Q. 転職回数が多いと転職に不利になる?
30代ですが、5回の転職経験があります。何回くらいまでが許容範囲なのでしょうか? (35歳/男性)
A.回数よりも在籍期間と転職理由が重要です。
転職回数について明確な許容範囲はありません。大事なのは、企業が納得できる転職理由をきちんと伝えることです。ただ、1社あたりの在籍期間が短い場合や、転職理由に一貫性がない場合は注意したほうがいいでしょう。直近の在籍期間が数カ月~1年未満での短期退職が続いていると、すぐに会社を辞めてしまうのではないか、何か問題を抱えているのではないか、と懸念されるのです。面接でも必ず転職理由を尋ねられますので、対策しておくことが重要です。
短期での退職には「人間関係がうまくいかなかった」「自分の担当したい業務ではなかった」「想定以上に忙しかった」などさまざまな理由がありますが、ただありのままに伝えるだけでは協調性に欠ける、嫌なことがあれば逃げてしまう、とネガティブに取られかねません。理由とともに、現在は心を改めて失敗を繰り返さないように努めている、といった改善していく意欲を伝えることが大切です。例えば、所属会社に非があったと考えている場合でも、自分の至らなかった点を分析、反省して、「前職(現職)への転職は〇〇という点で自分にも責任があり失敗でした」と先に認めるのです。そして、「その失敗があったからこそ、しっかりと考えて御社に応募している」と前向きなまとめ方で伝えましょう。
また、在籍期間にかかわらず、転職回数が多い場合は必ず面接で理由を尋ねられます。エンジニアが開発環境を変えていく、ゼネラリストが経験業界を増やしていく、など直接的に経験の豊富さが価値につながる転職もありますが、そういった例でなくても、一貫した目的を持って重ねた転職であればネガティブにはとられないケースが増えてきました。どういった人物を目指していて、どんなスキルが必要と考え転職し、そこで何を学んできたのか、そして結果として今の自分にどんな強みが備わったのかを伝えられるよう、あらかじめ自分の頭の中でストーリーを組み立てておきましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
加賀美 文久
米国CCE国家資格 キャリアコンサルタント
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
ベンチャー企業の人事リーダーを経て、2006年に現職に入社。dodaキャリアアドバイザーとしてバックオフィス部門、ハイキャリア部門の転職支援をしてきました。その後、管理職として同領域のマネジメントやプロジェクト推進に関わっています。
【メッセージ】
私自身、さまざまな立ち位置で「転職」と関わってきました。転職者の立場、採用する企業の立場、転職支援をする立場。その経験活かして、転職の疑問解決のお手伝いができればと思っています。