全体:求人倍率は+0.10ptの2.77倍。求人数が微増し、転職希望者数は減少したため、転職求人倍率は上昇。
2024年3月の転職マーケットの概要
- 2024年3月の求人倍率は2.77倍(前月差+0.10pt/前年同月差+0.52pt)。
- 求人数は前月比100.4%、前年同月比120.4%。
- 転職希望者数は前月比96.7%、前年同月比97.8%。
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業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち7業種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「コンサルティング」(前月比105.0%)、次いで「人材サービス」(前月比101.7%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「エネルギー」(前年同月比150.1%)、次いで「レジャー・外食」(前年同月比135.7%)。 -
職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち7職種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「専門職(化学・食品)」(前月比102.2%)、次いで「専門職(コンサル・金融)」(前月比101.7%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比139.0%)、次いで「販売・サービス」(前年同月比128.6%)。
2024年3月の転職マーケット
3月の求人数は、伸びが大きかった2月と比較すると新たに募集を始める求人はやや落ち着いたものの、引き続き募集をしている求人の積み上げもあり、前月比で微増となりました。特に求人数の増加率が大きかった「コンサルティング」「人材サービス」では転職求人倍率が8倍を超えており、採用活動を活発に行う動きが続きました。一方、転職希望者は新年度に向け転職活動を行う人が増えた1月、2月の反動を受けて、3月は微減したと思われます。求人数は増加し、転職希望者数は減少したため、転職求人倍率は上昇しました。
業種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「コンサルティング」、次いで「人材サービス」。
求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)のうち10業種で上昇し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)のうち10業種で上昇しました。
求人数は、前月比で12業種(「その他」は除外)のうち7業種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「コンサルティング」(前月比105.0%)、次いで「人材サービス」(前月比101.7%)でした。
職種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職(化学・食品)」、次いで「専門職(コンサル・金融)」。
求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)のうち9職種で上昇し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)のうち9職種で上昇しました。
求人数は、前月比で11職種(「その他」は除外)のうち7職種で増加しました。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「専門職(化学・食品)」(前月比102.2%)、次いで「専門職(コンサル・金融)」(前月比101.7%)でした。
2024年4月以降の転職マーケット
4月の求人数は、2024年度に採用を計画しているポジションの求人が続くため、横ばいまたは微増が見込まれます。転職希望者数も、新年度がスタートすることによるキャリアへの心情変化や、部署異動などの環境の変化により、転職を検討する人がいること、また近年、新社会人が4月の段階で転職サービスに登録する動きがみられるため、増加が見込まれます。求人数の増加率よりも転職希望者数の増加率のほうが大きいことが予測され、転職求人倍率は下降するでしょう。また、2024年の春闘における平均賃上げ率は、5.25%(※)と前年同期を大幅に上回る結果となりました。これにより、企業の採用競争力は高まりが期待され、今後の求人動向に局所的な変化が見られる可能性がありそうです。(doda編集長:桜井 貴史)
※:令和6年春闘 第2回回答集計(2024年3月21日集計、3月22日公表)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。