全体:求人倍率は-0.21ptの2.34倍。求人数、転職希望者数ともに増加。転職希望者数の増加のほうが大きく、求人倍率は下降。
2023年1月の転職マーケットの概要
- 2023年1月の求人倍率は2.34倍(前月差-0.21pt/前年同月差+0.40pt)。
- 求人数は前月比101.6%、前年同月比140.0%。
- 転職希望者数は前月比110.7%、前年同月比115.8%。
- 業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち9業種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「建設・不動産」(前月比103.9%)、次いで「小売・流通」(前月比103.5%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「レジャー・外食」(前年同月比154.8%)、次いで「コンサルティング」(前年同月比151.9%)。 - 職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち9職種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(建設・不動産)」(前月比104.3%)、「販売・サービス」(前月比104.3%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比171.6%)、次いで「専門職(化学・食品)」(前年同月比149.4%)。
2023年1月の転職マーケット
2023年1月の求人倍率は前月差-0.21ptの2.34 倍となりました。求人数、転職希望者数ともに増加しましたが、転職希望者数の増加のほうが大きく、求人倍率は下降しました。前月比で求人数は101.6%、転職希望者数は110.7%となりました。また前年同月比では、求人数は140.0%、転職希望者数は115.8%となり、求人倍率は0.40pt上昇しました。
1月の求人数は、2020年9月から29カ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値※を更新しました。求人増加率が最も大きかった「建設・不動産」では再開発や複合商業施設の建設に伴い、ディベロッパーやゼネコン企業で求人が増えました。次いで求人増加率が大きかった「小売・流通」では、リユース系企業で採用が活発化しました。これはSDGsの取り組みが推進され、人々のサステナビリティや環境に対する意識が高まり続けていることや、物価上昇を背景に割安な中古品に注目が集まり、「売りたい」と「買いたい」両方のニーズが高まってきているからだと推測されます。一方、転職希望者数も、例年どおり、新年度を新しい環境で迎えることを目指して1月から転職活動を始める人が増加しました。転職希望者の増加率のほうが求人数より大きかったため、求人倍率は下降しました。
※本定義で転職求人倍率を算出した2019年1月以降
業種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「建設・不動産」、次いで「小売・流通」。
求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)すべてで下降し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)すべてで上昇しました。
求人数は、前月比で12業種のうち9業種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「建設・不動産」(前月比103.9%)、次いで「小売・流通」(前月比103.5%)でした。
職種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職(建設・不動産)」、「販売・サービス」。
求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)すべてで下降し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)すべてで上昇しました。
求人数は、前月比で11職種のうち9職種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(建設・不動産)」(前月比104.3%)、「販売・サービス」(前月比104.3%)でした。
2023年2月以降の転職マーケット
2月は、年度内に採用を予定しているポジションの充足を目指し、企業の採用意欲が高まっているため、引き続き求人は増加すると考えられます。転職希望者数も1月に続き新年度に向け転職活動を始める人が多く、例年どおり増加する見込みです。転職希望者数の増加率のほうが求人数より大きいため、転職求人倍率は下降すると推測されます。また、企業によっては賃上げを行い採用競争力を高める動きが増えると予想されるでしょう。(doda編集長 大浦 征也)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。