転職すべきか迷ったらどうすればいい?もやもやの対処法についてキャリアのプロに聞いてみた
面談経験が豊富なキャリアのプロ
監修者:田村 春仁(たむら・はるひと)
dodaキャリアアドバイザー
「転職すべきか。それともしないほうがいいのか」このようなお悩みを抱えていませんか?
この記事では、転職に踏みきれずに悩んでいる方々へのカウンセリング経験が豊富なdodaキャリアアドバイザー田村 春仁のお話をもとに、「転職すべきかどうか」の判断軸を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
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転職タイプ診断を受ける転職すべきか悩んだらどうすればいい?
「今の仕事に不満があるものの、転職するのはなんとなく不安」「我慢できるくらいの不満だから、転職せずに今のままでもいいのかな…」というように、転職すべきかどうか悩む方は多くいます。
もし、あなたの頭の中にもそのような“もやもや”した気持ちがあるなら、少しでもスッキリさせたいですよね。そのためには、悩みの原因を知ることが大切です。まずは一緒に転職への悩みや迷いを整理することから始めてみましょう。
キャリアアドバイザー
田村
対面でキャリアアドバイザーなどのプロに相談する場合、転職の方向性などについてしっかり考えをまとめてからではないといけないと思っている人が多いのですが、考えをまとめる前に相談して大丈夫ですよ。私の経験上、転職の意思があって面談に来られる方も、その約6割は『実はまだ転職するかしないか迷っている』という状況で来られている印象です。
転職すべきか悩んでいる原因・よくあるケースは?
では、さっそく。「転職すべきか」という悩みの原因を知るために、よくある悩みを見ていきましょう。あなたが抱える転職に対する悩みや迷いの原因に、近いものがあるかチェックしてみてください。キャリアアドバイザーからのアドバイスもありますので、そちらも参考にしてください。
ケース1:自分のスキルや経験に自信がない
今まである一部の職種や業界しか経験していないためや、自分のスキルや経験に自信がないなどで、「このスキルは他社や他業界では通用しないのではないか」と自信を持てなくなってしまうケースです。スキルはあっても経験年数が少なかったり、リーダーやマネジャーなどの役職についていなかったり、アピールポイントがないと思い込んでしまうケースもあります。
キャリアアドバイザー
田村
「何をしてきたか」を深掘りすることで、異業界でも通用するポータブルスキルや、今いる業界と構造が似た別の業界への意外な適性が見つかることもありますよ。
ケース2:転職して今の待遇を維持できるか不安
新しい職種や業界に挑戦したい意欲はあるけれど、「未経験の分野へキャリアチェンジをすると年収が下がる」というイメージがあり、転職への一歩を踏み出せないケースです。この悩みは、給与水準が高い業界に在籍している方が抱えやすい傾向があります。
キャリアアドバイザー
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実際には、異業種や異職種への転職で年収が上がる方も多くいらっしゃいます。dodaエージェントサービスを利用して転職に成功した方のデータでも、年収アップを果たした方の約6割が転職の前後で業種を変えていた、という調査結果が出ているんですよ。
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年収査定を試してみる(無料)ケース3:自分にはどんなキャリアの選択肢があるのか分からない
新しいキャリアの選択肢を考えるとき、「自分はやりたいことがない。自分の考えや希望がよく分からない」「将来についての考えがはっきりしない」と悩む方も多いようです。この悩みは、「新卒から1社しか経験していない方」や、「周囲に転職経験のある人がいない方」「安定的な業界や安定期フェーズに入った企業に勤めている方」が抱えやすい傾向があります。
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「やりたいこと」がないと感じる場合は、自分の「強み」からひもづけて活躍できそうな環境を探すというアプローチがおすすめです。そうすることで、「ここだったら今の仕事よりさらに活躍の場が広がりそう」という仕事が見つかることがあります。
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転職タイプ診断を受ける(無料)ケース4:妥協の転職になるのではといった懸念
4つ目は、「新しい環境に出るのは、リスクがあるのでは?」「結果的に良い転職先が見つからず、妥協することになるのでは?」といった懸念を感じて迷うケースです。この悩みは、「今の仕事に8割方満足しているが、少しの不満がある方」や「現状は順調でも、数年先に望まない役割(例:管理職昇進)が見えていて、今のうちに選択肢を考えたい方」が抱えやすい傾向があります。
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こういった悩みを抱える方は、今よりも良いところに転職したいという気持ちから誰もが知る有名企業や人気企業ばかりを受け、書類選考や面接で落ちてしまうことで「やはり自分には良い転職先がないのでは」と不安になることがあります。
いきなり第一志望を受けるのではなく、戦略的に第二志望群から受けて面接力を磨いたり、活動を通じて「実は今の会社が一番良かった」と気づいて残留を決めたりすることも含め、転職活動=「自己発見の機会」と捉えると有意義で納得感のある意思決定に繋がります。
転職すべきか”考えながらも一歩踏み出せない…もやもやを一緒に整理してみよう
転職すべきかの悩みのよくある原因を紹介してきましたが、いかがでしたか?あなたがなぜ転職すべきか悩んでいるかの原因が少し見えてきたでしょうか。
ここでさらに、“なんで転職したいと思っているのか”悩みを一緒に整理していきましょう。
ステップ1:“なぜ転職したいのか?”を書き出して解決したい順に並べ替える
“なぜ転職したいのか?”を頭の中だけで考えていると、その日の感情に流されて何が一番不満・変えたいのかがはっきりしなくなってしまいます。まずは、紙やメモに書き出してみましょう。
次のAさんの例を参考にしてみてください。
例:転職すべきか悩んでいるAさんのメモ
- 営業職が向いていないかも
- 結婚するので年収を上げたい
- 残業が週に〇時間もあって体力的にきつい
- 転職はしたいけど、転職先がイメージできない ………
このように、“なぜ転職したいのか?”をとにかく思いつくものから書いてリストアップしましょう。書き出す場所は紙、スマホ、PCのメモなど何でもOKです。
“なぜ転職したいのか?”の「見える化」が終わったら、何を優先して解決したいのか、何が一番嫌なのか下記のように順位をつけましょう。
優先順位は…
- 結婚するので年収を上げたい
- 営業職が向いていないかも
- 残業が週に〇時間もあって体力的にきつい
- 転職はしたいけど、転職先がイメージできない。
ステップ2:ステップ1で出てきた項目の原因を深く掘り下げてみる
優先順位をつけたら、表面的な理由で止まるのではなく、背景にある具体的な原因を考えてみましょう。
例えば、Aさんの場合、次のように掘り下げることができます。
結婚するので年収を上げたい
- 今の仕事だと次に役職に就いたとしてもそんなに年収が上がらない
- ネットで調べたらほかの会社はもっと年収水準が高そう
- そもそも今の会社の給与水準が低いことが原因?自分ではどうしようもできない
「年収が上がらない」ことの原因は状況によってさまざま。
ほかにも会社ではなくその業界の給与水準が低いこと、会社の年功序列制度で昇級が遅い、実力主義で成果が出せていないといった構造的な原因や、自分自身に原因があるケースも考えられます。
ほかにも「営業職が向いていないかも」の背景には“そもそも人とコミュニケーションを取ることが苦手”“予算を追うことがプレッシャーで嫌だ”“人と話すのは好きだけど扱っている商材自体に愛着が持てない”などこちらも自分自身に原因があるケースや、働いている環境が原因になるケースなどじっくり考えてみるとさまざまな原因が見えてきます。
ステップ3:根本原因を知った上で自分はどうしたいのか?を考えてみる
“なぜ転職したいのか?”をじっくり考え、背景にある具体的な根本原因まで掘り下げてみたら、最後にそれを解消するために自分は何をしたいのか、将来・未来のことを整理してみましょう。
例えば、Aさんの場合、次のように整理することができます。
年収が上がらない原因は、そもそも業界全体の給与水準が低いから。
- 年収を上げるために、給与水準が高い別業種への転職を視野に入れてみる
“なぜ転職したいのか?”についてじっくり、さまざまな視点から整理したため、その事実を受けて自分はどうしたいのか?が考えやすくなったと思います。今転職すべきか?の判断軸については次の章で解説します。
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ここで一つアドバイスです。将来自分がどうしたいのかを考える際は、「数値化・具体化」して自分の物差しを作ってみましょう。例えば、将来的に年収を上げたいという希望があるなら、「子どもが生まれるから最低でも今よりは月△△万円給与を上げたい=年収は●●●万円欲しい」というように、条件を明確にしておきましょう。そういった明確な“軸”があれば求人情報探しもスムーズに進められます。
感情的な判断ではなく、客観的な視点を持って転職活動に臨むにあたり、私たち転職エージェントに相談してみることも一つの手です。
転職エージェントは相談だけでも利用可!事前準備とメリットを紹介
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転職すべきかどうか、どう判断すればいい?
ここまでのところで、「自分は転職すべきなのか」という思いに対して整理できたのではないでしょうか。続いて、その整理した内容をもとに「転職すべきかどうか」の判断を行っていきましょう。次の判断基準を参考にしてみてください。
「転職すべきかどうか」の判断基準は悩みが今の会社で解決するのかどうか
あなたが前章で書き出した不安や不満、悩みに対し、「これは今の会社にとどまって改善する可能性があるか?」を冷静に考えてみましょう。
もし今の会社でも改善する余地があるなら、まずはとどまるという選択肢があります。逆に、今の会社にとどまっても解決しそうにないのであれば、「転職へ舵を切るべき」という判断ができるでしょう。このように、今いる場所で悩みが解決するかどうかは、転職すべきかどうかの明確な判断基準になります。
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今の仕事について具体的な不満がある方や、転職の必要性に迫られている方は、この基準でスッキリと判断できるでしょう。ただ、『やりたいことが分からない』などの不安が漠然としている方は、この判断基準ではフィットしないかもしれません。その場合は、次に紹介するような第三者への「相談」を試してみてください!
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転職タイプ診断を受ける転職すべきかは自分一人で判断しないほうがいい?
もし、あなたの転職やキャリアについての不安が漠然としているなら、「転職すべきか」を一人で判断するのは難しいため、第三者への相談が重要になります。
相談相手はプロのキャリアアドバイザーのほか、現職との利害関係のない友人や同僚などを選ぶと客観的なアドバイスがもらいやすいです。逆に会社の上司への相談は『辞める気がある』と捉えられるリスクがあるため、初期段階では避けるのが賢明です。
なぜ自分一人で判断せず、第三者の客観的なアドバイスを踏まえて転職すべきかを判断するほうがよいのか、その理由について解説します。
「転職理由」は分かっても「転職軸」が見えにくいから
「なぜ辞めたいか」という転職理由は現在の話なので一人でも考えられます。しかし、「その上で将来、何を大切にしたいか」という転職軸は、これからの未来についての話なので一人で考えると視野が狭くなりがちです。誰かと対話して「何がやりたいのか」「それによって活躍する機会はどこにあるか」と思考を深めていくと、「実はこういうことがやりたかったんだ」という潜在的な選択肢に気づけます。
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転職軸を考えるには、自身がやりたいことに加え、強みの把握も欠かせません。『転職市場からどう評価されるか』という客観的な目線があるからこそ、引き出せる強みもあるでしょう。その意味でも、キャリアアドバイザーなどのキャリアのプロに相談することで、転職軸が見つかることがあるのです。
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自分の「強み」や「市場価値」は自分では見えていないから
自分では「自信がない」「器用貧乏だ」などと思っていても、客観的に見ると「ほかの業界職種でも通用するスキル(ポータブルスキル)」を持っていることが多々あります。自分の可能性に蓋をして、本来選べたはずの選択肢を狭めてしまわないためにも、友人や家族・キャリアアドバイザーなど仕事に関係ない第三者に相談してみましょう。
キャリアアドバイザー
田村
普段のキャリアカウンセリングでは、何をしてきたかを深掘りし、ほかの業界職種でも通用するポータブルスキルを一緒に見つけています。例えば、さまざまな部署を転々として『専門的なスキルがない』と悩む方は多いのですが、各部署を経験したことで関係者との調整力が磨かれている、など貴重なスキルをお持ちの場合がよくあるのです。
転職活動は自分のキャリアの可能性を探る活動
「転職すべきか」の判断をするにあたって、もう一つ、踏まえておきたいのが、転職活動を始めたからといって必ずしも転職する必要はないという点です。転職活動は転職とイコール関係ではありません。「転職活動=自分のキャリアの可能性を探る活動」なので、転職する・しないにかかわらず、転職市場における自身の現在地を把握しておくことがあなた自身のキャリアを考える上で大事なのです。
その理由について詳しく解説します。
「外」を見ることで「今」の価値に気づくことができる
転職活動をした結果、「今の会社のほうが良かった」と気づいて転職しない選択をするのも、前向きで価値ある成果です。
外の世界や他社の評価を知り、「自分は今の環境で恵まれていたんだ」「今の会社でまだやれることがある」と再確認できれば、以前のような“もやもや”がなくなり、自信を持って今の仕事に取り組めるようになるでしょう。
今の自分の選択に自信を持てるようになる
最も重要なのは、転職するにせよ今の会社にとどまるにせよ、「自分で決めた」という納得感です。流されるままにはたらくのではなく、「ほかを見たが、あえてここを選んだ」、あるいは「自分で選んで新しい環境に飛び込んだ」という主体的な意思決定をすることで、自身の選択に自信を持てるようになるのです。
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キャリアの主体的な意思決定は「キャリアオーナーシップ※」と呼ばれます。自ら選び、意思決定することで、その後の仕事への向き合い方や自信が大きく変わっていきます。
※キャリアオーナーシップとは、「『自らのキャリアはどうありたいか、如何に自己実現したいか』を意識し、納得のいくキャリアを築くための行動をとっていくこと」
転職活動を成功させるポイント
最後に、転職活動を成功させる具体的なポイントを3つ紹介します。「転職をする」と決めた方はもちろん、転職はしなくても「転職活動=自分のキャリアの可能性を探る活動」を有意義に行いたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
自分の希望を「数値化」してみる
今の仕事についての希望を数値化してみましょう。例えば、「残業が嫌だ」という不満がある場合は「残業は月に30時間までなら許容できる」「年収をアップさせたい」と目指すなら「最低でも500万円くらいにしたい」など具体的に数値にしてみます。
これにより、感情的な判断ではなく、数値という客観的な判断基準を持って転職活動が進められるようになるでしょう。
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例えば、『残業ゼロ』を希望して転職先を探すと、転職先の候補が大幅に減ってしまうケースがあります。このように数値化すると、転職先が現実的に想像しやすくなるのです。
転職活動は「3カ月間」などのように一定の期間を決めて集中的に取り組むのがよりよいでしょう。入社するかどうかは後で決めるとして、まずは「自分が評価されるポイントを知る」「選択肢を見る」と考え、集中して活動してみましょう。
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「完璧に準備ができてから応募しよう」と転職活動に踏みきれないケースもありますが、中途採用の求人は流動的で、タイミングが重要です。慎重になりすぎると、年齢や市場の変化によって選択肢が狭まってしまう可能性があります。その意味でも、期間を区切り、その間は本腰を入れて活動するほうが成功しやすいのです。
「内定を比較検討」できる状態をつくる
1社ごとの合否に一喜一憂して精神的に追い詰められないよう、戦略的に複数の会社の選考を進めましょう。内定のタイミングをそろえ、「行くか行かないか」ではなく「A社とB社と現職、どれが一番良いか」を選べる状態をつくります。こうすると「選ばされる」のではなく、結果的に自分が納得した形で転職先を「選ぶ」ことができます。
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中途採用は一般的に、内定から1週間程度で回答を求められます。そのため、「受かったから行かなければ」「この内定を逃したら次がないかもしれない」という心理状態になりがちです。冷静に比較検討をするためには、一度に複数の会社を受けていくつかの選択肢があるようにするのがよいでしょう。
まとめ
転職すべきか迷ったときの対処法について、解説してきました。
転職したい気持ちがあるけれど、“もやもや”とした迷いがある。そんなときはまず、その原因を深く掘り下げることが大切です。原因が整理できてきたら、その不満や悩みは「今の会社にとどまって改善する可能性があるか?」と考えてみましょう。
また、「転職活動=自分のキャリアの可能性を探る活動」です。転職する・しないにかかわらず、転職活動を行うと、今の自分の選択に自信が持てるようになるでしょう。
なお、転職すべきかどうかは、誰かと一緒に考えるとより悩みがクリアになり、自分の気持ちを整理しやすくなります。「相談するなら、考えがまとまってから…」と悩みを一人で抱え込みがちですが、dodaのキャリアアドバイザーなら、考えがまとまらない段階から気軽にご相談いただけます。
この機会にキャリア相談を利用してみてはいかがでしょうか。完全無料の「dodaエージェントサービス」に申し込むことでご利用いただけます。
転職の相談はキャリアアドバイザーに
電話&オンライン
で気軽に相談
悩みの原因が分からなくても、
転職すると決めていなくても、
キャリアアドバイザーが親身に相談に乗ります。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
【略歴】2019年にパーソルキャリア株式会社に入社。キャリアアドバイザーとして営業職、企画職、マーケティング職の方を幅広く支援した後、現在はハイキャリア、ミドルシニア、マーケティング職の方々を担当する部門で22人のメンバーをマネジメント。
「はたらく意義を見つける戦略的なキャリア支援」を重視しており、トレンドを踏まえた面接対策、キャリアの可能性を引き出す多角的な提案により、20代~50代の方まで200人以上の転職支援の実績あり。第3回Professional・Career・Adviser・Contest優勝。







