20代後半の転職は厳しいって本当?
成功させる5つのポイントをご紹介
監修者:田代 葵(たしろ・あおい)dodaキャリアアドバイザー
20代後半での転職は厳しいといううわさを聞きました…。 転職したいのですが、あきらめるしかないのでしょうか…?
20代後半だからといって、転職が難しくなることはありません! ご紹介する5つのポイントを意識して、転職を成功させましょう!
この記事で分かること
- 転職に年齢のデッドラインはない
- 20代後半の選考でもポテンシャルが重視されるが、その測り方が異なる
- 20代後半で未経験の転職をするときは、未経験者求人・経験者求人の両方探すのがおすすめ
- 20代後半の転職では、ライフイベントや価値観、スキルの活かし方を意識して複数の選択肢を視野に入れることが大切
20代後半の転職は厳しいと思われがちなのはなぜ?
今後のキャリアに不安を抱えて転職を意識し始めたものの、経験者採用も未経験者採用も両方難しそうというジレンマに悩んだ結果、そう感じてしまう人が多いからです。
dodaキャリアアドバイザーによると、20代後半の方からの相談内容は「もう第二新卒ではないこと」や「十分にアピールできるスキルがないこと」が多いそうです。
「第二新卒」は、大まかに社会人3年目までを指します。一定の社会人経験を積んでいる20代後半は、第二新卒向けの求人や未経験の仕事にはもう応募できないと認識してしまいがちです。
その一方で、即戦力としてアピールできるほどの実績や経験を自分が持ちあわせているか自信がないため、結果として、20代後半の転職は厳しいと感じてしまうのです。
実は転職成功者の平均年齢は32.4歳!
dodaの調査によると、2023年にdodaエージェントサービスを利用して転職した人の平均年齢は32.4歳でした。同調査の結果を年代別に集計したものは以下の通りです。
出典:doda 「転職成功者の平均年齢調査【最新版】」
割合に差はあるものの、それぞれの年代で一定数の転職成功者がいることが分かります。中でも20代後半は転職成功者に占める割合が最も大きくなっています。
転職は年齢によってできなくなることはありません。どの年代でも転職に成功していることが分かります。ただし、年代別にアピールポイントは異なるので、そこを意識して自分の年代に合った転職活動を進めていくことが大切でしょう。
年代別の転職活動の方法が気になる方は、以下のリンクから詳細を確認できます。
企業が20代後半の人材に求めるものは?
20代前半・第二新卒の選考基準は、ポテンシャルを重視することが多いです。20代後半の人材も同様にポテンシャル重視の選考ですが、その「測り方」が異なります。
▼企業が20代の人材に求めるもの
20代前半では、学生時代や就活時代のエピソード、基本的なビジネスマナーや仕事への熱意・意欲をもとに、成長のポテンシャルを見越して採用合否が判断されていました。しかし20代後半で重視されるのは「自社でどのように活躍してもらえそうか」のポテンシャルで、過去の経験をもとに判断します。
具体的には、どのようなスタンスで仕事をしてきたか、困難に直面したときにどのように対処してきたか、それらの経験で何を学びどのような変化があったのかといった過去の経験や、今後の成長意欲などから判断します。
また、将来的にその企業・組織を担っていく人材を意識した採用になるので、主体性やリーダーシップがあるかも見られる傾向にあります。
20代後半で「未経験職種・業種の転職」にチャレンジするのは可能?
20代後半で未経験職種・業界へ転職する方は多くいます。
20代後半になって、新卒で入社した会社で業務を一通り経験した結果、中長期的に働き続けるイメージが持てなくなったり、今の仕事を経験したからこそ、新たに興味がある分野が現れたりすることは少なくありません。
ただし、実際に未経験職種・業界への転職を検討する際には、「転職先で活躍できるか」「今後のキャリアプランが立てられるか」「年収が想定以上に下がることはないか」など不安を感じる点もあるようです。
未経験職種・業種の転職へのチャレンジは新たな可能性を秘めていますが、分からないからこそキャリアにまつわる不安も多いでしょう。また、過去の経験に対する評価が年収に加算される経験者枠での転職とは異なり、未経験での転職の場合、年収は現在より下がる可能性もあります。
少しでも不安を軽減し、納得のいく転職を実現するために、異職種・異業界転職をする際のコツをご紹介します。
20代後半で「未経験職種・業種の転職」にチャレンジする際のコツ
最終的に納得感を持って転職先を決めるためには、未経験者求人と並行して、今の経験を活かせる経験者求人にも応募することをおすすめします。
理由は、選考過程で「未経験者求人と経験者求人のそれぞれのメリット・デメリット」「働く上で自分が大切にしたいこと」への理解を深めることができるためです。
実は、選考を進める中で、「最終的に目指したい状態から考えると、今の仕事のほうが合っていた」「自分にとっては仕事内容よりも年収のほうが大切だった」などと気づくケースは珍しくありません。未経験者求人・経験者求人の選考を並行し、両者の条件を比較しながら進めることで、より自分の希望に沿った転職活動を行うことができます。
人生の転機でもある転職活動。せっかく時間を割いて行うのであれば、納得いく選択ができるように進めていきましょう。
一人で転職活動を進めるのが不安な場合は、転職エージェントへの相談もおすすめ。転職活動の進め方や自己分析のアドバイス、さまざまな求人紹介といった形で転職活動をサポートしています。キャリアアドバイザーに相談してみませんか?
未経験の転職ならではの
悩みや疑問を転職のプロに相談!
20代後半の転職を成功させる5つのポイント
20代後半での転職を成功に導くために意識したい5つのポイントを紹介します。各ポイントを押さえて、納得のいく転職を目指しましょう。
30歳目前だからといって焦らない
「30歳になる前に転職したほうが良い?」と相談に来る方は多いですが、企業側は30歳を特別視して採用活動をしているわけではありません。 もうすぐ30歳だからという理由で焦って転職を決めるのではなく、自分のキャリアやライフプランに転職が必要か、必要な場合、どのタイミングで転職するのがベターなのか見極めることが重要です。
ただし、未経験での転職を目指すのであれば、早めに転職活動をするのがおすすめです。なぜなら、新しい仕事でのキャリアを早く積むことができるためです。また、転職によって年収を下げたくないと考えるのであれば、年次が低い段階だと業界やポジションによる年収の差がつきにくいので、もし年収が下がるとしても、その減少幅を小さくできるでしょう。さらに、ライフイベントを経ると、年収・残業量・休日など、働く上で譲れない条件が増えるケースも多いです。自分のキャリアプランに加えてライフプランを念頭に置き、転職活動のタイミングを検討してみてください。
幅広い業界や職種を調べ、転職先の選択肢を広げる
転職活動を進める上で、当初想定していた以外の業界や職種を知ることはとても重要です。現職に残ることも含め、先入観を持たずに業界や職種を比較し、最適な会社を選ぶために欠かせないでしょう。
Web検索や転職エージェントを利用して、さまざまな業界・職種を調べ、理解しておきましょう。dodaでは、全100職種を解説した「doda職種図鑑」を用意しています。さまざまな職種を知るために、ぜひ活用ください。
自分に合う業界・職種を知りたい場合は、キャリアカウンセリングがおすすめです!
自分のライフイベントと価値観を考慮して転職条件を検討する
20代後半から30代にかけて、結婚や子育て、不動産購入など、ライフイベントを迎える人も多いのではないでしょうか。短期的な未来でもいいので、今後を見据えながら、どんな働き方をしていきたいか、どのような仕事をしたいかを一度振り返って整理するのに良い時期でしょう。新卒のころと比較し、社会人としての考えが固まってきたり、業務に慣れてきたりする今のタイミングだからこそ、転職条件や働き方についての考えを整理することでライフイベントを迎えたときにも安心して働くことができるはずです。
転職の条件は、やりたい仕事を主軸に考えなくてはいけないわけではありません。それが自分にとって重要なのであれば、年収や働き方などを軸にしてもOKです。
例えば、以下のように転職の条件を整理していくことができます。自分の価値観や理想の働き方を振り返る参考にしてみてください。
- やりたい仕事や理想の暮らしを想像し、その上で必要な条件・働き方を整理する
- 年収や働くポジションの目標も加味して考える
- 新卒就活の自己分析のように、過去に重要な判断をしたときに何を判断軸にしたかを思い出してみて、自分の大切にしている価値観を見つける
今までのスキルや経験値を転職先でどう活かせるか考える
今お持ちのテクニカルスキル、ポータブルスキル、ヒューマンスキルの3種類を転職先でどう活かせるか?を考えることも重要です。
転職エージェントで深堀りをしやすいのは、ポータブルスキルとヒューマンスキルです。ポータブルスキルとは、汎用性が高く、異なる業界や職種でも応用できるスキルを指しますが、「そもそもスキルといえるものはない」「これを他社で活かすことができるのか?」と悩む人は特に多いです。
しかし、キャリアアドバイザーは、「スキルは年齢を問わず、どんな人にもある」と言います。これまで取り組んできた業務を細かく洗い出し、転職先でも活かせることがないか分析してみましょう。
例えばマニュアルを作ってチーム内に展開したなど、どんなささいなことでも、何かを問題に感じ、その解決に向けて動いた経験はアピールポイントになります。
また、20代後半は将来のリーダーとして活躍が期待され始める年代でもあるため、組織・会社へ貢献した経験をアピールできるとさらに良いでしょう。
実績がどうしても見つからないなら現職で作ってから転職することももちろん可能ですが、その場合、自分の中で期限を決めて集中的に取り組むのがおすすめです。
求人情報から読み取れないことは応募して面接で確認する
一般的に、求人情報の仕事内容・応募要件は、できるだけ多くの人に応募してもらえるように、あえて幅を持たせて記載していることが多いものです。すべて当てはまることを想定していなかったり、具体的すぎないように記載していたりするケースもあるので、少しでも興味がある場合はまず応募してみて、面接で求人の詳細を確認してみましょう。
dodaエージェントサービスでキャリアアドバイザーから紹介された求人であれば、求人の応募要件に100% 当てはまらなくても応募して大丈夫です。キャリアアドバイザーは求人票だけでなく、過去の採用実績をもとに、企業が必要としている人材像を参考に求人を紹介しています。
面接ですべき質問の具体例としては、「入社後すぐに・将来的に担当することになる仕事内容」「同年代で管理職に就いている人の割合」「高い成果を挙げている社員に共通している特性」などが挙げられます。
待遇や育休・産休制度、時短勤務についてなど、直接聞きづらい質問は、エージェントサービス経由で確認することも可能です。
今すぐ転職を考えていなくても大丈夫
まずは必要な情報を集めよう
「20代後半で転職できるか不安…」という方はキャリアアドバイザーへの相談がおすすめ!
20代後半で「希望の転職ができるか不安」「この選択で良いのかが心配」という方は多いのではないでしょうか。不安を減らして納得感を持って進めていくには、転職エージェントを最大限活用しましょう。
dodaエージェントサービスでは、転職の検討・準備・選考中・内定後など、転職活動の各フェーズでさまざまなサポートを行います。具体的には、キャリアアドバイザーからは以下のような転職サポートを受けられます。あなたの悩みや不安が少しでも軽くなるよう、ぜひ利用してみてください。
dodaの転職エージェントのメリット
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1
あなたの可能性を
広げるサポート- 適性や希望に合った求人を探せる
- キャリアカウンセリングや応募書類添削、面接対策などのサポートを受けられる
- 強みやアピールポイントを見つけられる
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2
納得いく転職が
できるようサポート- 面接対策や働き方に関する情報など、直接企業に確認しづらい情報を収集できる
- 内定が出るタイミングを考慮して、選考スケジュールを調整できる
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3
あなたを一番理解しているパートナーとして転職活動をサポート
- LINEでもやり取り可能で気軽に相談しやすい
- 自分の悩みや選択に対して客観的なアドバイスがもらえる
転職を考え始めたら、話す内容がまとまっていなくても構わないので、まずはご相談ください!
希望条件なども細かいところまで遠慮せず伝えて大丈夫です。
すべての希望を満たす求人がない場合でも、一緒に優先順位を整理しながら、納得できる求人をご紹介します。
皆さまが納得できる、より良い転職活動をサポートします。ぜひ一緒に頑張りましょう!
- あなたに向いている働き方や
企業風土を知ることから始めよう! - キャリアタイプ診断を受ける(無料)
- 20代後半ならではの
悩みや疑問を転職のプロに相談! - エージェントサービスを利用する(無料)
この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】 2022年にパーソルキャリア株式会社に入社し、キャリアアドバイザーとして事務職、営業職、エンジニア職、製造職、医療専門職などさまざまな職種の方の転職を支援。2023年1月からは経理職の方を専門に担当。
【メッセージ】 内定をゴールとせず、その後のキャリアにつながる転職活動の進め方をご支援できたらと考えています。
【あわせてチェック】第二新卒転職はどう進めるのがおすすめ?始める時期や対策など
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