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転職成功者のさまざまな体験談を紹介!わたしの転職エピソード

Vol.28

公開日:2019/2/18

人を喜ばせたい!理念を貫こうとして上司と衝突。

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人を喜ばせたい!理念を貫こうとして上司と衝突。

ボランチ 31歳/男性/はじめての転職

学生時代のアルバイトの接客経験から、人を喜ばせることに生きがいを感じている自分に気づき、サービス業を極めたいと、22歳でウエディングプランナーの職に就いたボランチさん。常にお客さまの満足を追求し、売り上げトップに上りつめました。しかし、31歳のときお客さま満足度第一だった企業理念が売り上げ至上主義に一変。上司との確執が生じ、部下も次々に退社していく中、本気で転職を決意。

ウエディング・プロデュース会社 ウエディングプランナー
コンサルティング会社 ディレクター
  • 30代
  • 男性
  • 既婚
  • はじめての転職
  • 社風が合わない
  • 仕事が面白くない
  • 方針に疑問
  • 成長・スキルアップ

ニューヨーカーさん

「人を喜ばせたい」一心でウエディングプランナーとして日々邁進!ついに売り上げトップに!

——女性の憧れの職業であるウエディングプランナーを選んだ理由は?

人とコミュニケーションするのが好き。人に喜んでもらうのも楽しくて、ウエディング業界に入ったんです。学生時代はずっと飲食店やサービス業でアルバイトをしていて、自分のちょっとした声掛けや気くばりで、もう一品オーダーが増えたり、何度もリピートしてくれたり、自分のオリジナルの接客スタイルで喜んでもらえるのが何より楽しかったし、手応えを感じていました。

——実際に、ウエディングプランナーに就かれてどうでしたか?

ウエディングプランナーとして働きだして、自分が入社前に想像していたとおり、予算や条件は同じでも提案しだいで売り上げや満足度が変わることを体感したんです。そのコツをつかんだら、売り上げも社内でトップになって支配人にもなれたし、たぶん同じエリアの競合と比較しても見劣りすることはなかったはずです。

——まさに、天職だったんですね。

そう思っています。ただ、トップを取ってから志向が徐々に変わってきたんです。ウエディング業界は、BtoCのビジネスなので、いくら売り上げトップといっても限界があるんです。「社会に対するインパクト」の業界的限界を感じた、というか…。そもそも「披露宴」はリピートするような商材ではないし、1組の披露宴の予算が何千万円もあるわけじゃない。1年に披露宴をするカップルの数と予算はある程度決まっていて、それを競合と取り合うという構造ですから。

——プランナーという仕事に、物足りなさを感じるように?

そうなんです。このままウエディング業界にいたら、自分はスケールアップできないと気づいてしまうと、焦りが生まれて…。それは単に「自分がいくら稼げるか、売上金額を大きくしたい」ということではありません。それなら、不動産とか単価の高い業界に行けばという話なので。自分だけの思いを言うと、「自分が関わった仕事によって、少しでも社会にインパクトを与えたい」ということなんです。それに気づいてからは仕事のかたわら、ビジネススクールでMBAの勉強をしてより強く感じることになりました。

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——転職のきっかけは?

31歳のとき、会社の方針変更が打ち出されたんです。それまで最優先だった「お客さま満足度」が極端な売り上げ追求主義に変わったんです。それで、役員たちも「とにかく売り上げが最優先だ! 現場の質は二の次」という体制になり、ベテランプランナーは営業に異動させられ、現場はアウトソーシングや若手だけで回す状況に…。

——そのときは、どう感じたのですか?

ぼくは、売り上げと利益を追求しながらも、現場の質を落とさないやり方を模索すべきだと考えていました。現場の質を落としたら目先の利益は出るかもしれないけど、長い目で見たら「あの式場は親身になってくれない」という悪いクチコミが流れて、結果的に売り上げのダメージになるんです。先に式を挙げた誰かの意見を参考にして決めるのが、披露宴です。クチコミが肝ですから、「あの式場はダメ」となったら、取り返しがつかないですよね。

——ボランチさんのように長期的にとらえる人はいなかったんですか?

ええ。ぼくは支配人という役職でしたが、管理職の中でこういう考え方をしていたのは自分だけでしたね。ほかの管理職たちは、役員の言うことを鵜呑みにするだけ。もちろん、売り上げも利益も大事に決まっています。でも披露宴の質を落としたら元も子もないですよね。

——社内では、一匹狼的な立場に?

ぼく自身、売り上げではトップを続けていたので発言力はあったんです。役員やほかの管理職たちから見たら、遠慮なくズケズケ意見するぼくのことが面白くなかったんでしょう。役員からすれば、ぼくは「会社の方針に一人で抵抗している」という構図だったんだと思いますね。

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——会社の経営方針の変更が転職のきっかけに?

直接的なきっかけは、自分が守ろうとしていた部下のメンバーが次々に辞めてしまったことですね。現場には、なんの疑問も持たない人もいましたけど、ぼくの部下のように「一生に一度の結婚式というシーンを新郎新婦のために演出する」という夢を持ってこの仕事に就いている人間もいます。質を落としてクレーム対応するのは彼らですから、ぼくが守らなければと思っていました。

ぼくとしては、現場が苦しむのが気の毒で、そのメンバーたちのために役員たちと闘っていたつもりだったんですけど、その彼らも辞めていって…。自分ももう潮時かなと。転職の数年前から考えていた「社会に仕事でインパクトを与える」という夢をかなえるなら、BtoCのブライダル業界ではなく、企業コンサル会社で経営を学びたい」と思っていたので、スイッチするいい機会かなという思いもあって、転職を決めました。

——転職を告げたときの役員の反応は?

転職を切り出したら、今までの意趣返しのように社内失業に陥ってしまったんです。指示や情報も自分をスーッと素通りして、役員から現場に伝えられるので、職場にいながら、仕事もなく、誰とも話さず、座敷牢のようで。役員から生意気と思われていたことや、売り上げトップだったことへの嫉妬心が一気に噴き出したことを感じました。出世戦争や売り上げ競争、いろいろありますけど「同僚からの嫉妬」にはかなり苦しみましたね…。

——退職されてから転職活動されたんですね。転職活動は順調に?

いいえ、転職活動のほうも、サービス業界からコンサル会社へというのは思った以上にハードルが高くて、内定がなかなかもらえなかったんです。コンサル会社というのは、経験者の即戦力を求めるものですよね。分かってはいたんですが…。

——では、なかなか決まらずに?

はい、社内失業のときも厳しいと思っていましたが、転職活動が難航していた時期はほんとにつらかったですね。誰とも話をしない日が続いて、コンビニの店員さんと話をするだけでもうれしくて…。もともと人と話すことや仕事が好きだったぼくは「どこでもいいから今すぐ働きたい。誰かのためになりたい」という欲求がどんどん湧いてきて。そのとき、「仕事で人に貢献できることが、最大の喜びだったんだ」ということを改めて思い知りました。

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——最終的に今の会社に決めた理由は?

担当のエージェントから、できたばかりのコンサル会社を紹介されたんです。それが今の会社です。ほかのコンサル会社と違って、「中途採用に経験者は求めない、むしろほかの業界で実績トップだったような人材が欲しい」という考えの会社で、自分がその条件にハマったんですね。

——ご自身が求めていた会社でしたか?

今の会社は、論理的で発想豊かな上司の方たちが多くて、積極的に自分の意見を表現する人を受け入れてくれるんです。「生意気な人、大歓迎」という活気あふれる職場なんですよ。

——大きな夢に近づいている実感はありますか?

自分が提案するコンサルティングを通じて、クライアントの会社がより良い会社になる。それが、「日本を活性化させる」という、ぼくの大きな夢につながっているのだと思うと、とてもやりがいを感じています。それに、BtoCの業界でサービス業をしていたことも、クライアントの理解につながることもあるんですよ。違う業界に転職したからこそ、新たな視点でクライアントを理解できることもあるんだな、と過去の経験にも感謝しています。

編集後記

転職活動をスタートしたときは、「社会にインパクトを与える」という夢のため、経営コンサルティングの仕事に就きたい、と考えていたボランチさん。しかし最終的に自分にとって大切なのは、業界や職種ではなく、「そこで働く人とその企業風土なんだ」ということに気づいたそうです。トライアルアンドエラーすることによってタイミングが生まれ、自分が求めていた仕事に巡り合うこともあるんですね。

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