転職成功者の平均年齢調査【最新版】 転職するなら何歳まで? 年代別の転職活動のポイントは?
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公開日:2024/3/4
dodaエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソンの平均年齢を職種や男女別に調査しました。ビジネスパーソンは転職を何歳のときにしているのか、20代前半、20代後半、30代前半、30代後半、40代以上など、年代別に転職傾向に違いはあるのか。
こうした転職と年齢にまつわる疑問を、職種ごとの傾向や年代別の転職アドバイスと併せてご紹介します。
ザックリまとめると
- 2023年に転職に成功した人の平均年齢は32.4歳で、男女別では男性33.3歳、女性30.8歳
- 転職成功者の年代別割合では前回同様「20代後半」が最も高く、それに「30代前半」が続く
- 転職するなら何歳までという限界はないが、年代別の対策を意識しよう
2023年に転職に成功した人の平均年齢は32.4歳
全体 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
2023年 | 32.4歳 | 33.3歳 | 30.8歳 |
2022年 | 32.2歳 | 33.0歳 | 30.5歳 |
2023年に転職に成功した人の平均年齢は32.4歳でした。男女別に見ると、男性が33.3歳、女性が30.8歳でした。また、2022年から全体では0.2歳、男女別ではともに0.3歳、平均年齢はやや上昇しました。
転職成功者の年代別割合は?
転職に成功した人の年代別割合を2022年と比較したところ「20代後半」が最も高く、それに「30代前半」が続くという結果は変わりませんでした。
年代別に占める割合の上昇幅が最も大きかったのは「20代前半」で9.2%から10.7%に1.5ptアップ、それに「40代以上」が13.9%から14.9%に1.0ptアップで続きます。また、「30代前半」は23.6%から23.9%へと0.3ptアップしました。
一方、「20代後半」は前年40.6%から37.9%に2.7ptダウンし、「30代後半」は12.8%から12.7%へ0.1ptダウンとなりました。
なお、転職成功者数はすべての年代で増加しています。全体では前年から124.2%アップしており、特に「20代前半」は144.9%と最も増加率が大きく、それに「40代以上」が133.0%で続きました。
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転職成功者の年代別割合【職種区分別】
転職成功者の年代別割合を12の職種区分別に見たところ、すべての職種で「20代後半」が最も高いことが分かりました。ただし、職種によって年代別の割合には差が見られました。
「建築/土木系エンジニア」の「20代前半」の割合は前回から2.8ptアップ
「建築/土木系エンジニア」の年代別割合は「20代前半」が、前回の11.7%から14.5%へと2.8pt増加しました。建設業界では「2024年問題」※から、年齢を問わず人材確保が急務となっています。その中でさらに、新卒採用に苦戦する企業が第二新卒・若手人材の獲得に積極的に乗り出していることが影響しているのではないかと思われます。
なお、12の職種区分のうち、「20代」の転職成功者の割合が50%を超えたのは「販売/サービス系」「建築/土木系エンジニア」「営業系」「IT/通信系エンジニア」の4職種でした。
※月45時間・年360時間の時間外労働の上限規制が2024年4月1日から復旧・復興の事業を除くすべての建設事業に適用される
「金融系専門職」の「40代以上」の割合は前回から9.5ptアップ
「金融系専門職」の年代別割合は「40代以上」が前回の18.7%から28.2%へと9.5pt増加しました。近年、新NISAの開始などを背景に即戦力となる金融系専門職の採用ニーズが高まっています。しかし、金融系専門職の育成には一般的に時間がかかるといわれています。40代以上の方はこれまでの経験が即戦力として評価され、割合が増えたことにつながったのかもしれません。
なお、12の職種区分のうち、「40代以上」の転職成功者の割合が25%を超えたのは「コンサルタント/不動産専門職」「企画/管理系」「金融系専門職」の3職種でした。
「転職するなら何歳まで?」転職は何歳からでも可能です。年代別の対策を意識しましょう
転職について考えたり、転職活動を実際に始めたりする中で「転職するなら何歳まで?」と不安に思ったことのある方は多いのではないでしょうか。結論から言えば、転職に「できるのは何歳まで」という年齢の制限はありません。
今回の調査では転職成功者の平均年齢は、前年と比べて全体で0.2歳、男女別では0.3歳アップという結果になりました。また、「40代以上」で転職に成功した人の割合は前回の13.9%から14.9%へと1.0pt上昇しています。このようにキャリアを重ねてから転職に成功している人が少しずつではあるものの増加していることがデータに表れています。
さらに、年代に応じて企業にアピールすると良いポイントを意識すれば、転職成功の可能性は高まるでしょう。「20代前半」「20代後半」「30代前半」「30代後半」「40代以上」の5つの年代別に、転職者に占める職種別割合データと転職アドバイスをご紹介します。何歳からでも理想の転職をするためにぜひ読んでみてください。
20代前半(24歳以下)の転職
2023年、24歳以下(18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳)で転職に成功した人の職種別割合データと年代に合わせた転職アドバイスをご紹介します。
20代前半(24歳以下)で転職に成功した人の職種
18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳の転職成功者で、一番高い割合を占めた職種は、前回と同様に「営業系」でした。ただし、その割合は前回から0.5ptダウンし25.0%です。2番目は「事務/アシスタント系」で、15.0%から16.5%へ1.5ptアップしました。これは20代前半では、12の職種分類の中で最大の上昇幅です。3番目は「IT/通信系エンジニア」で、15.3%から15.2%へと0.1ptダウンしました。
20代前半(24歳以下)の転職は“成長意欲や熱意”のアピールを
18歳、19歳、20歳、21歳、22歳、23歳、24歳の転職では、スキルよりも成長意欲や仕事への熱意といった社会人としてのポテンシャルが見られることが多いです。これまでの仕事への取り組み方や、大小を問わず業務で工夫したこと・改善のために取り組んだことをアピールしましょう。
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20代後半(25~29歳)の転職
2023年、20代後半(25歳、26歳、27歳、28歳、29歳)で転職に成功した人の職種別割合データと年代に合わせた転職アドバイスをご紹介します。
20代後半で転職に成功した人の職種
25歳、26歳、27歳、28歳、29歳の転職成功者で、一番高い割合を占めた職種は「営業系」で前回と同じでした。ただし、その割合は24.5%から24.4%へと0.1ptダウンしています。2番目は「企画/管理系」で、16.8%から15.8%へと1.0ptダウンしました。3番目は「IT/通信系エンジニア」で、14.2%から14.4%へ0.2ptアップしています。前回からの上昇幅が一番大きかったのは「販売/サービス系」で、3.8%から4.7%へ0.9ptアップしました。
20代後半の転職は“ポータブルスキル”を棚卸ししよう
25歳、26歳、27歳、28歳、29歳の転職では、業種や職種が変わっても通用する「ポータブルスキル(持ち運びができるスキル)」が評価のポイントとなりやすいです。ポータブルスキルの例としては課題設定力や計画立案力、コミュニケーション力などが挙げられます。職種の専門性、具体的な仕事の経験や実績と併せて、書類や面接でアピールしましょう。
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30代前半(30~34歳)の転職
2023年、30代前半(30歳、31歳、32歳、33歳、34歳)で転職に成功した人の職種別割合データと年代に合わせた転職アドバイスをご紹介します。
30代前半で転職に成功した人の職種
30歳、31歳、32歳、33歳、34歳の転職成功者で、一番高い割合を占めた職種は前回と同じく「営業系」でした。ただし、その割合は21.8%から21.2%へと0.6ptダウンしています。2番目は「企画/管理系」で、20.9%から21.0%へと0.1ptアップし、1番目との差は0.2ptの僅差になりました。3番目は「モノづくり系エンジニア」の14.3%で、前回の14.8%から0.5ptダウンしています。前回からの上昇幅が一番大きかったのは「販売/サービス系」で、3.7%から4.6%へ0.9ptアップしました。
30代前半の転職は“実務経験”を具体的に伝える
30歳、31歳、32歳、33歳、34歳の転職は、“実際に仕事でどんな経験をしてきたか”、すなわち実務経験を具体的に伝えることが重要です。30代前半は、一定の社会人経験を積んできたことで即戦力として期待される場面が増える年代。ポテンシャルやポータブルスキルだけでなく、職務に関する専門スキルやリーダー・マネジャー経験を転職活動でアピールし、それらを入社後どう活かせるかを論理的に説明しましょう。
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30代後半(35~39歳)の転職
2023年、30代後半(35歳、36歳、37歳、38歳、39歳)で転職に成功した人の職種別割合データと年代に合わせた転職アドバイスをご紹介します。
30代後半で転職に成功した人の職種
35歳、36歳、37歳、38歳、39歳の転職成功者で、一番高い割合を占めた職種は前回同様「企画/管理系」でした。その割合は24.5%から23.5%へと1.0ptダウンしています。一方、2番目の「営業系」の割合は、17.7%から18.7%へと1.0ptアップしました。3番目は「モノづくり系エンジニア」で、前回の14.9%から14.1%へと0.8ptダウンしました。最も前回からの上昇幅が大きかったのは「事務/アシスタント系」で、6.4%から7.9%へ1.5ptアップしています。
30代後半の転職は“リーダーシップ”がキーワード
35歳、36歳、37歳、38歳、39歳の転職では、チームやビジネスを主導する存在として“リーダーシップ”が求められる傾向にあります。チームマネジメントやプロジェクトマネジメントに携わった経験があれば、どのようにして入社後に企業の成長に活かせるのかを説明できるように準備しておきましょう。経験やスキルだけでなく、マネジメントや企業に貢献することへの意欲を示すこともプラスの評価につながる可能性があります。
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40代以上(40歳以上)の転職
2023年、40歳以上で転職に成功した人の職種別割合データと年代に合わせた転職アドバイスをご紹介します。
40代以上(40歳以上)で転職に成功した人の職種
40歳以上の転職成功者で、一番高い割合を占めたのは前回と同じ「企画/管理系」でした。その割合は27.4%から26.9%へと0.5ptダウンしています。2番目は「モノづくり系エンジニア」で14.3%と、前回と順位・割合ともに同じです。3番目は「営業系」で13.1%から13.7%へと0.6pt増加しました。上昇幅が最も大きかったのは「販売/サービス系」で、5.5%から6.5%へと1.0ptアップしています。
40代以上の転職は“組織への貢献”が期待される
40歳以上の転職では、これまでの経験やスキルを活かして、チームや部署、さらには企業全体の成長にまで貢献することが期待されます。業務フローの最適化により〇人/月分の業務削減をした。部下やチームメンバーのマネジメント・育成を通じて部署全体の売り上げに〇%貢献した。といった経験があれば、ぜひともアピールしたいところです。さらに自分はどのような意図を持っていたのかまで具体的に語れると評価される可能性は高まるでしょう。
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doda編集長解説
今回の「転職成功者の平均年齢調査」の結果を前回と比較すると、全体の平均年齢は32.2歳から32.4歳へやや上昇しており、男女別でもその傾向は変わりません。また、どの年代でも転職に成功した人の数は増えており、中でも「20代前半」と「40代以上(」の増加が目立ちました。
働き方改革や、コロナ下におけるリモートワーク・テレワークの普及など、急速に働く環境の変化が進む中で、20代、30代、40代以上などの各年代は転職をどう捉えているのでしょうか。
dodaが2021年に実施した「転職に関する意識調査」(※1)では、「20代(20~29歳)」、「30代(30~39歳)」の6割以上、「40代(40~49歳)」「50代(50~59歳)」「60代(60~65歳)」の5割近くが転職に対してポジティブ・あるいはどちらかというとポジティブなイメージを抱いていることが分かりました。
2023年の新社会人のdoda登録者数は過去最多を更新(※2)しています。一方、2025年4月から「65歳までの雇用確保」が義務づけられることで、より長く働く可能性が広がりました。こうした点が、年齢を問わず転職やキャリアの捉え方の変化に影響しているのではないでしょうか。
転職が身近になることは、キャリア形成を自分ごととしてじっくり考えることにつながります。転職を検討している方はもちろん、今後のご自身のキャリアに悩んでいる方もぜひ、今回の調査を参考に、数年後どんな仕事をしていたいのか、現在抱くキャリアの悩みをどうすれば解決できるのか、考えてみてください。
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doda編集長 加々美 祐介(かがみ・ゆうすけ)
2005年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。人材紹介事業、転職メディア事業で法人営業、およびマネジメントを担い、一貫して企業の採用支援、個人の転職支援に従事。
2013年にはカルチャー変革の仕組みづくりと推進をミッションとした新規部署を立ち上げ、企業変革を成功に導くためのチェンジマネジメントを主導。2014年には人事部門も管掌し、人事制度企画や採用、異動・配置転換、組織・人材開発など、ビジョンの実現と経営戦略の実行に向けた、戦略人事全般を担う。2019年、新しいマッチングサービスを開発する新規事業開発部門を立ち上げ、本部長に。ダイレクトリクルーティング全般、そしてハイクラス転職サービス「iX」(現「doda X」)の事業・プロダクト開発を牽引。2021年には執行役員に。2023年4月、doda編集長、プロダクト&マーケティング事業本部 事業本部長に就任。
■調査概要
【対象者】 2023年1月~12月の間に、dodaエージェントサービスを利用して転職したビジネスパーソン
【有効回答数】 約5万件
※データのご利用について:出所が「転職サービスdoda」であること、本ページのタイトルを明記し、本ページへのリンクを掲載のうえで、利用してください
※記事中の割合データは、小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%にならない場合があります