けています。

※出典: 「住民基本台帳人口移動報告」(総務省統計局)

地方転職に興味のある人が求めている働き方とは?

地方転職に興味がある人に「あなたが希望する働き方について教えてください」と尋ねたところ、48.9%が「地方に住んで、その地方の企業で働きたい」、51.1%が「地方に住んで、首都圏の企業にリモートワークなどで働きたい」と回答しました。コロナの感染拡大を機にWeb会議システムなどを用いて会社に出勤することなく働けるようになったことは、多くのビジネスパーソンの働き方の選択肢を広げる結果となりました。「首都圏の企業にリモートワークで働きたい」という人がわずかに多いのは、そのような現状を反映しているのでしょう。

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なぜ地方で働きたい? 地方転職を望む理由

では、地方転職を望む人はどんな理由で移住したいのでしょうか。
フリーコメントでは
「ネット環境があれば仕事はでき、何も東京近郊に住まなくてもいいから」
「住環境は自然が多くてゆったりしたところがいい」
「リモートで仕事ができるなら、都心近くではなくもっと心の落ち着く場所を生活拠点にしたいと思うようになったから」
「企業はどこでもよい。地方でゆったりと人間らしく過ごせればよい」
などの理由が見られました。

地方移住への関心が高いのは20〜30代

年代別に地方移住への関心を比較したところ、20〜30代の若い年齢層ほど関心が高いという傾向が見られました。

「新型コロナ感染拡大の影響で、あなたは故郷や地方へ移住して仕事をすることに対してどの程度興味を持っていますか」という質問に対し、20代の37.0%、30代の30.2%が「興味がある」と回答しており、いずれも全体平均の29.2%を上回っています。

さらに、20代は「興味があり、すでに移住している」(3.3%)、「興味があり、前向きに検討したいと思う」(12.5%)がいずれも4つの年代の中で最大の割合を占めていました。

近年、価値観の多様化や支援制度などが整備されたことにより、地方で暮らすことを選択する人が増えてきていますが、コロナ禍によりその傾向がより一層高まったことが分かります。

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地方転職した人に聞いた、地方移住理由は? 1位「実家がある」、2位「自然にあふれた魅力的な環境」

地方生活の魅力を都市の便利さより重視する傾向

Q2. あなたが、都市部から地方や故郷に転職した理由として、あてはまるものをすべてお選びください。

順位 都市部から地方や故郷に転職した理由 割合
1位 実家がある 44.9%
2位 自然にあふれた魅力的な環境 20.9%
3位 都会の生活に疲れた 20.5%
4位 生活コストの削減 17.3%
5位 子育てに適した自然環境 16.5%
6位 現在の環境から離れたい 13.4%
7位 趣味・生き方が実現できる場所を求めている 8.0%
8位 知人に誘われている・知人がいる 6.5%
9位 子どもの教育・知力・学力向上 6.0%
10位 住んでみたい好きな場所がある 5.7%
11位 移住してやりたい仕事がある 5.4%
12位 知らない場所で生きることに挑戦したい 4.8%
13位 家業を継ぐ 4.3%
14位 旅が好きなのでその延長で 3.0%
15位 療養に適した場所である 2.5%

※都市部から地方や故郷に転職した人 (n=1,409人)

転勤を除き、これまでに都市部から地方や故郷に転職した経験があるという人にその理由を尋ねたところ、1位は「実家がある」(44.9%)と、生まれ育った土地で暮らしたいと考えている人が多いようです。

2位、3位はそれぞれ「自然にあふれた魅力的な環境」(20.9%)、「都会の生活に疲れた」(20.5%)で、生活の満足度が「上がった」という人の自由回答では「家賃が安くて部屋が広い」「長時間の電車通勤がない」など地方の生活コストのかからなさを挙げる声がありました。

また、「食べ物がおいしい」「店やサービスを受けられる場所がコンパクトにまとまっているため効率的」など地方ならではの快適さを理由とする回答も。

一方、生活の満足度が「下がった」という人の自由回答では、「給与水準が低い」「利便性の高い都市部での生活に慣れていたので、地方の不便さを強く感じてしまった」など給与面の不満や移住前と比べた不便さを挙げる声が多く見られました。

実際に地方転職した人の声

◼ 生活の満足度が上がった!

「物価が安く自然も適度にあった」

「都会とは違う時間軸で暮らせる」

「生活がシンプルになったし、生活費もかからなくなった」

「空気がきれいで精神衛生に良かった」

◼ 生活の満足度が下がった…

「賃金格差が大きく休暇も取りにくい」

「車社会なので苦手な運転をしなければならない」

コロナ禍でよりリアルになった地方移住。価値観と照らし合わせて働く場所を選ぼう

コロナ禍によってこれまで以上に地方移住への関心が高まり、「故郷・地方への移住に興味がある」と回答した人の割合は全体の約30%に上りました。なかでも20〜30代など若年層ほど地方移住へ興味を示しており、その背景には価値観の多様化や地方移住支援制度の拡充などがあります。

コロナ禍でリモートワークが急激に普及したこともそれに影響していると考えられます。地方での暮らしには、生活コストの低さやそこでしか味わえない魅力がある一方、給与面や不便さをデメリットとして挙げる声もあります。都市か、地方か、自身の価値観と照らし合わせてより良く働ける場所を選びましょう。

調査概要

【対象者】20歳~59歳の男女

【雇用形態】正社員

【調査方法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)

【実施期間】2020年8月

【有効回答数】15,000件

※データのご利用について:出所が「転職サービスdoda」であること、本ページのタイトルを明記し、本ページへのリンクを掲載のうえで、利用してください

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