Q. 退職届が受理されなくても退職は可能でしょうか?
転職先が決まり、退職の意思を伝えるとともに退職届を提出しようと思います。しかし、今の職場はとても多忙で人手が足りないからか、退職届を受理してもらえるか不安です。受理されなくても退職はできますか?(31歳/女性)
A.原則として労働者には退職の自由が認められており、会社側の都合で退職届の受理を拒むことはできません。
まず退職届と退職願の違いを説明しておきましょう。通常、上司に提出するのは退職願であり「退職の意思表示」といえます。口頭で伝えるケースも多いですが、言った言わないなど後々問題になる場合があるため書面で伝える(退職願を提出する)ことが一般的です。
そして退職の意思表示(退職願)の後に、正式な手続きとして提出するのが退職届です。退職届が受理されない(拒否されている)場合でも退職は可能ですが、退職の手続き(※)が進まないため、書面で提出したことを証明する必要があります。提出したことの証明としては、配達記録付き内容証明郵便を用いるなどの方法があります。
法律上は前述の通りですが、退職届の運用については多くの会社が就業規則で定めているので、まずそこを確認してみましょう。社内ルールにのっとって手続きを進めることが円満退社につながります。
どうしても退職が認められない際の対応手段例
・退職に関する決裁者に対して、退職届を提出したことを証明する(配達記録付き内容証明郵便)
・労働基準監督署や労働相談センターへ相談する旨を人事に伝える
※転職先で提出を求められる離職票、雇用保険被保険者証(会社が保有している場合)、年金手帳(会社が保有している場合)、源泉徴収票などの必要書類が取得できないため、不都合が生じます。
- 3つのステップで、今の仕事の満足度・自分に合った仕事の探し方がわかる!
- 転職タイプ診断(無料)
- 内定後の迷いや円満退職もキャリアアドバイザーにご相談を
- エージェントサービスに申し込む(無料)
- あなたに合った年収はいくら?転職活動前に知っておこう
- 年収査定
この記事を監修したキャリアアドバイザー
加賀美 文久
米国CCE国家資格 キャリアコンサルタント
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
ベンチャー企業の人事リーダーを経て、2006年に現職に入社。dodaキャリアアドバイザーとしてバックオフィス部門、ハイキャリア部門の転職支援をしてきました。その後、管理職として同領域のマネジメントやプロジェクト推進に関わっています。
【メッセージ】
私自身、さまざまな立ち位置で「転職」と関わってきました。転職者の立場、採用する企業の立場、転職支援をする立場。その経験活かして、転職の疑問解決のお手伝いができればと思っています。