全体:求人倍率は-0.02ptの2.20倍。求人数、転職希望者数ともに増加したが、転職希望者数の増加率のほうが大きかったため、転職求人倍率は下降。
2023年5月の転職マーケットの概要
- 2023年5月の求人倍率は2.20倍(前月差-0.02pt/前年同月差+0.35pt)。
- 求人数は前月比101.0%、前年同月比134.5%。
- 転職希望者数は前月比101.8%、前年同月比113.3%。
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業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち9業種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「人材サービス」(前月比105.5%)、次いで「金融」(前月比104.7%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「レジャー・外食」(前年同月比170.2%)、次いで「コンサルティング」(前年同月比157.3%)。 - 職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち8職種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(コンサル・金融)」(前月比104.0%)、次いで「専門職(建設・不動産)」(前月比102.9%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比163.2%)、次いで「販売・サービス」(前年同月比158.1%)。
2023年5月の転職マーケット
2023年5月の求人倍率は前月差-0.02ptの2.20 倍となりました。求人数、転職希望者数ともに増加しましたが、転職希望者数の増加率のほうが大きかったため、転職求人倍率は下降しました。前月比で求人数は101.0%、転職希望者数は101.8%となりました。また前年同月比では、求人数は134.5%、転職希望者数は113.3%となり、求人倍率は0.35pt上昇しました。
5月の求人数は前月比で101.0%に増加し、本定義で求人倍率を算出した2019年1月以降で過去最高値となりました。求人増加率が最も大きかった「人材サービス」では、新型コロナウイルス感染症の5類引き下げによってオフィスワークとテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」といった柔軟なワークスタイルを推進する企業が増えたことに伴い、連動してネットワーク環境整備のニーズが高まり、技術系アウトソーシング企業でITエンジニア職の求人が増えました。一方、転職希望者数は、例年夏の賞与後に転職を目指して転職活動を始める人が増える傾向にあり、今年も同じ動きが見られ、増加したと考えられます。求人数、転職希望者数ともに増加しましたが、転職希望者数の増加率のほうが大きかったため、転職求人倍率は下降しました。
※本定義で転職求人倍率を算出した2019年1月以降
業種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「人材サービス」、次いで「金融」。
求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)のうち6業種で上昇し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)のうち10業種で上昇しました。
求人数は、前月比で12業種(「その他」は除外)のうち9業種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「人材サービス」(前月比105.5%)、次いで「金融」(前月比104.7%)でした。
職種別:求人の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職(コンサル・金融)」、次いで「専門職(建設・不動産)」。
求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)のうち4職種で上昇し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)のうち10職種で上昇しました。
求人数は、前月比で11職種(「その他」は除外)のうち8職種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(コンサル・金融)」(前月比104.0%)、次いで「専門職(建設・不動産)」(前月比102.9%)でした。
2023年6月以降の転職マーケット
6月は、新卒の採用・入社が落ち着く時期でもあり、第二新卒枠として採用が増える傾向にあるため、求人数は増加すると思われます。転職希望者数も、引き続き10月入社を目指して転職活動を始める人が増え、例年どおり増加が見込まれます。転職希望者数の増加率よりも求人数の増加率のほうが大きい可能性があるため、転職求人倍率は上昇すると推測されます。(doda編集長 加々美 祐介)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。