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年代別転職のポイントも解説! コロナでどう変わった? 転職成功者の平均年齢調査

  • #年齢・年代
  • #調査・データ

公開日:2022/2/28

2008年~2021年の間にdodaエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソン、約28万件の平均年齢のデータを、職種や男女別に調査しました。「転職しやすい年齢は35歳まで」といった声を耳にしたことがあるかもしれませんが、実際に何歳までが有利ということはあるのでしょうか? 転職成功者の平均年齢の推移や年代別のポイントとあわせて解説します。

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【転職成功者の平均年齢調査】転職するなら何歳まで?年代別ポイントは?

ザックリまとめると

  • 2021年に転職した人の平均年齢は31.7歳で、男女ともに前年よりやや低め
  • 転職成功者の割合が多い職種は前年の「技術系(IT・通信)」から「営業系」「企画・管理系」へシフト
  • 20代は「営業系」「販売/サービス系」、30代以降は「企画/管理系」「専門職系」から転職に成功した人の割合が多い
  • 転職年齢に何歳までといった限界はないが、年代別の傾向と対策を意識しよう

2021年に転職した人の平均年齢は31.7歳

転職成功者の平均年齢

2021年に転職に成功した人の平均年齢は31.7歳で、調査開始以来最も高かった2020年の32.0歳よりやや低い結果となりました。男女別の年齢を見ると、男性が32.5歳、女性が29.9歳となり、男性のほうがやや高くなっています。全体、男女別ともにそれぞれ前年よりやや低い結果になり、コロナ禍の前の2019年と同水準となりました。

コロナ禍2年目の転職年齢の変化は?

転職成功者の年代別割合(2020年と2021年の比較)

転職成功者の年齢割合を2020年と比較してみると、「25~29歳」の層のみ前年38.8%から40.5%に1.7ptアップし、全年代に占める割合は最大を維持しました。一方、「25~29歳」以外の全年代の割合は前年より減少し、「24歳以下」は9.4%→9.2%、「30~34歳」は23.4%→23.3%、「35~39歳」は12.8% →12.5%、「40歳以上」は15.5%→14.6%となりました。20代前半や30代前半に比べ、35歳以上のミドル層のほうがより大きく割合を下げたことが分かりました。

2020年にコロナ禍で求人を控えていた企業が新卒採用や中途採用活動を再開したことも、20代後半を中心とした若手の転職成功者の割合が増加した要因の一つであると考えられます。

転職成功者の割合が上がった職種は「営業系」

転職成功者の職種別の割合は、「営業系」の割合が「20代前半」以外の全年代で2020年よりも2021年が高くなりました。さらに、「40代以上」以外の全年代で、「営業系」の割合が最大を占めています。

コロナ禍の巣ごもり需要の中、ECやフードデリバリーなどの業界で営業を強化する企業や、営業スタイルの変化により、インサイドセールスなどの新しい営業の募集も見られるようになりました。DX推進や5Gの普及などIT技術に知見のある営業の募集も盛んになっており、営業系の求人に動きがある様子がうかがえます。

また、年代別割合【職種区分別】の特徴としては、年代が上がるにつれて「企画・管理系」の割合が高くなっています。

一方、2020年に全年代で割合が大きく伸びた「技術系(IT・通信)」が全年代で減少しました。年代ごとの割合を見ると、2020年の伸び率と比例するように年代が上がるにつれて減少幅が大きくなっています。2020年はコロナ禍の影響で、派遣型企業の待機や経営不振など会社都合による転職も少なくありませんでしたが、2021年度は市場が回復してきたことにより、個人の差し迫った状況は徐々に解決されつつあります。転職しなければならない層が減少したことが「技術系(IT・通信)」の割合が全年代で減少した要因の一つと考えられます。

転職成功者の年代別割合【職種区分別】

転職成功者の年代別割合【職種区分別】

※職種区分は、2021年にdodaエージェントサービスを使って転職した人の転職前の職種データです

転職成功者の転職前の職種区分別の割合を見ると、25~29歳の層が全職種において一番多くなっています。特定の職種に偏ることなくすべての職種において、25~29歳の層の転職成功者の割合が多いことが分かりました。一方、職種によって年代別の割合には差が見られました。

「営業系」「販売/サービス系」から転職に成功した人は20代が約6割

20代前半、20代後半を含めた29歳以下が半数以上を占めるのが「営業系」「販売/サービス系」「事務・アシスタント系」の3職種です。24歳以下の割合が10の職種の中で最も高かったのは、19.2%の「販売/サービス系」でした。25~29歳の層では「営業系」が最多、ほぼ同率で「事務・アシスタント系」が続きました。

「企画・管理系」と「専門職系」で割合が多いのは35歳以上の年齢層

転職年齢に何歳までという制限はありませんが、職種によって転職成功者の年齢層が変わることは事実です。グラフを見ると、「専門職系」と「企画・管理系」「クリエイティブ系」は20代よりも30代の割合のほうが高く、35歳以上では約4割、30~34歳を含めると6割以上を占めており、ミドル層以上の割合が多いことが分かります。

「転職は何歳まで?」転職に限界年齢はない。年代別のアピールを意識して

「転職できるのは何歳まで」という限界年齢はありません。2021年の転職成功者の平均年齢は、前年の2020年に比べてやや下がりましたが、2008年からの長期的な変動を見ると少しずつ上昇している傾向が見られます。転職がまだそれほど一般的ではなかったころは、「転職は35歳まで」という35歳限界説がささやかれていた時期もありましたが、最近はミドル層の転職成功事例も多くなってきました。

ただし、年代によって企業が求める役割は変化します。そのため、転職活動でアピールする経験やスキルも年代に応じた工夫が必要です。「20代前半」「20代後半」「30代前半」「30代後半」「40代以上」の年代別に、転職活動で気を付けたいポイントを紹介します。

20代前半(24歳以下)の転職

2021年、24歳以下(18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳)で転職に成功した人のデータをもとに傾向と対策を考えましょう。

20代前半(24歳以下)の転職/グラフ 20代前半(24歳以下)の転職/グラフ

20代前半で転職した人の職種

18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳では「営業系」に転職した人が最も多く、その割合は前年と変わらず26.2%でした。2番目に多かったのは、「販売/サービス系」の22.4%で、前年より1.2ptアップしました。前年に引き続き、「営業系」「販売/サービス系」が全体に占める割合が多くなっています。最もポイントがアップしたのは「技術系(建築/土木)」で、前年の6.2%から3.1pt増の9.3%になりました。

20代前半の転職はポテンシャルを重視

18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳は、第二新卒などポテンシャル採用が多い年代です。スキルはそれほど重視されませんが、新卒との違いを明確にするため、社会人としての常識やビジネスマナーなどを備えておくことが必要です。経験が少ないのは当然ですので、実績不足・スキル不足と悩まずに、仕事への姿勢や業務プロセスで工夫したこと・改善したことをアピールしましょう。2020年はコロナ禍で未経験者採用が控えられていましたが、2021年以降、未経験者採用を再開する企業も徐々に増えており、今後さらなる増加も予測されています。

年代別の転職活動のポイントを詳しく見る

<まとめ>20代前半の転職

・転職した人の割合が多いのは「営業系」と「販売/サービス系」
・ポテンシャル採用では実績の少なさを意欲でカバーしよう
・コロナ禍からの転職市場に変化の兆し、未経験者採用が少しずつ増加

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20代後半(25~29歳)の転職

2021年、20代後半(25歳、26歳、27歳、28歳、29歳)で転職に成功した人のデータをもとに傾向と対策を考えましょう。

20代後半(25~29歳)の転職/グラフ 20代後半(25~29歳)の転職/グラフ

20代後半で転職した人の職種

25歳、26歳、27歳、28歳、29歳では、「営業系」の割合が28.1%と一番多く、前年より2.8pt伸びました。2番目に多いのは「技術系(IT・通信)」で12.8%ですが、前年に比べるとマイナス6.4ptの大幅ダウンとなりました。前年より割合が下がったのは「技術系(IT・通信)」のみで、そのほかの職種の割合は上がっています。中でも、最も割合が多い「営業系」は前年に比べて最大の伸び幅になりました。

20代後半の転職はポータブルスキルに注目

25歳、26歳、27歳、28歳、29歳は、ポテンシャル重視の年代でもありますが、数年の社会人経験もあるため、ビジネススキルも大切にしなければなりません。後輩指導などのリーダーシップも徐々に求められる年代でもあり、どんな職種に就いたとしても使えるポータブルスキルを身につけておくことが重要になってきます。実績や経験とともに、ポータブルスキルをアピールできるように意識しておきましょう。

年代別の転職活動のポイントを詳しく見る

<まとめ>20代後半の転職

・転職した人の割合が最も多いのは「営業系」で28.1%
・前年から割合が下がったのは「技術系(IT・通信)」のみ
・今までの経験や実績にポータブルスキルをプラスしてアピールしよう

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30代前半(30~34歳)の転職

2021年、30代前半(30歳、31歳、32歳、33歳、34歳)で転職に成功した人のデータをもとに傾向と対策を考えましょう。

30代前半(30~34歳)の転職/グラフ 30代前半(30~34歳)の転職/グラフ

30代前半で転職した人の職種

30歳、31歳、32歳、33歳、34歳では、「営業系」の割合が23.9%で最も多く、前年より4.7pt増の大幅アップとなりました。2番目に割合が多いのは「企画・管理系」の14.3%で、前年より1.7ptアップしました。前年よりポイントがアップしたのは全10職種のうち7職種で、「クリエイティブ系」(3.5%)が0.3pt、「技術系(電気/通信)」(12.9%)が2.0pt、「技術系(医療/化学)」(6.3%)が0.9pt、「技術系(建築/土木)」(6.7%)が1.1ptアップしています。前年割合が最も多かった「技術系(IT・通信)」は12.7%で前年より7.3ptダウンし、4番目に下がりました。

30代前半の転職はスキル・経験を論理的に語れるかどうかがカギ

30歳、31歳、32歳、33歳、34歳は、新卒から10年前後の社会人経験があり、スキルや経験が蓄積されてくる年代です。ビジネススキルやポータブルスキルはもとより、専門スキルやチームに対する貢献も意識する必要があります。ご自身のスキル・経験が、転職先の会社にどのように役立つかを論理的に説明できるように整理しておきましょう。また、ライフイベントが増えてくる年代でもあるため、将来のキャリアビジョンについて考えておくこともおすすめします。

年代別の転職活動のポイントを詳しく見る

<まとめ>30代前半の転職

・「営業系」に転職した人の割合が最多、前年から4.7ptアップで伸び率も最大
・前年に割合が最多だった「技術系(IT・通信)」は7.3ptダウンで4番目に
・転職活動のアピールでは論理的にスキル・経験を説明できるかどうかが重要

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30代後半(35~39歳)の転職

2021年、30代後半(35歳、36歳、37歳、38歳、39歳)で転職に成功した人のデータをもとに傾向と対策を考えましょう。

30代後半(35~39歳)の転職/グラフ 30代後半(35~39歳)の転職/グラフ

30代後半で転職した人の職種

35歳、36歳、37歳、38歳、39歳では、「営業系」の割合が20.0%で最も多く、前年より4.8ptアップし、ほかの職種と比べて伸び率も最大となりました。2番目に割合が多いのは「企画・管理系」の19.5%で、前年より4.0ptアップ。前年最も多かった「技術系(IT・通信)」は10.0ptダウンしましたが、14.3%で3番目に多い割合にとどまりました。「技術系(IT・通信)」のほかには「クリエイティブ系」の割合が前年から下がっています。

30代後半の転職はリーダーシップやマネジメントへの意識が必要

35歳、36歳、37歳、38歳、39歳の転職では、チームマネジメントやプロジェクトマネジメントの経験が求められる機会が増えてきます。専門スキルに加えてリーダーとしてチームやプロジェクトを率いていく意欲や会社への貢献度が判断材料になってくる傾向があります。プレーヤーとマネジャーの両方の経験を活かして会社にどのように貢献できるかをアピールすることが大切です。

年代別の転職活動のポイントを詳しく見る

<まとめ>30代後半の転職

・34歳以下と同様に「営業系」が最も高い割合を占め、前年からのアップ率も最大
・30代前半までと比べて「企画・管理系」の割合が高い
・プレーヤー、マネジャー両方の経験を活かして会社に貢献できることをアピール

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40代以上(40歳以上)の転職

2021年、40歳以上で転職に成功した人のデータをもとに傾向と対策を考えましょう。

40代以上(40歳以上)の転職/グラフ 40代以上(40歳以上)の転職/グラフ

40歳以上で転職した人の職種

40歳以上では、「企画・管理系」の割合が25.0%で前年より5.9ptアップし、最も多くなりました。2番目に多いのは「技術系(IT・通信)」の15.1%ですが、前年よりマイナス13.0ptの大幅ダウンとなりました。これはほかの年代と比較しても最大の低下率になっています。一方、「技術系(IT・通信)」以外のすべての職種の割合が上がりました。

40歳以上の転職は会社にインパクトを与えられることが重要

40歳以上になると、長年の経験やスキルを活かして会社によいインパクトを与えることを期待されます。個人の専門スキルだけではなく、チームやプロジェクト単位で成果を上げた経験や、人材育成経験が求められるようになります。役職経験のあり・なしにかかわらず、マネジメント経験が重要視されるでしょう。人を動かして成果を上げた具体的な経験をもとに、会社にどんな貢献ができるか、どんなインパクトを与えられるかをアピールしましょう。

年代別の転職活動のポイントを詳しく見る

<まとめ>40代以上の転職

・転職した人の割合が最も多い「企画・管理系」が前年から5.9ptアップ
・「技術系(IT・通信)」の割合が前年より大幅ダウン
・組織やプロジェクト単位で人を動かしたマネジメントの経験が重要視される

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編集後記

今回調査対象の2021年は新型コロナの感染拡大から2年目を迎えた時期でした。求人件数が落ち込んでいた転職市場にも少し変化がありました。今回の調査の結果、転職に成功した人の平均年齢は31.7歳で2020年よりもやや下がりましたが、調査を開始した2008年以来の上昇傾向は維持されています。「20代後半」の層の転職成功者の割合が増加し、コロナ禍で即戦力採用が主軸だった企業がポテンシャル採用を再開した兆しとも考えられます。

職種別を見ると、全年代において転職成功者の「営業系」の割合が増え、「技術系(IT・通信)」の割合が減少しています。2020年はテレワークやオンライン会議などIT技術の導入に各社が力を入れていたため、IT人材の動きが活発になっていましたが、コロナ禍2年目の今回調査では、企業の採用活動の再開とともにIT関連職だけではなく、ほぼすべての業界や職種の求人が増加傾向へ変化しました。このことも、転職成功者の職種割合に変化が見られた要因の一つと考えられます。

2008年以降、転職という選択肢はどんどん当たり前のものとなり、どんな年代の方でも多様な職業を選べる可能性が広がりました。転職に何歳までという限界年齢はありません。今回ご紹介した年代別の転職成功ポイントや各種データを今後のキャリア形成の参考にしてください。

調査概要

【対象者】2008年1月~2021年12月の間に、dodaエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソン
【有効回答数】約28万件
※データのご利用について:出所が「転職サービスdoda」であること、本ページのタイトルを明記し、本ページへのリンクを掲載のうえで、利用してください

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