平均年収ランキング（96業種別の平均年収／生涯賃金）【2021年版】

「金融」の平均年収は455万円で、昨年の448万円から7万円アップしました。

金融の1位は、昨年と同じく「投信／投資顧問」（662万円）です。2位は「証券会社」（558万円）、3位は「信託銀行」（545万円）で、昨年の2位と3位が入れ替わる結果となりました。金融の13業種のうち、平均年収がアップしたのは9業種です。なかでも「住宅ローン」（472万円）は昨年から51万円アップしており、これは全96業種の中でも2番目のアップ額でした。

「メーカー」の平均年収は455万円で、昨年の453万円から2万円アップしました。

メーカーの22業種の中で最も年収が高いのは「たばこ」（652万円）で、2位、3位は「トイレタリー」「家電／モバイル／ネットワーク機器／プリンタメーカー」（ともに524万円）でした。続く4位の「総合電機メーカー」（521万円）までの業種の並びは昨年と同様です。

昨年から平均年収がアップしたのは12業種で、なかでも5位の「ゲーム／アミューズメント機器メーカー」（490万円）は57万円プラスと大幅に年収を上げました。これは全96業種の中では最大のアップ額です。

「総合商社」の平均年収は434万円で、昨年の446万円から12万円ダウンしました。

男女別では、「男性」が487万円→483万円で4万円ダウン、「女性」が376万円→359万円で17万円ダウンしています。また、「20代」は367万円→353万円で14万円、「30代」は500万円→477万円で23万円、「40代」は538万円→535万円で3万円、「50代以上」は867万円→832万円で35万円ダウンと、全体、男女別に加えて、4つの年代いずれも平均年収は昨年から減少しました。

「IT／通信」の平均年収は433万円で、昨年の444万円から11万円ダウンしました。

IT／通信のランキングの並びは、4業種すべて昨年と同じです。1位は、昨年から3万円アップの「ITコンサルティング」（458万円）でした。2位は「システムインテグレータ」（452万円／3万円ダウン）、3位は「ハードウェア／ソフトウェア／パッケージベンダ」（451万円／2万円アップ）で、4位の「通信／ISP／データセンター」は398万円で5万円のダウンでした。

「建設／プラント／不動産」の平均年収は416万円で、昨年の418万円から2万円ダウンしました。

建設／プラント／不動産の12業種のランキングは、1位「ディベロッパー」（469万円）、2位「不動産金融」（466万円）、3位「ゼネコン／サブコン」（444万円）で、昨年と変わっていません。続く4位の「土地活用」（431万円）から6位の「設備関連／プラント」（416万円）も昨年と同じ並びでした。

昨年から平均年収がアップしたのは12万円アップの「不動産金融」や、3万円アップの5位「住宅（ハウスメーカー）」など5業種です。

「メディカル」の平均年収は410万円で、昨年の426万円から16万円ダウンしました。

メディカルのランキング1位から5位までの業種の順位は昨年と同じで、1位「医薬品メーカー」（628万円）、2位「医療機器メーカー」（554万円）、3位「診断薬／臨床検査機器／臨床検査試薬メーカー」（531万円）、4位「バイオ関連」（508万円）、5位「CRO／SMO／CSO」（490万円）という結果でした。

メディカルの12業種のうち、昨年から年収がアップしたのは7業種、変化なしが1業種、ダウンが4業種です。なかでもアップ幅が大きかったのは、17万円アップの9位「医薬品卸」（413万円）でした。

「専門商社」の平均年収は408万円で、昨年の406万円から2万円アップしました。

男女別に見ると、「男性」の平均年収は443万円で昨年と同じでした。一方、「女性」は343万円→344万円に1万円アップし、年代別に見ると、「30代」では437万円→439万円で2万円、「50代以上」では619万円→640万円で21万円アップしています。

一方、平均年収が減少したのは、347万円→346万円で1万円ダウンの「20代」、522万円→519万円で3万円ダウンの「40代」の2つの年代でした。

「インターネット／広告／メディア」の平均年収は405万円で、昨年の407万円から2万円ダウンしました。

インターネット／広告／メディアの5業種の並びは昨年とすべて同じでした。1位は「代理店（広告／SP／PR）」の426万円で、昨年から5万円アップです。2位は「ネット広告／Webマーケティング」の416万円で5万円ダウン、3位は「ゲーム（オンライン／ソーシャル）」の407万円で6万円アップでした。4位は「放送／新聞／出版」の391万円で5万円ダウン、5位の「広告」は381万円で3万円アップとなっています。

「サービス」の平均年収は367万円で、昨年の369万円から2万円ダウンしました。

サービスのランキング1位～6位は昨年と同じ順位でした。1位は「財務／会計アドバイザリー（FAS）」で、平均年収は昨年から3万円ダウンの555万円でした。2位は「コンサルティングファーム／シンクタンク」で5万円アップの499万円、3位は「マーケティング／リサーチ」で6万円ダウンの465万円となっています。4位の「エネルギー（電力／ガス／石油／新エネルギー）」は8万円アップの439万円で、5位の「士業関連」が変化なしでした。

サービスの16業種の中で、昨年から年収がアップしたのは6業種、変化なしは2業種です。

「小売／外食」の平均年収は351万円で、昨年の353万円から2万円ダウンしました。

小売／外食の平均年収トップ3は、1位「自動車ディーラー」（409万円）、2位「コンビニエンスストア」（391万円）、3位「通信販売」（386万円）でした。4位「食品スーパー／ストア」（356万円）までは、昨年と同じ並びです。

小売／外食の10業種のうち、昨年から年収がアップしたのは「通信販売」の1業種のみでした。9位「小売専門店」（340万円）は昨年から変化なし、ほか8業種はすべて年収がダウンしています。小売／外食の中でも、対面での接客・サービスが中心の企業の多くでは、コロナ禍による外出自粛や営業時間の短縮などが、業績にもマイナスに影響しました。一方で、「通信販売」はコロナ禍の“巣ごもり消費”でネットショッピングの利用ニーズが高まったことなどが業績にもポジティブに働き、それが平均年収アップの一因となったと考えられます。