
面接
【例文付き】面接の日程調整メールへの返信マナー|書き方のコツを徹底解説
面接の日程調整メールは第一印象を左右する重要な要素です。メール内容が合否に直結することは少ないですが、面接前から面接官の印象を下げてしまうのは避けたいですよね。そこでこの記事では、面接の日程調整メールについて、マナーや書き方をご紹介します。例文も掲載しているので、ぜひ最後までご確認ください。
監修者:渡邉 実佳(わたなべ・みか) dodaキャリアアドバイザー
面接の日程調整メールの返信マナー
面接の日程調整メールは、転職活動で、企業とのファーストコンタクトとして第一印象を左右する非常に重要な要素です。返信のスピードやていねいさをもとに、企業が応募者の意欲やコミュニケーション能力を測ることもあります。以下のポイントを押さえて、マナーに添った返信を心掛けましょう。

原則24時間以内に
返信する

候補日程をすぐに
提示できない場合は
返信日の目安を連絡する

面接の場でも
質問できる内容は
確認しない
原則24時間以内に返信する
応募先とのやりとりはできるだけスピーディーに行うことが大切です。原則24時間以内に返信することを意識しましょう。
返信が遅れると、「入社意欲が低いのではないか?」と受け止められる可能性があります。万が一、返信が遅れてしまった場合は、お詫びも添えて返信しましょう。
面接の候補日をすぐに提示できない場合は返信日の目安を連絡する
候補日をすぐに提示できない場合は、まず「日程の調整・確認に時間がかかる」旨を率直に伝えましょう。その上で「○日までにご返答いたします」など具体的な返信予定日を示すと、企業側も安心して待つことができます。
日程を提示できないからといっていつまでも返信をしないと、企業からの印象も悪くなるため避けましょう。
面接の場でも質問できる内容は確認しない
面接の準備をしていると、業務のことや待遇、働き方、福利厚生のことなど、気になることが出てくるかもしれません。まずは求人票や企業の公式HPを確認し、面接の場でも確認できる内容はメールでは尋ねすぎないようにしましょう。
特に、待遇や働き方、福利厚生について確認したいことがある場合は注意しましょう。メール段階から細かな質問ばかりされると、企業からの印象が悪くなってしまいます。日程調整メールは、あくまで面接の日程を調整するためのものなので、日程や当日の持ち物以外の質問は面接でするようにしましょう。
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メールで面接の日程調整をする際のポイント
メールで面接日程のやりとりをする際は、単に希望日を伝えるだけでなく、やりとりがスムーズに進むように工夫することが大切です。ここでは、候補日の伝え方や注意すべき点など、日程調整を効率よく進めるための具体的なポイントを紹介します。
提示された日程で都合が悪ければ代わりの日程を提示する
企業からの面接日時が合わない場合は、提示された「○日は都合が悪いのですが、△日や×日はいかがでしょうか」といったように代替の日程を複数提示すると、スムーズに話が進みます。
一方的に断るだけだとネガティブな印象を与えてしまう恐れがあるので、相手の立場を考慮した柔軟な対応を心掛けましょう。
候補日程は複数提示する
面接日程をこちらで指定できる場合は、可能であれば時間に幅を持たせた上で、3つ程度の候補日を挙げるとスムーズに日程調整が行えるでしょう。
<例>
下記の時間帯の中でご都合のよい時間をご教授ください。
======================
■第一希望:○月○日(○)○:○開始~○:○終了
■第二希望:○月○日(○)○:○開始~○:○終了
■第三希望:○月○日(○)○:○開始~○:○終了
======================
応募先は複数の候補者と並行して日程調整を行っていることが多く、候補が少ないとほかの応募者が先に決まってしまうリスクもあります。また限定的な日時しか出せない場合は、その理由を一言添えて送りましょう。
併願企業で調整中の候補日程を提示しない
転職活動中は、複数の企業の選考が同時進行するケースも珍しくありませんが、その場合、ほかの応募先で提示している日時は候補日から外しましょう。
併願企業で調整中の候補日を提示してしまうと、ダブルブッキングが発生する恐れがあります。万が一、重複してしまうと、再度調整が必要になり、企業からの印象に影響する恐れがあります。
面接前に印象を悪くしないためにも、ほかの応募先で提示している日時は候補日から外しておきましょう。
面接の日程調整メールの書き方のポイント
メールで面接の日程調整をする際は、メールの書き方にも注意が必要です。ここでは、面接の日程調整メールの書き方をご紹介します。
宛先は正式名称を使用する
宛先の企業名・部署名・担当者名などは略さずに、必ず正式名称を明記しましょう。
会社名の前や後に付ける「株式会社」も相手の名称の一部であり、「(株)」と省略するのは失礼にあたります。
なお、応募先の担当者名が分からない場合は、「採用ご担当者様」と記載すれば問題ありません。
件名はそのまま使用する
応募先とやりとりをする際は、メールの件名は変えずにそのまま使用しましょう。
企業側は日々の業務で多くのメールをやりとりしており、件名を変えてしまうと、どの相手とのやりとりかが分かりづらくなってしまいます。よほどの事情がない限り、メールの件名は変えないようにしましょう。
返信元の本文を残す
返信の際、応募先から送られてきたメールの本文は消さずにそのまま残しておきましょう。
メールの本文はやりとりの履歴にもなり、消してしまうと、これまでのやりとりの流れが分からなくなる可能性があるからです。
本文を残したままではメールが長くなりがちですが、やりとりが記録として残っているほうが転職活動では効率的です。気にせずこれまでの本文を残した状態で返信しましょう。
本文は簡潔にまとめる
メールの本文は分かりやすさを意識して、簡潔にまとめることが大切です。
伝えたい要件やお礼など要点を絞って、シンプルにまとめましょう。
まとめるのが難しい方は、例文やテンプレートを参考にするのもおすすめです。構成や表現の型を知ることで、自分に合った文章を作りやすくなります。
本文にお礼の文言を入れる
面接の調整や面接そのものに時間を割いてもらっているということを踏まえると、その都度、メール本文にお礼の文言を入れたほうがよいでしょう。
どんなささいなことであっても感謝の気持ちを伝える姿勢は、ビジネスシーンにおいて大切です。選考には直接影響しないかもしれませんが、採用担当者にポジティブな印象を与えられるため、お礼の文言はその都度入れることをおすすめします。
文末には署名を入れる
やりとりをしている相手が誰なのか分かるようにするためにも、メールの文末には署名を入れましょう。
文末に署名を入れることは、ビジネスメールにおける基本的なマナーの一つです。また、文末に署名を入れることによって、本文が終了したことが相手に伝わります。
なお、同姓の人がいる可能性も考慮して、署名はフルネームで記載するほか、電話番号やメールアドレスも併記しておきましょう。
【ケース別】面接の日程調整メールの例文集
面接日程の調整メールは、シチュエーションによって文面が少しずつ異なり、自分で候補日を提示するケース、提示された日程から選ぶケースなど、状況に応じた対応が求められます。
ここでは、よくあるシチュエーション別に使えるメール例文をご紹介。文面の構成や言い回しに迷ったときは、テンプレートとして参考にしてみてください。
応募先に候補日程を求められた場合
想定シーン
- 自分の都合の良い日時を選び、複数の日程を応募先に提示する場合。
アドバイス
-
- 自分の都合の良い日程から、第1希望から第3希望くらいまでを提示する
- 面接時間は「面接開始時間」なのか「面接終了時間」なのかを明記する
例文
宛名 ●●●株式会社 |
挨拶・名乗り お世話になっております。 |
お礼・本文 面接の機会を設けていただき、ありがとうございます。 |
日程の提示 Point 複数の日程(3つほど)を提示した上で、開始時間なのか終了時間なのかを明記したり、時間帯に幅を持たせる 第1希望: ○月○日(○) ○:○開始~○:○終了 お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いします。 |
署名 Point 署名はフルネーム、携帯電話番号、メールアドレスの3点セットで記載 ○○○○(フルネーム) |
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応募先に提示された候補日程から選ぶ場合
想定シーン
- 応募企業から面接の候補日程がいくつか提示され、その中から都合の良い日程を選んで返信する場合。
アドバイス
-
- 第1希望、第2希望のようにできるだけ複数の日程を選択して返信する
例文
宛名 ●●●株式会社 |
挨拶・名乗り お世話になっております。 |
お礼・本文 面接日程のご連絡ありがとうございます。 |
日程の提示 Point 複数の日程を提示 第1希望: ○月○日(○) ○:○開始~○:○終了 ご検討くださいますよう、よろしくお願いいたします。 |
署名 Point 署名はフルネーム、携帯電話番号、メールアドレスの3点セットで記載 ○○○○(フルネーム) |
応募先に提示された候補以外の日程を打診する場合
想定シーン
- 応募企業から面接の候補日程を提示されたが、どうしても都合がつかず、代わりの日程を打診する場合。
アドバイス
-
- 提示してもらった日程から選べなくて申し訳ないという気持ちを表す
- ピンポイントの一択にならないように、複数の日程を挙げて打診する
- 候補の日程をいくつか挙げる場合、同一日で時間帯を変えて複数提示するのは避け、違う日付で複数を提示します
例文
宛名 ●●●株式会社 |
挨拶・名乗り お世話になっております。 |
謝罪・理由を述べる Point できるだけ具体的な理由を書く 面接日程のご連絡ありがとうございます。 |
日程の提示 Point できるだけ間を置かずに最短の日程を提示 もし可能であれば、週明けの下記の日程で再度ご調整いただけませんでしょうか。
○月○日(○) 終日調整可能です(代休を取得しております) ご検討くださいますよう、よろしくお願いいたします。 |
署名 Point 署名はフルネーム、携帯電話番号、メールアドレスの3点セットで記載 ○○○○(フルネーム) |
日程確定後に返信する場合
想定シーン
- 面接日程確定のメールに対してお礼を伝える場合。面接までに確認しておきたい持ち物や事前資料などがあれば、このタイミングであわせて確認するのがおすすめです。
アドバイス
-
- まずは日程確定の連絡に対するお礼をしっかりと伝える
- 企業が準備してくれたスケジュールにスムーズに応じられることを伝えると同時に、「必要な持参物」「面接形式(オンラインor対面)」など気になる点があれば、あわせて確認しておく
例文
宛名 ●●●株式会社 |
挨拶・名乗り お世話になっております。 |
お礼・本文 Point 日程調整に対する感謝と、参加できることをメール冒頭で伝える 面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。 |
署名 Point 署名はフルネーム、携帯電話番号、メールアドレスの3点セットで記載 ○○○○(フルネーム) |
面接日程確定後に変更したい場合はどうする?【例文付き】
一度決めた面接日程は変えないに越したことはないですが、やむを得ない理由があれば、変更を申し出た上で応募先に判断を仰ぎます。
面接の日程変更を伝えるときは、変更の理由とお詫びをていねいに伝えた上で、再度の日程調整をお願いするようにしましょう。
なお、複数回の日程変更は、応募先の信頼を損なう恐れがあるため、日程変更は基本的に1回までと認識しておきましょう。
想定シーン
- 既に決まっている面接日程を変更してもらえないか打診をする。
アドバイス
-
- 既に決まっている日程の変更はリスクがあるので、軽はずみな打診は避ける
- 面接日の前日や当日など、直前で変更する際には、電話で連絡する
- 日程を先延ばししてもらう場合は、ほかの応募者に決まってしまう可能性も。代替として複数日程を提示し、「やむを得ない」と思ってもらえるような理由を書き添える
- 「諸事情で」や「業務多忙のため」といったあいまいな書き方は避ける
例文
宛名 ●●●株式会社 |
挨拶・名乗り お世話になっております。 |
謝罪・理由を述べる Point できるだけ具体的な理由を書く ○月○日(○)○: ○に面接のお約束をいただいております。 |
日程の提示 Point 元の日程からあまり間を置かずに最短の日程を提示し、こちらから変更をお願いしているため、「第1希望」「第2希望」などは記載しない 誠に勝手ではございますが、もし可能であれば、週明けの下記のご都合の良い日程で再度ご調整いただけませんでしょうか。
〇月〇日(〇) ○:○開始~○:○終了 本来であれば日程変更は厳に慎むべきことではありますが、ご検討いただけますと幸いです。 |
署名 Point 署名はフルネーム、携帯電話番号、メールアドレスの3点セットで記載 ○○○○(フルネーム) |
面接を辞退したい場合はどうする?
予定していた面接を辞退することになった場合は、できるだけ早く応募先に連絡しましょう。
辞退の連絡が遅れると、企業のスケジュールに影響を与えてしまう可能性があるため、辞退を決めた時点で速やかに対応しましょう。
連絡方法としては基本的にメールで行い、面接の前日や当日など直前の場合は、電話とメールの両方で連絡するのが望ましいです。辞退の際には、理由を簡潔に伝えつつ、ていねいに謝罪の気持ちを表すことも忘れないようにしましょう。
言いづらさを感じる場面ではありますが、返事を先延ばしせず誠実な姿勢を持って対応しましょう。
メール上の面接日程の調整もビジネスシーンの一つ
面接の日程調整とはいえ、ビジネスシーンの一つであることに変わりはありません。選考結果に直接影響するものではありませんが、良い印象を持ってもらった上で面接に挑めるよう、ここまで紹介したマナーを参考に、メール対応を行いましょう。
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- 「希望条件の整理」の一環として自分の市場価値を知ろう
- 適正年収を診断する
- これからの転職活動に向けてあなたが本来持つ強みを見つけよう
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
教育業界で販売職の経験を経て、パーソルキャリア株式会社に入社。自身の過去の経験も活かし、キャリアアドバイザーとして20~30代の販売・サービス職や事務・アシスタント職の方の転職活動をご支援している。転職活動が初めてという方のご相談に乗ることも多く、業界知識や面接のポイントなどのノウハウはもちろん、気持ちの面でも安心して転職活動を進めていただけるよう、きめ細やかなサポートを心がけている。
【メッセージ】
キャリアカウンセリングをしていると、素晴らしいご経験やスキルをお持ちなのに、その経験があまりにもご自身にとって当たり前のことすぎて、気づかれていない方によくお会いします。
ご自身のやってきたことを言葉に出してみて気づく強みもきっとたくさんあるはずです。それに気づくだけでも、とても意義のある時間になると思います。キャリアカウンセリングは、転職を今すぐしたい方だけのものではありません。「今の会社で何となく働いているけどこのままでいいんだろうか」「自分のスキルって何なんだろう」そんなもやもやを感じたら、ぜひ一度dodaのキャリアカウンセリングを受けてみてください。
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