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連載 現役の中途採用担当者が語る 覆面リアルトーク

第3回:応募者の○○%は書類選考で落ちる!? 採用担当者の目に映る応募書類

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中途採用担当者は、転職希望者の何を見て、どう評価し、採用の合否を決断しているのだろうか。その答えを探るべく、現役の中途採用担当者に顔と実名を伏せることを条件に本音で語ってもらう『覆面座談会』を実施しました。今回集まってもらったのは、業種も企業規模も異なる三人。彼らの“視点”を徹底的に学び、転職を成功させるコツを四回にわたってひも解きます。連載第3回は、「応募者の○○%は書類選考で落ちる!? 採用担当者の目に映る応募書類」をお届けします。

参加者のプロフィール

西田雄也(仮名)
34歳
アパレル
人事歴9年
西田雄也(仮名)の写真
木村智久(仮名)
33歳
システム開発
人事歴11年
木村智久(仮名)の写真
安藤真子(仮名)
31歳
化学系一般消費材メーカー
人事歴9年
安藤真子(仮名)の写真

書類選考で最初に確認する項目は?

DODA編集部(以下、編集部): 前回は「採用担当者が考える、求人情報の賢い探し方と読み解き方」というテーマで、採用する側の立場から、どうすれば自分に合った求人と出会いやすくなるかなどを語っていただきました。ここからは、選考の第一段階である書類選考で「中途採用担当者が最初に見る項目」からお話しいただければと思います。

木村: うちの会社が重視しているのは、まず「年収×年齢」の組み合わせを見て、自社の水準と比較することです。例えば、社会人8年目の応募者であれば、自社の新卒社員が30歳になったときの平均給与と比較して「どんな評価を同じ8年間で受けているか」を見ています。IT業界はプロジェクトにおいて、一人で担当している工程が狭いと年収は低めで、広いと年収も高い傾向があって、分かりやすく評価できるんです。この応募者が経験している工程の広さはこの範囲で、これぐらいの評価(年収)をこれぐらいの経験(年齢)で受けているのかと考えると、その方のスキルや、前職での活躍度合をイメージすることができます。

木村: あと離職中などキャリアの「ブランク」が目立つ人は、資格への挑戦や留学、家庭の事情など、ブランクの理由を確認しています。きっといろんな事情があってのことだとは思うのですが、特に理由がない場合、その人がキャリアに穴があくことをリスクと捉えていない可能性があります。もしリスクを払ってでもチャレンジしたい何かがあったのであれば補足情報を職務経歴書にもぜひ書いてほしいですね。それが前向きなエピソードなら良いPRにもなると思います。何も書かれていないと、長く一緒に働いていける人を探す身としては不安になりますね。

座談会の様子

安藤: うちも見ているのは、「年収×年齢」「転職回数」と「これまでの企業の在籍期間の長さ」です。「年収×年齢」は木村さんと同じ観点で、在籍期間の長さについては年齢にもよりますが、「3年の在籍」を一つの基準にしています。石の上にも3年とはよく言ったもので、1年目に苦しんで、2年目にようやく仕事に慣れて、3年目で成果を出すといった段階が特に若手の場合はあると思います。「3年の在籍」がないと絶対にダメというわけではないのですが、「仕事でなんらかの成果を出したことがあるか」「ある程度長く続けてくれる見込みがあるか」という観点で、最初のチェック項目には入れてあります。

編集部: 最近は、一貫した目的意識さえあれば転職を重ねても問題ないという考え方もあるように思いますが、そのあたりはどのようにお考えですか?

安藤: 確かにそのような風潮はあるかもしれません。けれどうちの会社は、自社を通過点にするような人を好みません。採用させていただいた以上は長く勤めてもらいたいので、最終キャリアとして自社を検討してくれているかどうかを見極めたいのです。

編集部: 西田さんはどのような点を最初に見られますか?

西田: お二人がおっしゃったこと以外でいうと、うちは英語力も最初に見ます。TOEICのスコアと、実務で英語を使っているかの両面で判断していますね。スコアだけで判断しているのではなく、あくまで前の会社の実務内容とセットで見ているという意味です。ありがちなのが、大学で勉強していてTOEICのスコアも700点以上あるんだけど、職場で英語をまったく使っていないパターンです。これだと困るので書類選考で英語力と実務経験の両面でスキルをチェックしています。また、経理や法務などの部門はそもそも専門知識がないと成り立たないことも多く、スキルや必要な経験として、大学で何をどの程度勉強されたかを気にすることもあります。
また、キャリアのブランクに関しては木村さんがおっしゃるように理由をちゃんと書いてもらえると採用担当としては安心ですね。

編集部: 離職中であれば、時期を選ばずすぐに入社できることが企業側のメリットだと思っている方も中にはいらっしゃると思いますが。

西田:それはどうでしょう。今後10年、20年と働いてもらう人を選考しているわけなので、よほど急なプロジェクトに参加してもらいたい場合でない限り、1〜2カ月入社時期がずれるのはさほど問題ではありません。

編集部: 経験や評価、スキル、最終キャリアとして自社を検討してくれるかどうかなど、最初に見る観点はさまざまなようですが、書類での大きな項目の一つである「社歴」に関してはいかがでしょうか?「こんな会社の出身者なら活躍しやすい」といった「合う会社」や逆に「合わない会社」はありますか?

座談会の様子

西田:うちは、総合商社と外資系消費財メーカーの出身者が合います。役員陣にそのあたりの出身者が多いので、社風や仕事に対する考え方が一致しやすいんですよ。それなりに企業規模が大きいのに、現場主義であったり、縦割りでないなどの「ベンチャー気質」を残している会社の出身者に、魅力を感じることが多いです。

安藤: 基本的に、出身企業のカルチャーや価値観が自社とマッチしていると、採用する側は魅力的に感じるのではないでしょうか。そこを意識してアピールされると、ぜひ会ってみたいと思うし、自社のことをよく分かってくれていると感じます。

編集部: 続いて書類選考で最終的に不合格と判断する理由について伺っていきます。まず、書類通過率は全体の何%ですか?

木村: うちは、だいたい40%です。

安藤: 職種によりますが、例えば営業職だと約80%ですかね。会社の基本スタンスは「直接ご本人に会って話をする」なので、なるべく書類だけで判断しないようにしています。営業職は特に人間力が問われる職種ですから、実際に会わないことには始まらないかと。

西田: うちは、25%ぐらいです。

編集部: 25%と言われるとなかなかシビアな印象です。年収や勤務地などの条件が合うかどうかもあると思いますが、書類の何を見てその方の能力やスキルを判断されているのですか?

西田: うちは2点あります。一つは先ほども出たような「年収×年齢」に「会社」も組み合わせて見ています。前の会社で評価されていれば年数とともに年収に反映されるでしょう。「どんな業態や企業規模(会社)で、どれくらいの評価(年収)を何年(年齢)で受けていたか」、この3つの組み合わせを見ることで、その方が書類に書いた経歴やスキルなどのアピールに加えて、その方が前の会社でどう評価されていたのかを客観的に知ることができます。もう一つは、社内異動の変遷を見ています。短期間で関連性の低い部署への異動を繰り返している人は専門分野に欠けるのかなとか。

安藤: 私は、職務経歴書の書き方をじっくり見て判断しています。履歴書は実績しか書けないしフォーマットが決まっているのであまり工夫のしようがない。対して職務経歴書は、その人が持つビジネススキルが表れやすいと思います。職務経歴書の書き方、完成度、言葉の使い方、自己PRのまとめ方など、普段からていねいな仕事をしようと心がけている人かどうか透けて見えるんです。ここだけの話、書類に不備が多い候補者は、SPIの性格診断でも「慎重性に欠ける」などの診断結果が出たりします。ですから、不備が見つかれば落とすこともあります。

座談会の様子

西田: 僕は書類関連のミスが多い人は、ほぼ落とします。この人は社長報告書などの重要書類でも同じミスをするのかと疑ってしまうんですよね。

木村: それは確かにあります。ミスが多い人はお客さまに出す資料や見積書のゼロをひとつ間違える、とかね。事故につながりかねないですから……。

西田: 細かいと思われるかもしれませんが、僕らはそれくらい真剣に書類選考をしているということなんです。どれだけ応募数が膨大だったとしても、一人の書類選考を1分以内に終わらせるようなことは絶対にありません。

木村: 僕らが知らない会社やサービスも山ほどありますからね。企業ホームページなども確認しながら、その人をイメージして、ていねいに書類に目を通しています。

西田: もしや、すごい人材かもしれない! なんて期待を寄せながら常に前のめりで見ています(笑)。

座談会まとめ

採用担当者は多くの観点で応募書類を見ており、その中でも「年齢×年収」「キャリアのブランク」「カルチャーマッチ」「応募書類の書き方」など、それぞれの会社によって特に気にする部分があるようです。

編集部
アドバイス

  • 応募書類を書く際は、その企業ならでは観点や重視する部分を内容に反映することが大切です。求人票の募集背景や対象条件、企業ホームページやその企業の沿革・経営陣・経営理念などから、希望の企業にアピールすべきことを考え、部分的にでも良いので、会社ごとに応募書類を書き分けるよう心掛けましょう。
  • 「書類の書き方」を見ている、というのは共通見解です。一度の確認では不備を見落とすことも多いので、できるなら早めに作成しておいて、応募前に誤字脱字などがないか再度確認しましょう。

希望年収は、謙虚に?強気に?

編集部: 書類を見る際に、年収条件のマッチは選考のポイントになるかと思いますが、みなさんは、転職希望者が書類に記載している「希望年収」を参考に判断していますか?

木村: 正直、書類に書かれている数字は本心でないことも多いので、本当に参考程度に見ています。僕が知りたいのは建前ではなく本音です。なので、うちは面接に来ていただいたときに、現年収、希望年収を含む個人情報を手書きで書いてもらって対面で話しながら確認しています。最後の欄に希望年収を書く欄があります。例えば前の会社が500万円だったのに対し、希望年収は300万円アップの800万円と提示したとしますね。大きなアップ希望額ですが、300万円上げられると考える「根拠」を説明してもらえれば問題ありません。「本当は800万円欲しいけど、無難に500万円と書いておこう」などと思わなくていいんです。

編集部: 書類選考に影響することを意識して低めの金額を書くのではなくて、本音で書いてもらって、その理由が語れれば良しとするんですね。

木村: そうです。むやみに低く書かないほうがいいです。「謙虚な人だね、素晴らしい!」とは全然思わないですから。逆に、年収を下げてでも新しい環境で挑戦したい人がいれば、それに関しても理由をちゃんと語っていただければ歓迎します。

西田: 希望年収を保守的に書くのは、日本人だけかもしれませんね。海外部門を見ているとみなさん強烈に主張してきます。現在の年収水準で良いと思ったら同額の数字を書けばいいし、転職を機会に何かしら根拠があって増収をしたいと思っているんだったら素直に主張すればいい。希望年収が会社側の希望とかけ離れて高額な場合は、落とさざるを得ないですが、書くこと自体は決して悪いことじゃないので。

安藤: 一番困るのは、「いくらでも良いです」と言いながら低めの年収を提示しておいて、後から「やっぱり年収アップしてほしい」と言われるパターンです。であれば、最初から言ってよ、と。私たちはなにも転職希望者の生活水準を下げてでも安く人材を募集したいわけじゃないですから。入社後に生活面も含めて幸せになってもらいたいと願うからこそ、本音で話してもらいたいですね。

座談会まとめ

転職希望者の方に納得して長く働いてもらうことが重要なので、希望年収は正直に書いてほしい。低く書くことが必ずしもプラスになるわけではないという共通の意見でした。

編集部
アドバイス

  • 転職を機に年収を上げたい場合も、下げてでもやりたいことがある場合も、それらの理由をちゃんと説明できることが大切です。現年収と希望年収に差がある場合は、その理由が面接で語れるように準備すると良いでしょう。現状の評価を基点に、上がる場合は「こういう点でより価値を発揮できる」、下がる場合は「こういう理由で挑戦したい」と説明できれば、金額面だけで判断されることを避けられるはずです。
  • 「希望年収」を記載する際に、自分ではなかなか判断がつきにくいこともあります。自身のスキルや実力に見合った年収水準の目安を立てるためにも、客観性を担保するためにも、年収査定や転職エージェントなどを利用してみるのも有効です。
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