全体:転職求人倍率は+0.04ptの2.60倍。求人数が増加し、転職希望者数は減少したため、転職求人倍率は上昇。
2024年6月の転職マーケットの概要
- 2024年6月の転職求人倍率は2.60倍(前月差+0.04pt/前年同月差+0.35pt)。
- 求人数は前月比101.0%、前年同月比115.8%。
- 転職希望者数は前月比99.6%、前年同月比100.4%。
-
業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち9業種で増加。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは、「小売・流通」(前月比103.1%)、次いで「建設・不動産」(前月比102.1%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは「建設・不動産」(前年同月比130.3%)、次いで「コンサルティング」(前年同月比128.6%)。 -
職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち7職種で増加。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは、「専門職(化学・食品)」(前月比112.8%)、次いで「事務・アシスタント」(前月比103.8%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比130.7%)、次いで「専門職(化学・食品)」(前年同月比130.6%)。
2024年6月の転職マーケット
6月の求人数は前月比で増加し、引き続き高い水準で推移しました。例年6月以降は、新卒の採用・入社が一段落し、中途採用向けの求人が増える時期のため、今年も同様の傾向が見られました。求人の中でも特に、第二新卒向けの求人が増えており、新卒採用で補えなかった人員を第二新卒枠で採用する動きも見られます。業種別では、「小売・流通」の求人増加率が最も大きく、特に「小売」ではインバウンド消費の後押しもあり、雑貨等の専門店で店舗や本社機能のポジションで求人が増加しました。一方、転職希望者数は、例年夏の賞与後に転職を検討する人が増える傾向にあるため、増加が見込まれていましたが、5月の増加幅が大きかったこともあり、前月比では微減となりました。求人数は増加し、転職希望者数は微減したため、転職求人倍率は上昇しました。
業種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「小売・流通」、次いで「建設・不動産」。
転職求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)のうち8業種で上昇し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)のうち11業種で上昇しました。
求人数は、前月比で12業種(「その他」は除外)のうち9業種で増加しました。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは「小売・流通」(前月比103.1%)、次いで「建設・不動産」(前月比102.1%)でした。
職種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職(化学・食品)」、次いで「事務・アシスタント」。
転職求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)のうち7職種で上昇し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)のうち7職種で上昇しました。
求人数は、前月比で11職種(「その他」は除外)のうち7職種で増加しました。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは「専門職(化学・食品)」(前月比112.8%)、次いで「事務・アシスタント」(前月比103.8%)でした。
2024年7月以降の転職マーケット
7月の求人数は、欠員補充や事業成長のための増員募集を行う企業が多いことが想定され、企業の採用意欲は高い水準が続くことが想定されます。一方で、転職希望者数は、夏季休暇の影響で7~8月は一時的に転職活動を休止する傾向がみられるため、減少すると見込まれます。求人数は横ばいで、転職希望者数は減少するため、転職求人倍率は上昇するでしょう。(doda編集長:桜井 貴史)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。