となりのはたらく調査隊と探る理想のワークスタイル
vol.6
公開日:2020/2/3
共働き夫婦が直面する前に知っておきたい、子育て支援のための制度や企業の取り組みは?
年齢や状況が変われば、家族の形もさま変わりしていくもの。例えば、子どもが生まれると勤務時間の調整や、子どもが理由の休暇を取ることも増えるでしょう。そのほか、さまざまな家族環境の変化に合わせて、ワークスタイルの見直しが必要になることも。今回は、家族との関係や将来の働き方を考えたときに、共働き夫婦が知っておきたい、子育て支援の企業制度や取り組みを調べてみました。
まだ結婚したばかりだから子育ては先のことだけど、お子さんがいる同僚たちは結構大変そうだなって思うときがあって。
子育ても、仕事との両立も、いざ直面すると、できることや選べることも限られてしまうから、前もって備えておくことが大事だよね。
産休・育休から復帰して、職場にまたなじめるかな…。休んでいた間に何があったか分からないし、職場の理解も得られるか不安で。
二人で分担して子育てしていきたいし、できれば、育休も取得したい。でも、ぼくの会社には育休を取っている男性はまだまだ少なくて…、実際のところ、男性の育休取得ってどうなんだろう。残業が断れないと、家族に負担をかけてしまうしね。
会社には家庭についての理解が、家族には仕事に対する理解が生まれる機会が両方必要ということね。
子どもって突発的に熱を出したりするだろうし、それに行事参加なんかもあるでしょう。予測できない事態のときも、柔軟に仕事をこなしていけるかが不安だけど…、子育てにはお金もかかるから、仕事は続けたいし。
確かに、不安は大きいね…。それじゃあ、子育てに関する企業の制度や取り組みを、将来のために一緒に確認していこうよ!
家族環境の変化に応える
子育て支援制度
育休・復職支援制度
- 制度について
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育児・介護休業法に定められた育児休業は、子どもの年齢が1歳になるまで取得が可能(理由があれば2歳まで延長が可能)な制度ですが、最近は、育児休暇を子どもが3歳になるまで取得できる企業の休暇制度も目立つようになりました。中には最長6年間の育児休暇を認めているところもあります(給与支給の有無などは企業により異なります)。また、政府が推進する「イクメンプロジェクト」をはじめ、男性も育児参加がしやすい社会の実現に向けた機運の高まりを受けて、男性社員の育児休暇の有給化や、取得率向上のための社風・環境づくりを進める企業なども増えてきました。そのほか、円滑な職場復帰を促すために、復職後の働き方への希望や思いなどを話し合い、すり合わせるための「復職前面談」が多くの企業で実施されています。さらに社内SNSの発信や先輩ママ社員との交流の場を設けたりと、休暇中も企業と社員がつながり続けることで、仕事復帰へのモチベーションを保つための取り組みなども各社で行われています。
人生の中で、赤ちゃんと過ごせる時間は貴重だよなあ。せっかく制度も整いはじめているんだから、ぼくも思い切って育児休暇を取得したいな。
祝い金、補助金制度
- 制度について
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法定給付を上回る出産育児一時金、復職に一時金を支給するなど、祝い金や補助金の制度を設ける企業があります。例えば、産休・育休を取得した女性・男性社員の復職に際し、子どもが一定年齢になるまで保育料を補助したり、子どもの人数に合わせて独自の子ども手当を支給したり。そのほか、病児保育やシッターの費用を負担するという例もあり、子育てに関する補助金は多様化が進んでいます。さらに待機児童対策のために、保育園に入りやすい地域へ引っ越しをする場合の「引っ越し費用」を補助する制度を設けている企業もあります。
会社から保育料の補助や子ども手当が支給されたら、本当に助かるなあ。これからは国が進める「幼児教育無償化」の動きにも注目したいな!
柔軟に働くためのさまざまな試み
- 制度について
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家庭での役割を保ちながら、柔軟に働くための多様な試みが各社で行われています。例えば、子どもの突発的な病気休みのために、フレックス勤務・時間休・リモートワークなどを認める企業も増えてきています。また、「キッズデイ休暇」という、学校行事(授業参観や卒業・入学式など)への参加や、学校事情により休校になった場合に取得できる休暇制度を取り入れる企業もあります。さらに、出産・育児、介護、配偶者の転勤などを理由に退職した人が、再雇用にエントリーできる制度を整えている企業もあります。いったん退いた人でも、再びキャリアを構築し直せるチャンスとして注目されています。
仕事と家庭を両立できる環境を会社が率先して整えてくれるのは、心強いね。
子育て支援に積極的に取り組む企業を認定する、政府の取り組みも進んでいるよ。一定の基準を満たした企業は、「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けられるの。
認定を受けた企業の印が、「くるみんマーク」なのね。
さらに、高い水準で取り組んでいる企業を評価して、「プラチナくるみん認定」(2015年~)も始まっているの。
子育てのサポートに熱心かどうかは、このマークを見れば一目瞭然というわけか。くるみんマーク、プラチナくるみんマーク、どちらも要チェックだね。
調査報告書
20代・30代・40代からその先へ、長く働くなかで、家族の形や会社との関わりが変化することは誰にでも起こりうるもの。最近は、出産・育児や介護などに直面したときにも、安心して働き続けられる環境づくりを進める企業が増えています。自分の働き方と家族とのつながりを考える際には、「くるみんマーク」も目印にして、こうした制度をきちんとチェックしておくことが大切ですね。
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