インフレが続く中、周りの人の昇給の平均額がどれくらいなのか気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで、ビジネスパーソン約5,000人に対して、2025年の1年間で基本給がどれくらい上がったのかを調査しました。20代から50代までの年代別、男女別、企業規模別の結果、さらには昇給理由についても見ていきましょう。
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- 基本給が上がった人の割合は50.3%で、平均額は15,325円
- 最多の昇給幅は1~3万円で52.4%
- 昇給した理由は「定期昇給」が最多
昇給とは?
昇給とは、従業員の年齢や勤続年数、評価や能力・成績などに応じて基本給の金額が上がることです。大きく「定期昇給」と「ベースアップ」とに分けられます。
定期昇給は、年齢や勤続年数、評価・成果などに応じて、個人ごとに基本給が上がる制度です。一方、ベースアップは、成果や評価にかかわらず、社員全員の基本給を一律に引き上げるもので、会社全体の賃金水準そのものを見直す施策です。
基本給は上がった・下がった・変わらなかった? 上がった人は50.3%
2025年1月に比べて2025年12月の基本給が上がったかどうかを約5,000人に調査したところ、上がった人は50.3%、変わらなかった人は43.5%、下がった人4.4%と、基本給が上がった人と変わらなかった人でそれぞれ半数近くを占める結果となりました。
Q.基本給は上がった・下がった・変わらなかった?
昇給の平均額はどれくらい?
ここからは、調査をした約5,000人の中で基本給が上がったと答えた人について、具体的な昇給額などの調査結果を解説していきます。
基本給が上がった人の昇給の平均額は15,325円という結果になりました。
内訳は、1万円未満が36.1%、1~3万円未満が52.4%、3~5万円未満が6.7%、5~7万円未満が2.7%、7~10万円未満が0.4%、10万円以上が1.8%となりました。1~3万円未満と答えた人の割合が最も多く、次いで1万円未満の順になりました。
Q.どれくらい昇給しましたか?
【年代別】昇給の平均額
昇給の平均額を年代別に見てみると、20代が13,739円、30代が16,124円、40代が15,426円、50代が14,942円となり、30代の昇給額がほかの年代に比べてやや多い結果となりました。
年代別の昇給の平均額
| 20代 | 13,739円 |
|---|---|
| 30代 | 16,124円 |
| 40代 | 15,426円 |
| 50代 | 14,942円 |
【男女別】昇給の平均額
男女別に昇給の平均額を見てみると、男性が16,053円、女性が13,993円となり、男性の昇給額のほうが多いことが分かりました。
男女別の昇給の平均額
| 男性 | 16,053円 |
|---|---|
| 女性 | 13,993円 |
【企業規模別】昇給の平均額
企業規模別に昇給の平均額を見てみると、1~99人では11,302円、100~999人では14,021円、1,000人以上では18,389円となり、企業規模が大きくなるにつれて昇給額も大きくなっていることが分かります。
企業規模別の昇給の平均額
| 1〜99人 | 11,302円 |
|---|---|
| 100〜999人 | 14,021円 |
| 1,000人〜 | 18,389円 |
昇給した理由は?
基本給が上がった人に昇給した理由を複数回答で聞いてみたところ、特に「定期昇給(年に1・2回、年齢や勤続年数で上がる)」は60.5%、「ベースアップ(社員全体の賃上げ、物価や生活費の上昇に応じた賃金調整)」が50.2%となっており、この二つの割合が突出して高くなっています。
Q.昇給した理由を教えてください(複数回答)
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- 昇給した理由(複数回答可)
-
昇給理由(複数回答可) 割合 定期昇給(年に1・2回、年齢や勤続年数で上がる) 60.5% ベースアップ(社員全体の賃上げ、物価や生活費の上昇に応じた賃金調整) 50.2% 考課昇給(個人の実績や評価が良かった) 16.9% 昇進/昇格(役職が上がった) 9.8% 資格取得・スキルアップ(専門知識や技術が評価された) 4.3% 業績連動(会社の業績が好調だった) 4.1% 特別昇給(プロジェクトを成功させたなど、特別な功績) 3.9% 交渉したため(労働組合または個人で) 3.7% 分からない 2.6% その他 2.2%
昇給して変わったことは?
基本給が上がった人に対して、昇給したことで自分の心境や状況にどのような変化があったか聞いてみたところ、多くのコメントが集まりました。
・仕事に対するモチベーションが上がった
「きちんと評価してもらえたと感じ、仕事へのモチベーションが上がった」「昇給をきっかけに、もう少し頑張ろうという前向きな気持ちになった」など、昇給したことで仕事に対するモチベーションが上がったと答えた人が多くいました。
・プライベートや生活に少しゆとりができた
「外食やちょっとしたご褒美を、以前より気兼ねなく楽しめるようになった」「日常の小さな出費に対するストレスが減った」「趣味に使えるお金がわずかに増え、プライベートが充実した」などプライベートや生活に余裕が生まれたというコメントが集まりました。
・会社への愛着や仕事への責任感が増した
「自分が会社に必要とされていると感じられ、責任感が増した」「昇給を通じて、まだこの会社で頑張ろうと思えるようになった」など、会社への愛着や仕事への責任感が増したという声も多く寄せられました。
・昇給はあったものの、「生活レベルや行動が変わるほどではない」
「物価の上昇や税金の増加で相殺されており、実質的には何も変わらない」「基本給は上がったものの、社会保険料や税金が増え、手取りはほぼ変わらなかった」といった意見も多く寄せられました。また、「期待していたほど上がらず、正直なところモチベーションは下がった」など、昇給額に対してポジティブに捉えていない人も見られました。
dodaキャリアアドバイザーが教える昇給額を増やして今の年収を上げるための4つの方法
今の基本給から昇給して年収を上げるためには多くの方法がありますが、以下ではその中でも主な4つについてdodaのキャリアアドバイザーが説明します。
1.昇格・昇進する
会社で成果を上げることなどにより昇格・昇進することで、基本給のアップが期待できます。昇格や降格の基準は、今の等級での在籍年数や人事評価、上司の推薦や昇格試験といった要素を組み合わせて決定されることが多いですが、評価基準が社内規定や社内イントラなどに掲載されている場合もあるので、まずはその基準を知ることがファーストステップになるでしょう。
2.資格を取得してスキルを証明する
特定の資格を持つことで専門知識や技術が証明され、企業にとっての価値が高まります。その結果、昇給や昇進の機会が増えることが期待されます。自分の仕事に関係する資格を一度調べてみてはいかがでしょうか。
3.会社に交渉する
現在の仕事内容や成果に給与水準が見合っていないと感じている場合は、会社に対して交渉することで給与が見直される場合もあります。ただし、交渉で昇給を実現するためには、その金額を要求するための説得力のある根拠が重要になります。
4.転職も選択肢に入れる
「仕事で成果を出し続けて役職が付き、仕事量が増えたが、給与は変わらない…」
このような状態が続く場合は、今までの経験を活かした転職をすることで給与(基本給)を大幅に上げられる場合もあります。今働いている業界や職種の平均給与や推移などを把握した上で、転職活動をするかどうか判断してみてはいかがでしょうか。
【職種一覧】あの職種の仕事内容は?doda職種図鑑(全101職種)
doda編集長解説
今回の調査では、基本給が上がった人は全体の約5割と、昇給自体は一定程度進んでいることが分かりました。一方で、昇給の平均額は月約1万5,000円で、物価上昇が続く局面では「手取りが増えた感覚があまりない」といった声も見られ、実感には個人差があることがうかがえます。
足元では、2026年の春闘で賃上げ率が5%台で推移※1するなど、賃上げの動きは続いていますが、直近の結果として公表された2025年の実質賃金※2は前年差マイナスとなっており、賃上げの広がりが必ずしも生活実感の改善につながっていない状況もうかがえます。
また、企業規模や年代によって昇給額に違いが見られた点は、昇給が個人の評価だけでなく、勤務先の制度や経営環境にも左右されることを示しています。2026年度に賃金改善を見込む企業の割合は6割台に上がりますが、賃金改善を見込まない企業では「業績要因」を理由に挙げるケースもあり、対応にはばらつきが見られます※3。
インフレが続く中で、昇給は今後の生活設計や働き方にも関わる重要なテーマです。自分の役割やスキルが社内外でどう評価されるかを把握することや周囲の動きを捉えてキャリアの選択肢を増やしていくことが、先行きの見えにくい時代の意思決定には有効だと思われます。
※1 連合「2026年春闘 回答速報・集計」4月14日(火)10:00時点
※2 厚生労働省「毎月勤労統計調査(2025年分結果確報)」
※3 帝国データバンク「2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査」
doda編集長 桜井 貴史(さくらい・たかふみ)
新卒で大手人材会社に入社し、一貫して学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。2016年11月、パーソルキャリア株式会社に中途入社。株式会社ベネッセホールディングスとの合弁会社、株式会社ベネッセi-キャリアに出向、新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。その後、同社 商品サービス本部 本部長として、キャリア講座やアセスメントをはじめとした、大学生向けサービスの責任者を務める。2023年4月、doda副編集長 兼 クライアントP&M本部 プロダクト統括部 エグゼクティブマネジャーに就任、法人向け採用支援プロダクト全体を管掌。2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで年間60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。
調査概要
【対象者】22歳~59歳の男女
【雇用形態】正社員
【調査手法】ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査(ネットリサーチ会社保有のモニターに対し実施、doda会員登録の状況については不問)
【調査期間】2026年2月4日~2月10日
【回答人数】5,154人
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施
※データのご利用について:出所が「転職サービスdoda」であること、本ページのタイトルを明記し、本ページへのリンクを掲載の上で、利用してください
出典:昇給の平均額はどれくらい?(年代別・男女別・企業規模別)
提供元:転職サービス「doda」
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