全体:転職求人倍率は+0.09ptの2.83倍。求人数が微減し、転職希望者数も減少したため、転職求人倍率は上昇。
2024年8月の転職マーケットの概要
- 2024年8月の転職求人倍率は2.83倍(前月差+0.09pt/前年同月差+0.44pt)。
- 求人数は前月比99.7%、前年同月比117.5%。
- 転職希望者数は前月比96.7%、前年同月比99.2%。
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業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)のうち4業種で増加。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは、「金融」(前月比102.9%)、次いで「レジャー・外食」(前月比101.5%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは「コンサルティング」(前年同月比150.1%)、次いで「建設・不動産」(前年同月比127.4%)。 -
職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち5職種で増加。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前月比102.6%)、次いで「販売・サービス」(前月比102.1%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「エンジニア(機械・電気)」(前年同月比134.0%)、次いで「専門職(化学・食品)」(前年同月比132.7%)。
2024年8月の転職マーケット
8月の求人数は前月比では微減したものの、高い水準が続いています。業種別で増加率が大きい「金融」では、ここ数年、中途採用に力を入れている企業が多く、下期以降の体制強化に向けた求人が増加しています。特に業務効率化のためのIT推進や、新サービスの開発運用などを行うエンジニアのポジションで求人が増加しました。また、ITでは補えない業務を行うための人員需要も続いており、事務・アシスタントの求人も増加しました。一方、転職希望者数は、例年夏季休暇の影響により8月は転職活動を休止する傾向が見られるため、今年も減少しました。求人数より転職希望者数の減少幅が上回ったため転職求人倍率は上昇し、統計史上2番目に高い数値となりました。
業種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「金融」、次いで「レジャー・外食」。
転職求人倍率は、前月差では12業種(「その他」は除外)のうちすべてで上昇し、前年同月差では12業種(「その他」は除外)のうち11業種で上昇しました。
求人数は、前月比で12業種(「その他」は除外)のうち4業種で増加しました。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは、「金融」(前月比102.9%)、次いで「レジャー・外食」(前月比101.5%)でした。
職種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「事務・アシスタント」、次いで「販売・サービス」。
転職求人倍率は、前月差では11職種(「その他」は除外)のうち9職種で上昇し、前年同月差では11職種(「その他」は除外)のうち8職種で上昇しました。
求人数は、前月比で11職種(「その他」は除外)のうち5職種で増加しました。
前月比で求人数の増加率が最も大きかったのは「事務・アシスタント」(前月比102.6%)、次いで「販売・サービス」(前月比102.1%)でした。
2024年9月以降の転職マーケット
9月の求人数は、引き続き少子高齢化による慢性的な労働力不足や事業成長に向けた体制強化のために、採用に積極的な企業が多いことが予想され増加が見込まれます。転職希望者数は、9月ごろから年末の退職に向けて転職活動を始める人が増えるため、増加すると予想されます。求人数より転職希望者数の増加幅が上回ることが予想され、転職求人倍率は下降するでしょう。(doda編集長:桜井 貴史)
doda転職求人倍率の定義
「doda転職求人倍率」は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値です(小数第三位を四捨五入)。
【算出式】doda転職求人倍率 = 求人数(採用予定人員)÷ 転職希望者数
※求人数/転職希望者数はdoda独自の定義により算出したものです。
※転職希望者の「業種」「職種」は、希望する業種・職種ではなく、直近の仕事の業種・職種です。