この記事で分かること
- 今のスキルで応募できる求人なのか分からないときの考え方
- 20代の転職で評価される3つのスキル
- スキルに自信がないときに取ってしまいがちな転職活動のNG行動と理想のキャリアを歩むためのコツ
20代で転職したい!でもスキルがないときはどうすればいい?
20代のキャリアカウンセリングでは、「未経験の仕事をやってみたいけれど、その仕事で活かせそうなスキルが思い当たらない」「現職からステップアップしたいけど、転職でアピールできる目立ったスキルがない」というお悩みがよく寄せられます。
しかし実際は、多くの場合すでに活かせるスキルを持っています。
スキルへの自信のなさを理由に転職をあきらめる人は多いですが、その必要はありません。まずは経験者採用シーンで評価される「スキル」がどういったものなのか把握しましょう。
スキルがないのではなく、見つけられていないだけ
自分にはアピールできるようなスキルがないと悩む人は多いですが、実際はお持ちのスキルをスキルとして自覚していないことが多いようです。
転職活動では「営業成績が社内で1位」など目立った実績が必要だと考えている人が多いですが、実は日々の業務で当たり前に行っている工夫の中に、アピールできるスキルは潜んでいます。
現職での経験を正しい方法で棚卸しすることで、必ずアピールできるスキルが見つかるでしょう。棚卸しとは、これまでの業務内容や実績から得られたスキルを書き出すことを指します。
求人票に書いてある経験・スキルは100%満たしていなくても大丈夫
求人票の募集要項に書かれている経験・スキルを満たしていないという理由で応募をあきらめてしまう方は多いですが、実は100%満たしていなくても選考を通過できることがあります。
また、募集要件にぴったり当てはまる実績やスキルを持っていなくても、過去の経験が応募職種に活かせると判断されれば、書類通過することもあります。例えば、営業が未経験でも、接客の仕事でお客さまの要望を見定めて提案したり、リピート顧客につなげたりしてきたような経験があればアピールにつながるケースが多いでしょう。
要件を満たしていなくてもアピールできるポイントがある場合は、職務経歴書など企業に提出する応募書類上に記載する方法のほか、転職エージェント経由で伝えてもらうことも可能です。
転職のプロが教える! 20代の選考で企業が見ているスキルとその棚卸し方法
「スキル」というと、現職で得た専門的なスキルや経験を指す「テクニカルスキル」をイメージする人が多いですが、実はそれだけではありません。一般的にスキルは、「テクニカルスキル」「ポータブルスキル」「ヒューマンスキル」の大きく三つに分けられます。
経験者の場合はテクニカルスキルも見られるケースが多いですが、20代の未経験者の場合は、ポータブルスキルやヒューマンスキルのウエイトが高くなり、自社の組織風土とマッチするか、一緒に働きたいと思える人材かどうかが主な判断基準になります。
それでは、各スキルについて一緒に見ていきましょう。
テクニカルスキル
テクニカルスキルとは、職種・業種ごとに求められる専門的な知識やスキル、または特定の職種での就業経験そのものを指します。例えば、「販売職における店長経験」や「金融や不動産など高単価の無形商材の提案営業」などです。専門的なツールやソフトウェアの使用経験や保有資格もテクニカルスキルとしてアピールできます。
ただし、求められているのは華やかな実績や突出したスキルではありません。テクニカルスキルを重視する場合、企業は入社早々に活躍してもらえるような即戦力人材を求めていることが多いといえます。これまでの経験を棚卸ししながら、「応募ポスト」「応募する求人」で活かせるスキルを探しましょう。
ポータブルスキル
ポータブルスキルとは職種や業種が変わっても活かせるスキルのことを指し、「ビジネススキル」などと呼ばれることもあります。例えば、「PCスキル」や「語学力」、「目標達成思考」や「マルチタスク能力」など、あらゆる企業で通用するものが該当します。
ポータブルスキルを見つける際は、日常的に行っている業務やその中での工夫を洗い出し、スキルとして表現しましょう。例えば、販売職として毎月のノルマを達成するためにさまざまな工夫を行っていたという経験から、目標達成意識が高いことをアピールできるでしょう。
ポイントとして、日ごろの業務の中からアピールできるスキルを見いだす際は、自分が主体的に取った工夫や行動に着目しましょう。ビジネスパーソンとして当たり前すぎる内容をアピールすると、採用担当者から不安視される可能性があるので注意が必要です。例えば、「無断遅刻や欠勤をしなかった」「顧客とのアポイント時間を守った」といった社会人の基本行動として期待されるような内容は、特別な評価にはつながりにくいでしょう。
ポータブルスキルについての詳細は以下の記事もご覧ください。
職務経歴書の活かせる知識・スキル欄の書き方【転職のプロ監修】
Point
他社での勤務経験自体がアピールポイントになることも
業務の進め方や社員同士の関わり方、組織体制などは、企業ごとに特色があります。企業によっては、異なる組織カルチャーの中で働いた経験自体を、現組織へ良い影響をもたらす可能性があるとして、評価することがあります。そもそも、このような組織への新しい風の吹き込みを期待して中途採用を行っているケースも珍しくありません。
今までの仕事の進め方や組織内のコミュニケーションで、組織的に大事にしていたことは何か、研修などを通して何が大切だと言われていたかを振り返りましょう。思い当たるものがあればそれがアピールポイントになるはずです。
ただし、まだ転職をしたことがない場合、他社との違いは気づきにくいでしょう。友人やキャリアアドバイザーとの対話の中で気づくこともあるので、これまでどのように働いてきたかを伝えてフィードバックしてもらいましょう。面接官との会話の中で見つかることもよくあります。
ヒューマンスキル
ヒューマンスキルとは、人柄や仕事に対する姿勢のことを指します。例えば、「新たな環境でも物怖じせず、主体的にコミュニケーションを取る姿勢」や、「協調性がある」「責任感が強い」といったことです。
20代で、特に未経験採用の場合、受け入れ先の企業としては入社後にテクニカルスキルを身につけることを想定しているケースが多いでしょう。それよりも応募ポジションの業務特性やチーム、会社の雰囲気と合う人柄かどうかが重要視される傾向にあります。これまで自分の仕事を通じて、上司や同僚、取引先のお客さまから褒められたり喜ばれたりした経験を思い返し、それを実現するために必要だった能力・スキルを一言で表現してみましょう。
Point
希望する業界・職種に必要なスキル、しっかりと理解できている?
そもそも、自分が希望する業界・職種において、どのようなスキルが求められているかを適切に理解できていなければ、的確なアピールにはなりません。
もし、希望業界・職種について詳しく調べたことがなければ、棚卸しの前に業界研究や職種の理解から始めてみましょう。
方法としては、該当する求人の仕事内容をいくつか読むだけでも十分意味があります。そのほかキャリアアドバイザーに聞いてみたり、企業の新卒採用向けのWebサイトや資料を読んだりするのもおすすめです。
一人でスキルを棚卸しするのは大変? 転職活動時におすすめの相談方法や診断ツール
ここまで、採用企業が評価している三つのスキルと棚卸し方法について解説しました。しかし思い起こしたスキルが、ビジネスパーソンとしての自分の特長を適切に表現したものなのか、応募ポストでアピール材料となるのか、といった判断を自分でするのは難しいと思う人もいるでしょう。
客観的に見た自分の強みは何なのか知りたい場合は、dodaが提供しているエージェントサービスや自己分析のための診断ツールの利用を検討してみましょう。
【記事を読みたい方はこちら】転職時の自己分析のやり方(ツール・チェックリストつき)
転職のプロにスキルの棚卸し方について情報収集をしてみよう(エージェントサービスに登録する)
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スキルがないと悩む20代が「理想のキャリアを歩むため」の三つのコツ
「スキルがない」と悩んでいると、なかなか転職活動に踏み切れなかったり、逆に誤った方法で転職活動を進めてしまったりすることがあります。ここでは、スキルの棚卸しと並行して理解しておきたい、理想のキャリアを歩むための転職活動のコツをご紹介します。
現状へのモヤモヤをそのままにしない
「このままでいいのかな」と現状に不安や不満を感じたときに、何も行動せずにモヤモヤを放置すると、ビジネスパーソンとしての成長がペースダウンする恐れがあります。
転職をしようか悩むきっかけがあったのであれば、現職に残るべきかを見極めるためにも、転職活動を始めるのがおすすめです。最終的に転職するかは別として、転職活動を通してこれまでのキャリアと今後のキャリアを考えることで、自分の決断に対して納得感を持って働けるようになるでしょう。
やみくもな資格取得は避ける
転職活動で武器になるようなスキルが特にないために、まず資格を取ろうと考える人は多いようです。転職を考えているとネット記事やSNSで資格取得の広告や投稿が目について『先に資格の勉強をしたほうがよいのだろうか』と悩む人もいるでしょう。
しかし、実際の転職活動シーンではただ資格を持っていることよりも、実務経験が重視されます。資格取得に向けて時間を費やす前に、希望の業界・職種で求められているスキルに近しい経験や活かせそうな経験がないかを整理してみましょう。
もちろん、求められているスキルを考えた結果、必要な資格であれば、取得に向けて努力しましょう。取得はまだでも、実際に取得・合格に向けた勉強をしていれば、学習意欲や目標達成意欲を示すアピール材料になります。
転職の軸が固まっていない状態での求人応募は避ける
転職する目的(転職の軸)や、自分のアピールポイントが分かっていない状態で、気になった求人に手当たり次第応募しても、転職活動は難しくなります。
志望動機やアピールポイントがきちんと整理できていなければ選考を通過できない可能性が高いです。万が一、内定をもらえた場合も、転職の軸が固まっていないと、納得感を持って決断できません。転職で実現したかったことをかなえられない転職先の内定を受け入れてしまったり、本来は希望がかなう転職だったとしても辞退してしまったりする恐れがあります。
まずは自己分析を行い、転職の軸を固めることを優先させましょう。
転職の軸とは? こだわり条件を整理して優先順位をつけよう
スキルの言語化がうまくできないときは…20代に選ばれている転職サービスdodaがおすすめ
経験してきたことの棚卸しやスキルの言語化は、自分一人で進めていると行き詰まってしまうことが多いようです。特に20代で転職経験が少ないと、自分のスキルが社外でどのように評価されるのかを客観視するのは難しいでしょう。企業から見ると評価に値する経験やスキルでも、自分では「できて当たり前のこと」として過小評価してしまうケースも少なくありません。
より効率的に、納得いく形でスキルを言語化したい人は、転職エージェントへの相談がおすすめです。たくさんの転職希望者の方々の相談に乗り、企業側のニーズも理解しているので、豊富なデータに基づいた客観的な視点のアドバイスを受けられるでしょう。
転職エージェントの利用をおすすめする理由
- 客観的な視点から、自分の市場価値やスキル、アピールポイントを知ることができる
- 転職活動で分からないことや不安なことを相談できる
- 応募したい求人で求められているスキルを知ることができる
- 一貫性を持ったキャリア形成ができる
- 職種や業界に縛られすぎず、転職軸に沿った求人の紹介を受けられる
特に20代の方にはdodaエージェントサービスがおすすめ。アピールできるスキルを見つけるサポートをするだけでなく、書類作成におけるアドバイスや添削、面接対策まで、転職活動の各ステップを包括的にサポートします。
カウンセリングを行うのは、20代の転職サポート経験が豊富なキャリアアドバイザーばかり。カウンセリングやキャリアサポートについてのスキルも高いので、安心してご相談ください。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】 大学卒業後、新卒としてファッション業界へ入り、販売職として勤務。その後、パーソルキャリア株式会社へ入社。販売・サービス業の方、営業職の方、事務職の方など、幅広く顧客を担当し、これまでに数百人の支援実績を持つ。スキルや経験だけでなく、一人ひとりの価値観や志向性を踏まえた転職活動のサポートを心掛けている。
【メッセージ】 転職の正解は転職活動をする方々の数だけ存在すると思っております。キャリアアドバイザーとしてのみならず、転職経験者としてもサポートがしたいと考えておりますので、ぜひ、お気軽にご連絡くださいませ。
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