履歴書に簿記を書くなら3級以上
履歴書に簿記の資格を記載するなら3級以上がおすすめです。簿記3級は、業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身につけておくべき「基礎知識の一つ」として、多くの企業から評価される資格です。そのため、4級以下でも書いて問題ありませんが、ビジネスシーンで評価されるのは3級以上となります。
企業によっては「簿記2級以上」を応募条件としているケースもあります。履歴書に簿記3級と記載する際は、応募する企業の募集要項をよく確認しましょう。
履歴書に簿記を書く際の書き方
履歴書に簿記を書く際は、以下の3つのポイントを押さえましょう。
履歴書への書き方を間違えると、書類選考でマイナスな印象を与えてしまうかもしれませんので、正しい書き方を理解しておきましょう。
簿記は資格名を略してもよい
簿記に限らず、履歴書に書く資格は基本的に正式名称で記載しますが、簿記は名称が長いので省略しても問題ありません。
簿記には以下の3種類があり、転職においてメジャーなのは「日商簿記」です。
- ・日商簿記
- ・全商簿記
- ・全経簿記
例えば、日商簿記の正式名称は「日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験」ですが、履歴書には「日商簿記検定○級 合格」と記載します。
記入例は以下のとおりです。
なお、日商簿記と全経簿記にはネット試験(CBT方式)もあります。ネット試験で合格した場合も「日商簿記検定○級 合格」と記載します。
取得日は合格証書に記載の日付を書く
履歴書の取得日には、簿記の合格証書に記載されている日付を書きましょう。合格証書は発行後、紛失すると再発行はできません。
紛失して取得日を確認できない場合は、合格証書の代わりになる合格証明書を発行してもらいましょう。応募先の企業で合格証書が必要と言われた場合は、合格証書でも代用可能かを確認することをおすすめします。
上位資格を取得する予定がある場合は「勉強中」と書く
例えば、簿記3級を保有しており、簿記2級以上の取得に向けて勉強中であれば、今後取得の予定があると履歴書に記載しましょう。
資格欄には以下のように記載するのがおすすめです。
- 日商簿記検定試験2級取得に向けて勉強中
- 日商簿記検定試験2級 ○月○日受験予定
該当する資格を取得する意欲があるとアピールできるので、履歴書でも面接でも積極的に伝えましょう。
履歴書に簿記を記載するメリット
履歴書に簿記を記載するメリットは以下の3つです。
メリットを理解した上で履歴書に簿記を記載することで、より効果的にアピールできるようになります。それぞれ解説していきます。
簿記の知識があることをアピールできる
簿記は経理や会計に必要な基礎知識があることを伝えられます。とくに経理職を目指す場合は、簿記を取得していると業務未経験でも評価の対象になる場合もあります。
また、簿記は経理や会計以外でも役立つ資格なので、幅広い業界・職種でアピールが可能です。例えば、簿記では財務諸表を読むための知識を学べることから、営業職でも役に立ちます。
営業職の人が簿記を持っていると取引先の経営状況が分かり、よりニーズに合った商品やサービスの提案が可能というアピールになりますので、積極的に履歴書に記載しましょう。
情報処理能力をアピールできる
簿記は計算問題が頻出する試験でもあり、情報処理能力や計算能力があることを伝えられます。
情報処理能力は必要な情報をもとに的確な判断をし、速やかに業務を進められる能力のことで、多くの職種で必要です。
例えば、事務・アシスタント職は請求書作成やデータ入力・書類整理など業務量が多いので、情報処理能力が高い人は重宝されることがあります。計算能力も帳簿や決算書の作成だけではなく、それ以外の業務においても求められるケースがあります。
情報処理能力や計算能力をアピールしたい場合におすすめです。
資格を取るために努力した姿勢をアピールできる
簿記を取得するためには勉強時間の確保と、継続力が必要です。
簿記を持っていることを伝えると、一つの目標に対して自ら計画を立てて努力できる姿をアピールできます。向上心や計画性は実務にも役立てられるので、面接官に好印象を与えられるでしょう。
簿記を活かせる仕事は? どのような業務で活かすことができる?
簿記を活かせる仕事として以下の4つを紹介します。簿記を活かして転職したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
経理業務
簿記を最も活かせる職種の一つとして、経理部門(経理・経理事務)での業務があります。
経理業務では以下のような仕事を行います。
- ・伝票作成
- ・請求書作成
- ・決算業務
経理業務はどの企業にも必ずある仕事なので常に需要があります。経理の知識がなくても応募できるケースはありますが、より実践に近い知識を持っていることをアピールできると好印象を与えられるため、ぜひ簿記の資格を記載しましょう。
会計事務所・税理士事務所での業務
会計事務所や税理士事務所での業務にも、簿記の資格が活かせます。
簿記が活かせる具体的な職種は、税理士補助や会計監査アシスタントなどです。
決算サポート業務など、税理士や公認会計士などの資格を取得していなくても対応可能な業務を担当できます。簿記を取得して会計事務所に転職し、実務で経験を積みながら税理士や公認会計士の資格を取得する人も少なくありません。
経営コンサルタント、会計・財務コンサルタント
経営コンサルタントや会計・財務コンサルタントといった職種であれば、会計業務や経理業務に直接携わらなくても簿記の知識を活かせます。
経営コンサルタントは、クライアントである企業の経営課題を見つけ出し、問題を解決するための戦略プランを立てるのが仕事です。
簿記の資格があると、企業の財務状態や経営成績が記載された財務諸表を読み取れます。会社の経営状況を正確に把握できるので、課題を見つけ出して根拠のある提案が可能です。
会計・財務コンサルタントは企業のお金に関する課題を解決します。資金調達や投資戦略の立案・M&A支援などの業務があり、財務や会計分野の知識が必要なので簿記の資格を活かして働けます。
事務・アシスタント職
企業によっては事務・アシスタント職でも簿記の資格を活かせる可能性があります。経理アシスタントだけでなく、一般事務や営業事務でも以下のような業務をする際に活用できます。
- ・伝票処理
- ・受発注
- ・納期・入出金管理
- ・請求書発行
請求書の作成や経費の精算・決算に関する書類作成などを行う場合は、簿記で得た知識が役立つでしょう。また、先ほどの情報処理能力・計算能力なども業務で活かせます。事務・アシスタント職への転職を考えている人は簿記を持っていることで、対応できる業務範囲が広いことをアピールできます。
履歴書に簿記を書くときによくある質問
履歴書に簿記を書く上で、よくある質問にお答えします。
それぞれの質問にお答えしますので、最後までチェックしてみてください。
履歴書に簿記を書くと、合格証書も提出しないといけない?
頻度としては少ないですが、企業によっては合格証書の提出を求められるケースがあるため、応募後に指示がある場合は対応しましょう。例えば、入社後に資格手当などが支給される場合、合格証書の提出が求められる可能性があります。
合格証書を紛失した場合は、合格証明書での代用が可能なケースがあります。詳しくはコチラをご覧ください。
履歴書に書くとき簿記とFPならどちらを書くのがいいの?
履歴書には、簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)を両方とも記載しましょう。簿記は企業や個人経営店などの取引内容を記載するもので、FPは個人のお金に関する専門家なのでそれぞれ資格の内容が異なります。
資格を記載できる枠に限りがあり、どちらか選ぶのであれば希望の職種に合わせて記載するとよいでしょう。アピールするのに効果的な職種は以下を参考にしてください。
資格 | アピールするのに効果的な職種 |
---|---|
簿記 |
|
FP |
|
あくまでも一例なのでどちらを書くべきか迷う人は、キャリアアドバイザーに相談しましょう。
ネット試験(CBT方式)の結果は履歴書に書ける?
簿記のネット試験(CBT方式)は通常のペーパー試験と同じ扱いなので、履歴書に書いても問題ありません。ネット試験とペーパー試験では解答方法が異なりますが、出題範囲や採点基準はどちらも同じです。
ネット試験で簿記を取得した場合もペーパー試験と同じように「日商簿記検定試験 ○級 合格」と記載しましょう。
簿記3級以上であることを履歴書に書くとスキルをアピールできる
簿記は3級以上で履歴書に書くのがおすすめです。履歴書に書く際には以下のポイントに注意しましょう。
- 簿記は資格名を略してもよい
- 取得日は合格証書に記載の日付を書く
- 上位資格を取得する予定がある場合は「勉強中」と書く
履歴書に簿記を記載することで、会計や経理業務に必要な知識を持っていることをアピールできます。しかし、転職活動で効果的にアピールするには、簿記をどのように仕事に活かせるのかを伝えることが大切です。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】 大学卒業後、不動産業界で個人営業を経験。その後、人材紹介のベンチャー企業に入社し、人事向けの新卒採用のコンサルティングや、学生向けの就職活動のサポートを経験。その後、パーソルキャリア株式会社に入社。現在に至るまで一貫して会計・経理系を中心に管理部門で働く方々を広く担当。
【メッセージ】 目の前の皆さまへ、未来に前向きになれるようなサポートがしたいと考えております。人の価値観はさまざまで、仕事やプライベートなど大事にしていきたいことは十人十色です。それぞれの価値観を大切に、前向きにわくわくできるような道をいっしょに探していけるよう、伴走してまいります。
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