Q. 内々定と内定の違いは?返事はいつまで待ってもらえる?
内々定と内定の違いはなんですか? こちらの返事はいつまで待ってもらえるのでしょうか?(25歳/男性)
A.いつでも取り消しできるのが内々定。まずは内定確保を目指してください。
「社内の稟議が通っていないので最終確定ではないけれど、採りたいと思っています」という意思表示のことを内々定とよぶようなケースが多いです。内々定というのは契約書面になってはいないので、正式な内定ではありません。そのため、取り消しになる可能性もあります。内定を取り消す場合は解雇することと近いため、特別な事情がない限り企業側としても原則できません。一方で内々定は正式なものではないので取り消すことができます。
内々定から内定までに時間がかかる場合、その理由は「社内の稟議に時間がかかる」ケースが多いです。また、正式内定に至るまでの承認プロセスが長いところは、内々定を出して候補者をひとまずキープしておき、さらに良い人材が採れないか採用活動を続けていることもあります。それが会社側にとっての内々定の意味です。
内々定に対する返事を待ってもらえる期間は通常1週間くらいが目安です。最終確定ではないものに返事を求められるというのもおかしな話であり、本来的には「内定通知書をお待ちしています」と答えるのが応募者側にとっての妥当な回答になります。しかし、実際は内々定のタイミングで「入社しますか、どうされますか?」と入社可否を迫られる場面がよくあります。お伝えしている通り、内々定は正式内定ではないため、この段階で退職準備、あるいは退職してしまうのは絶対に避けてください。仮に「内定通知書は出せないけれど、入社日はもう決まっているので退職交渉を進めてください」と言われても、応じる必要はありません。
内々定を告知されたときの注意点
・社印付きの内定通知書を交付してもらうようにお願いすること
・「正式内定をもらえないと退職準備ができないので入社日が遅れる」などと伝えることで内定通知書の交付を促すこと
・内々定の後、なかなか内定が出ない場合は、「正式な内定をいただいたら退職交渉をしたいと思うので、いつごろ正式なご連絡をいただけますでしょうか?」と問い合わせる
【要注意】労働契約上の「内定」とは?
本記事内では「企業から採用条件通知書が発行されたタイミング」を内定と呼んでいます。 しかし、労働契約上は採用条件通知書が発行されただけでは「内定」とはなりません。
企業から「採用条件通知書」が送付され、求職者が求人企業に対し、入社日・年収等重要な条件を踏まえ、就業することの意思表示をした状態が労働契約上の内定となります。
ですから、退職交渉の開始や他社選考の辞退は、労働契約が成立してから 行ってください。
dodaエージェントサービスを利用している場合は、キャリアアドバイザーに相談しながら、慎重に進めてください。また、ご自身で企業と直接やり取りしている場合は、エビデンスが残る形で進めていただくのが安全です。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
加賀美 文久
米国CCE国家資格 キャリアコンサルタント
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
ベンチャー企業の人事リーダーを経て、2006年に現職に入社。dodaキャリアアドバイザーとしてバックオフィス部門、ハイキャリア部門の転職支援をしてきました。その後、管理職として同領域のマネジメントやプロジェクト推進に関わっています。
【メッセージ】
私自身、さまざまな立ち位置で「転職」と関わってきました。転職者の立場、採用する企業の立場、転職支援をする立場。その経験活かして、転職の疑問解決のお手伝いができればと思っています。