Q.学歴・職歴欄に書く「以上」「現在に至る」にはどんな意味がある?正しい書き方・使い分けは?
転職は初めてです。いろんなサンプルを見ていると、職歴のところに「以上」「現在に至る」と2つついているのですが、両方を書かなければなりませんか。就職活動のときは学歴のところに「以上」と書いて終わっていた気がします。(31歳/男性)
A.「以上」は離職中・在職中どちらにも、「現在に至る」は在職中の場合のみ記載します。
「以上」という言葉は「この先はない」という意味を表します。つまり、職歴の最後に「以上」と書くのは、「その後の職歴はありません」ということを示すため。「以上」と書いた後に記載を続けるのは誤りです 。また、「以上」は履歴書を読む採用担当者に、書き漏れがないということを明示する役割もあります。
一方、「現在に至る」は、「今、その状態にある」という意味を表しています。つまり、直前に書かれている会社や部署で、現在も働いている場合に使う言葉です。すでに退職している場合には、「現在に至る」という言葉を書く必要はなく、「一身上の都合により退職」と書いた後、「以上」と書きましょう。
在職中に転職活動をしている場合は、「現在に至る」「以上」の両方を記載し、離職中の場合は「以上」のみを記載すると覚えておくのが分かりやすいでしょう。どちらにも書く意味があり、明確に使い分けられているので注意してください。
「以上」「現在に至る」の正しい書き方
▼在職中の場合の「現在に至る」と「以上」の正しい書き方
▼離職中の場合の「以上」の正しい書き方
「以上」と「現在に至る」は、書くべき場所が異なります。在職中の人も離職中の人も書くことになる「以上」という言葉は、職歴の最終行の次の行に右寄せで書きます。もし、職歴に記載すべきことが多く、「以上」と書くスペースがなくなってしまったときは、職歴に関する記載事項と同じ行の右端につけ加えても構いません。
在職中の場合のみに使用する「現在に至る」は、現在、就業中の企業や部署などを書いたあとに、改行して、左に寄せて書きます。在職中の場合は「以上」も書かなければいけないので、その1行下に、右寄せで「以上」と加えるのが正しい書き方です。
▼スペースが足りない場合の「現在に至る」と「以上」の正しい書き方
なお、職務経歴書に「以上」を書く場合も、保有資格や自己PRなどを記入し終えた後、書類の末尾に右寄せで記入します。職務経歴書は書式が自由で数ページにわたる場合もありますが、末尾を明示するためにも忘れずに記入しましょう。
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▼職務経歴書に記入する場合の書き方
「以上」「現在に至る」が書かれていないと評価に影響する?
履歴書の職歴欄に「以上」や「現在に至る」という言葉を用いることの目的は、採用担当者に自分の職歴と現在の就業状況を正しく伝えることにあります。「以上」や「現在に至る」が書いてなかったというだけの理由で、書類選考に落ちることは考えにくいのですが、職歴は採用の判断基準にもなる重要項目。マナーに沿って正しく記載するよう心がけましょう。
なお、「現在に至る」を書き忘れてしまうと、在職中であることが採用担当者に伝わらず誤解を招くリスクがあります。この場合、採用担当者に「すでに辞めているのだから、すぐにうちで働けるだろう」と思われかねません。企業側が入社できるスケジュールを気にしている場合もあるため、特に注意が必要です。
有休消化中の場合の正しい書き方
有休消化中の場合、履歴書や職務経歴書に「有休消化中です」と記入する必要はありません。会社に属している状態なので、ここまで解説したとおり「現在に至る」や「以上」と記入して締めくくりましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
大学卒業後、2016年に旅行会社に入社しカウンターセールスに従事。その後、2021年パーソルキャリア株式会社に入社。現在に至るまで個人側のアドバイザーとして広告・人材等、さまざまな業界の営業職の方々の転職サポートに携わり、現在はメーカーや商社の営業職の方を中心にサポート。これまで累計100名以上の方の転職支援に携わる。
【メッセージ】
ご自身のキャリアの相談はなかなか周囲にし辛いかと思います。私自身も前職からの転職の際にキャリアアドバイザーに相談をしたで、自分の強みや価値観を再認識することができ納得のいく転職活動を行えた経験があります。是非お気軽にdodaのキャリアアドバイザーに相談してみてください。