全体:求人倍率は-0.04ptの2.21倍。求人数は微減し、転職希望者数は増加したため、求人倍率は下降。
2023年4月の転職マーケットの概要
- 2023年4月の求人倍率は2.21倍(前月差-0.04pt/前年同月差+0.37pt)。
- 求人数は前月比99.8%、前年同月比135.0%。
- 転職希望者数は前月比101.5%、前年同月比112.5%。
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業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち7業種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「エネルギー」(前月比110.7%)、次いで「レジャー・外食」(前月比102.6%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「レジャー・外食」(前年同月比161.1%)、次いで「コンサルティング」(前年同月比155.7%)。 - 職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち3職種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(コンサル・金融)」(前月比107.4%)、次いで「販売・サービス」(前月比102.3%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「販売・サービス」(前年同月比164.0%)、次いで「事務・アシスタント」(前年同月比162.5%)。
2023年4月の転職マーケット
2023年4月の求人倍率は前月差-0.04ptの2.21 倍となりました。求人数は微減し、転職希望者数は増加したため、求人倍率は下降しました。前月比で求人数は99.8%、転職希望者数は101.5%となりました。また前年同月比では、求人数は135.0%、転職希望者数は112.5%となり、求人倍率は0.37pt上昇しました。
4月の求人数は前月比で微減しましたが、2019年に現在の手法で統計を取り始めて以来、2023年3月に次ぐ2番目の水準でした。求人増加率が最も大きかった「エネルギー」では、前月に引き続きカーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーに関わる事業開発に伴い、電力会社や石油会社で技術職の求人が増えました。次いで増加率が大きかった「レジャー・外食」では、新型コロナウイルス感染症の5類引き下げにより人流が増加することを見込んで、ホテルや旅館などでの接客スタッフに関する求人が増えました。一方、転職希望者数は、4月に多くの企業で転勤や部署異動、昇降給・昇降格などが行われ、環境の変化にともない新たなチャレンジを求める傾向が高まることから、転職を検討する動きが活発化し、増加しました。求人数は減少し、転職希望者数は増加したため、転職求人倍率は下降しました。
※本定義で転職求人倍率を算出した2019年1月以降
業種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「エネルギー」、次いで「レジャー・外食」。
求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)のうち「エネルギー」のみで上昇し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)すべてで上昇しました。
求人数は、前月比で12業種(「その他」は除外)のうち7業種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「エネルギー」(前月比110.7%)、次いで「レジャー・外食」(前月比102.6%)でした。
職種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職(コンサル・金融)」、次いで「販売・サービス」。
求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)のうち3職種で上昇し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)のうち10職種で上昇しました。
求人数は、前月比で11職種(「その他」は除外)のうち3職種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(コンサル・金融)」(前月比107.4%)、次いで「販売・サービス」(前月比102.3%)でした。
2023年5月以降の転職マーケット
5月は、経済活動の活性化により、引き続き企業の人手不足が深刻化していると考えられるため、求人数は増加すると思われます。転職希望者数も、夏の賞与後の転職を検討する人が増え始め、例年どおり増加が見込まれます。求人数の増加率よりも転職希望者数の増加率のほうがやや大きい可能性があるため、転職求人倍率は横ばいまたは微減すると推測されます。(doda編集長 加々美 祐介)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。