Q. 退職を伝えたところ、希望をかなえてもらえました。残るべき?
給与と仕事内容に不満があり転職を決意し、無事内定をもらいました。いざ、現職に退職を伝えたところ、ずっと希望をかなえてもらえなかったのに、「前向きに検討する」と希望をかなえてもらえることになりました。不満が解消されたため、転職する理由がなくなったのですが、現職に残るべきでしょうか?(34歳/男性)
A.退職を申し出たことで残るリスクもあります。慎重な判断を。
退職という重大な意思表示を一度でもしたのであれば、2つのリスクを考慮して慎重な判断を下しましょう。1つ目は、「前向きに検討」は口約束だけで履行されないことも往々にしてあるということです。退職を思いとどまらせるために給与や仕事内容の改善を検討するということであれば、本当に履行されるかどうかも注意が必要です。
また、2つ目のリスクとして気を付けるポイントは、退職を申し出たということで、「退職しようとした人だ」という認識を持たれ続けてしまうことです。一度でも退職の意思を伝えたからには、今後上司や人事からの評価が変わる可能性があります。辞める可能性を考慮され、社内で要職に就きづらくなるといったリスクへの警戒も必要です。もし社内で相談できる方や同じような境遇の方がいれば、相談してみると良いかもしれません。
退職を伝えてはじめて給与や仕事内容が改善されるということは、今までは正当に評価されていなかったと考えることもできますし、それまでにも給与や仕事内容の改善を訴えていた経験があるのであれば、その当時真剣に聞く耳を持たれていなかったともいえます。今後も繰り返しにならないかどうか、慎重な判断が必要です。内定した企業の条件と、在籍した場合の条件をしっかり比較した上で決断しましょう。労働条件通知書や雇用契約書に記載のある、具体的な労働条件の項目や待遇を確認してみてください。
- 内定後の迷いや円満退職もキャリアアドバイザーにご相談を
- エージェントサービスに申し込む(無料)
- あなたに合った年収はいくら?転職活動前に知っておこう
- 年収査定
この記事を監修したキャリアアドバイザー
住永 正
【経歴】
法人営業に従事後、dodaのキャリアアドバイザーとして約10年にわたり1,500人以上の方の転職支援を行ってきました。医療業界に詳しいキャリアアドバイザーとして、業界専門誌「ミクス」Online上での連載「MR減少時代のサバイバル」執筆もしています。
【メッセージ】
職務経歴書を作り、応募して、面接して、内定をもらい、退職交渉をして、入社する。転職活動のプロセスは長らく変わっていないですが、転職市場の状況によって、どのプロセスが大変かが、大きく変わります。今、この時代に即した活動の仕方をお伝えします。
合わせて読みたい
関連コンテンツ
-
- 退職交渉に失敗して辞められない!?円満退職のDoとDon't
- スムーズな退職交渉のために知っておきたい[Do]と[Don't]をご紹介します。
-
- 「転職したい」と思ったとき、本当に辞めるか決断するための2つの質問
- もやもやした気持ちを整理するために、自分に対して2つの質問を投げかけてみましょう。