Q.最終学歴とは? 学歴が多い場合、履歴書には全部書くべき?
私は4年制大学卒業後に、ある特殊な単位を取得するために短大に編入し、その後専門学校に通いました。このように学歴が多い場合、自分の最終学歴は何卒扱いになるのか、すべての学歴を書くべきなのか、教えてください。(32歳/男性)
A. 最終学歴は「学歴の中で最も高い教育機関の卒業歴」です。学歴は高等学校以降をすべて記載しましょう。
最終学歴は、最も高い教育機関の卒業歴を記載するため、今回の場合は「大卒」になります。 直近で卒業した学歴ではないので、間違えないようにしましょう。 文部科学省など公的機関からの認定を得ていない学校、予備校、語学スクール等は学歴とみなされないので注意しましょう。
学歴の順番
最終学歴として優先される順番は以下のようになります。
1.大学院博士
2.大学院修士
3.大学
4.専門学校・高等専門学校・短期大学
5.高等学校
6.中学校
履歴書の学歴は時系列ですべて記載するのがベストです。一般的に転職の場合の学歴欄は、高等学校からの記載で問題ないでしょう。どうしても学歴欄が小さくて省略の必要がある場合は、大学の学歴を優先して記載し、短大と専門学校の学歴は備考欄などに記載しておくことをおすすめします。
【学歴を記載する際の注意点】
・学校名は省略せず正式名称で、大学は学部、学科、コース名まで記載しましょう。転職に活かせる場合は専攻の詳細まで記入するとアピールになります。
・入学・卒業を記載する際も「同上」や「〃」などで省略せず正式名称で書くのがマナーです。
・学歴、職歴ともに、年号の記載は和暦か西暦で統一してください。
転職の際は学歴よりも職歴を重視されがちですが、短大や専門学校で学んだ内容が直接スキルとして活かせる場合は、自己PR欄などに記載してアピールしても問題ありません。自分の魅力が最大限出せるようにうまく上手く履歴書上に収めましょう。
最終学歴の書き方で注意が必要なもの
最終学歴の記入にあたり、注意が必要なものがあります。次の2点を意識して記載しましょう。
大学院の場合は「卒業」ではなく「修了」と書く
最終学歴が大学院の場合、「修士課程修了」もしくは「博士課程修了」と書きます。在学中の方は「修了見込み」と記載します。修士課程、博士課程までもれなく記入するようにしましょう。
留学した場合は「学位」の有無を確認するのが重要
留学経験を学歴に書く際は「学位」を取得している必要があります。海外の大学を卒業、大学院を修了しているのであれば特に気にする必要はありません。交換留学などでも「学位」を取得していれば学歴として記載できます。
複数の大学を卒業した場合の決まりは特にない
複数の大学を卒業した場合、「最終学歴」としてどの大学名を使用するかは自由とされています。最終学歴のみ求められた場合は、状況に合わせて使い分けましょう。ただし、履歴書には卒業した大学すべてを記載するのが一般的です。
最終学歴に含まれないケース
学歴には最終学歴として記入できないケースがあります。次の3つのケースに該当する場合は注意が必要です。
中退した場合
履歴書の学歴欄に入学・中退した大学は記入すべきですが、中退した場合は最終学歴には含まれません。卒業した最も順番の高い学校が最終学歴となります。中退した理由も書けるのであれば簡潔に書いておきましょう。
中途退学ってどう書く?ネガティブに受け取られないための履歴書への書き方【例文あり】
語学スクール・予備校・職業訓練校の場合
一般的に、学歴として認められるのは「国公立」もしくは「学校法人として認められた私立学校」を卒業した場合という前提があります。そのため、学校法人ではない語学スクール・予備校・職業訓練校は学歴としては認められません。
ただし、履歴書に記入することはできます。仕事に関係あるものであれば学歴欄や自己PRの欄などに記載してもいいでしょう。
語学留学・短期留学の場合
学位を取得している場合は学歴に含まれますが、1年以下の短期留学や語学留学は学歴として認められないので注意しましょう。ただし、履歴書に書くことは問題ないので、志望先が英語力などを求めている場合は記載しておきましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
加藤 良介
【経歴】
住宅メーカーで営業を5年経験したのち、現職で15年以上人材サービスに携わっています。エリアは関東、関西、領域はIT、医療、販売・サービス等幅広く経験し、現在は管理職として、企業の採用支援・個人の転職支援双方に関わっています。
【メッセージ】
世の中の変化にともない、はたらくことへの、「迷い」「不安」が増し、「もやもや」が増えていると感じています。そんなもやもや解消のお手伝いができればと思っています。